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今日もおはようと言って目を覚ます。
いつも通りの生活だ。
ダイニングには妹がいて、朝食を食べている。
父さんと母さんもいる。
顔を洗う。着替える。朝食を食べる。歯を磨く。
この”日常”を過ごしていくはずだった。
恋人もいた。将来の夢もあった。みんなを幸せにしたかった。
この気持ちが守られるはずであった。
… 軍人になるまでは
軍人になってからはキツイ訓練に人を片っ端から消してゆく。
尋問…拷問…色んな地獄を見てきた。
そんな時、とある薬が渡された。
その薬を飲んでから、僕は変わったと思う。
変に気分が高揚とし、自分が猫のようになって、子供のようにぴょんぴょん跳ね回りながら
人を消していった。今までは拷問のようであった戦闘も、いつしか楽しくなっていた。
戦争が終わってから、薬への依存のせいで僕は廃人になった。
何もやる気が起きない。感情も湧かない。鬱よりも酷かった。
しかし、リストカットなどの自傷行為は進んでやってしまっていた。
介護をしてくれていた妹にも止められた。
こんな風に自傷行為をやめさせられたり、薬がなくなって何かが募ったのか
妹を襲ってしまった。妹も介護に疲れていたのか、ナイフで僕を刺した。
妹には謝りたい。結局会えなかった恋人にも。
しかし、もう手遅れである。
もう、「 そっち」にはいない。
「こっち」に来てから何日間か経った。
この世界やあのコバヤシのことを知ったりしていくうちに、自暴自棄になっていた。
裏切られたという感じがして、疑心暗鬼になったのだろうか。皆信用ができない。
ティーチくんも。たとえ僕の純粋で汚れない部分だったとしても。
だから、進んで自殺をさせる。
僕も楽なのだ。死んだような感覚がして。
しかし、なぜかこの楽園ではすぐに生き返るようだ。
あの妹やコバヤシが考えることは大体想像がついている。
研究をするにおいて楽にできるからだろう。
楽園と言ってもここは電子空間。生き返らせることなどプログラムを少しいじるだけでできるだろう。
僕の恋人のお父さんを勧められただけで実験体に難なくすることができるのだ。
疑う余地もない。
…今、あの2人は何をしているのだろうか。