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監禁.
殴打.
「お、起きたか。…おはよ」
あなたが目を覚ますと、フータの顔が見える。
が、その顔は鉄格子で仕切られた向こう側にあった。あなたが混乱していると、手首と足首に違和感を感じる。視線を落とすと、そこには手枷・足枷がつけられていた。
「…なんだよ、そんな顔すんなよ。手錠くらいで…死ぬわけでもねえだろ」
どういうこと、とあなたが声をあげると、フータはにこりと微笑む。
「これからは俺とずっと一緒ってことだ。準備に手間取っちまって遅れた。…本当はもっと前から監禁するつもりだったんだけどな。」
監禁。つまり、私を閉じ込める、ということ。
あなたはそれを理解し、
『冗談にしてはやりすぎだよ、フータ』
と苦笑を浮かべるが、当のフータはさっきの笑顔のままだ。
「冗談?冗談なんかじゃねえよ。そう思うなら一回本気で踠いてみろ。それ、絶対外れねえから」
「鉄格子はお前が出られない間隔にして、窓もお前の手が届かない高さにしてある。あぁでも、日当たりはいいぜ。人間、日光浴びねえとヤバいっつうからな。」
あなたは必死に手足の枷を取ろうともがくが、がちゃがちゃと音を立てるばかりで、緩むそぶりも見せない。
「あんまり無理矢理取ろうとすんなよ、一応お前の手傷つけねえようなヤツ買ってきたけど…痕とかついたら嫌だしな」
そう言って少し目を逸らすフータは、あなたが知るいつものそれだ。
あなたはそんな、いつも通りすぎるフータにすっかり怯え切ってしまい、萎縮しながら言った。
『フータって犯罪とか嫌いだったじゃん…これ、監禁罪だよ…?ねぇ、誰かに知られたらっ、とんでもないことになるよ!?』
『いいの?今なら、何も見なかったことにしてあげるから…引き返すなら、今だよ!』
あなたの言葉に、フータは喉を鳴らして笑う。
「犯罪ってのはな、結局全部、被害者の意見で決まるものなんだ。だから、お前が声を上げなければいいだけだろ?」
『え…』
「…安心しろよ、外のことなんてどうでも良くなるくらい、俺がお前のこと愛して幸せにしてやるから…俺がいなきゃ生きていけなくなればいい。…ここでずぅっと二人っきりだ。俺たちだけで幸せになろう」
ぞくりと寒気が背中を走る。完全に正気では、いつものフータでは、ない。
あなたは焦って、更に力を込めて手錠を引っ張る。が、それは頑丈で、緩みもしない。
「諦めろって…外れねえサイズ買ってきたんだから」
フータは檻の戸を開け、あなたに近づいてくる。
『やだ、ち…近寄らないで!』
ぴくりとフータが固まる。そして、早足になりー…
あなたの頬を思い切り殴った。
「…これ以上俺に逆らっても良いことないぜ。」
「これは愛なんだ。お前が理解できてないなら、何度だって教えてやるよ。」
「二人きりの何が嫌なんだよ。俺以外に好きなやつでもいんの?」
再び拳を振り上げたフータ。あなたは気迫に負けて言ってしまう。
ーごめんなさい。もう分かったから、ずっとここにいるから、殴らないで
「だよな。…二人で幸せになろうな。」