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「てかさ、なんでこんなに手出してこんかったん?」
事が済んだ後、ぽやぽやする頭を少しだけ回して、ベッドに寝転がりながら隣にいるニキに尋ねてみた
出来たのはいいが、結局向こうもずっと我慢してたということだし、それはそれで理由が知りたい
俺に原因があるのかもしれないし
ちょびっとの恐れと共に俺は視線をニキの方に移した
目が合うと、ニキは「なにいってんだ」みたいな顔で眉間に皺を寄せる
「は?それはこっちのセリフ」
「え?」
「ボビーだったらすぐやりたがるかと思ってたけど
そっちから誘ってくると思ってたし」
「いや、あんまりにもニキがやりたそうに見えんかったから」
「そう?」
「うん、カマトトぶってんのか素なのかも分からんくらには」
「あーいやーなんかさ」
思い出したかのような反応をしてから、恥ずかしそうに体を丸めるニキ
そこまで言ったなら素直に言えばいいのに
俺は紳士にニキを見つめ直す
「おん」
「えっと」
「ええよ、ゆっくりで」
俺は少しだけ優しく話しかける
焦らされるのはあまり得意じゃないが、恥ずかしがってるニキを見るのもたまには悪くない
するとニキは意を決したようにこっちに向き直って、でもやっぱり自信が無いように細々とこういった
「…俺ら友達の期間長いけん、後戻り出来んくなりそうで怖かったっていうか…」
・・・後戻り??
「はぁ?」
「いやなんか、なんかが大きく変わっちゃうって言うか、得るものばっかりじゃないのかもって思っちゃって」
「え、どゆことよ…って」
そこまで言って、俺は先程「キスしたい」といえなかった時感じていたことを思い出した
…なんだそうか、お前はずっと
「…なぁニキ?」
「ん?」
「俺もさっきまで、なんかすごい大変なことになりそうな予感がして息の仕方も分からんくなりそうやった」
「うん、」
「ニキも多分そうやろ?」
「……うん」
「ははっ、俺ら同じとこでつまづいてたな
まぁニキはそれと3ヶ月戦ってたってことになるけど」
「ごめんボビー、待たせたよね」
「いんや、全然いいよ
むしろ良かったわ」
「俺からしたらボビーがすぐ言ってくると思ったからなんやねんこいつって思ってたけどな?ww」
「お前俺の事なんやと思ってんねん」
きっとこの期間は俺たちにとって必要な時間だった
そう思わされるほどにニキも俺もお互いのことを思っていたことを実感できたから
少なからず、今日この日、自分が行動したことを後悔することは無いだろう
俺たちはひとしきり笑ったあと、またおなじベッドに入った
今日はいい夢が見れそうだ
「あー、なんかスッキリしたわ
りぃちょには大感謝やな」
「え?なんでりぃちょ?」
「いやさ、じつはちょっと相談しとったんよ
お前があまりにも手出さへんから」
「え!?」
「ん?」
「…俺もりぃちょに相談しとったんだけど…」
「は!?」
「いつ手出したらいいかなってめっちゃ聞いちゃった」
「…ちょっとまて、これまさか」
その瞬間、俺はあの時のりぃちょの意味深な言葉を思い出す
『まぁそうだよな、俺もそう
多分、ニキニキも』
「…あいつには言うか」
「…おう、そうしよ…」
ーその頃りぃちょ君はーーー
「いやー、まさか2人から相談来るとは思わんかったよねww
あの感じ、確実にせんせーが下だろうな〜
てかあの2人隠せてると思ってんのめっちゃおもろすぎてwww」
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