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事故 から 、 丁度 3ヶ月 。
俺 は すっかり 退院 して 、 元 の 生活 を 取り戻し つつ ある 。
と 言って も … 赫 の 居た 日々 が 、 戻って くる 訳 じゃ ない 。
… たま に 、 寂しくて 泣きそう に なる 。
だから 、 今日 は 。
「 赫 … 久しぶり だ ね 。 」
俺 は 、 彼 を 想って 置かれた 花々 の 近く に しゃがむ 。
「 赫 の 大好き な 、 桃 だ よ 。 」
… 何 を 話せば 良い か 分からない 。
また 、 目 に 涙 が 溜まる 。
「 赫 が 居ない と 、 やっぱ 俺 さ … 寂しい よ … 」
持って きた 花 と 、 先程 買った 赤色 の 風船 を 添える 。
手 を 合わせて 、 赫 の ため に 祈る 。
すると そよ 風 が 吹いて 、 俺 の 頬 を 撫でた 。
心地よい 優しい 風 の 間 に 、 確か に 聞こえた 。
『 お前 ほんと 泣き虫 で 可愛い な 。 』
「 … え … 赫 … ? 」
『 まあ 、 さ 。 … 俺 の 分 まで 生きろ よ 。 見てる から 。 お前 が 紡ぐ 、 “ 明日 ” 。 』
「 赫 っ … 」
『 … 言った ろ 、 笑顔 の 方 が 好き だ って 。 』
「 … うん … 」
赫 は 相変わらず 優しい 。
俺 は 目元 を 拭って 、 呟く 。
「 赫 、 」
『 また 明日 ね 。 』