ただただはるあきくんが可哀想なお話
学園長視点
今思えば、晴明君には無理を強いていたのかもしれない。でも、そう思うのは今更だった様だ。
「…晴明くん。今日呑みに行きませんか?最近は頑張っている様ですし。」
『飲み、ですか…ええ!行きましょう!凛太郎君達も来ますか?』
「いえ、今回も少し私情もありまして………良ければ2人きりの方が嬉しいです。」
『わ、そうだったんですね!分かりました!仕事が終わり次第直ぐに行きますね!』
「分かりました。ありがとうございます。」
アイツとは似ても似つかない笑顔。アイツとは違って、向日葵が咲くように笑う、晴明くんの笑顔が好きだった。だがふとした瞬間にやはり感じてしまう。面影があるのだ。
いや駄目だ、これでは朱雀、いや…蘭丸さんに怒られてしまう。
晴明視点
私情ってなんだろう。
この前もそう言われ誘われた。だがそう言う本人は大体飲み潰れて僕が誘った張本人を送って終わる。はて、そんな中私情らしい事は言っていたであろうか?思い返してみてもやはり分からないが、私情関係なく1つ分かることがある。
あの人は僕を晴明として見ていない
声をかけられる度つくづく思う。彼は僕を通して別の”誰か”を見ているのだと…それがどれ程辛いか、彼には一生分からないだろうな。勿論これは彼だけでは無い。四神も、生徒も、みな、そんな目をしている。
『………出会った時から好きだったのに…な……』
これは、初恋と言うべきなのだろうか。
コンコンッ
『失礼します。学園長はいらっしゃいますでしょうか?』
「ええ、ここに。」
何故か後ろから声がした。
『ギャア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!』
「いやぁ、驚かせてすみませんね。いやはや、妖怪たるもの人を驚かせるというのは些か楽しいものなのです。」
そうケラケラと笑いながら彼は言う。絶対少しどころじゃないだろこの人
『絶対些かレベルじゃないでしょ、、、顔に出てます!』
「おや、バレちゃいましたか?」
『当たり前です!』
嗚呼、この時間がずっと続けばいいのになぁ。
そんな思いは儚く散った。さっさとこんな思いは封印したい所存だ。
数時間後
「だからぁッ!!いいかぁ…おれはなぁ!」
『はいはい分かりましたよすっごく。何せこれで5回目ですからねそれ話すの。スキップ機能ないんですか?』
「あぁ?あるわけないだろぉ??」
…面倒だなぁ。
「いいかぁ?せいめい!おれは!!」
『ッ…』
慣れなきゃ
「おい?せいめいきいてんのか??」
慣れなきゃ、、、
「晴明? 」
『ぼッ…くは……!……晴明さんではないです……』
「あ?」
『ッ!!!!!!違うって!言ってるじゃんか!!
あ。』
やば、本音が。ほら学園長がぽかーんってしてるよ。うわ、はず。
『…………忘れてください。僕は帰ります。すみませんでした…』
「まッ!!」
逃げたい、
逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい
にげたい!!!!!!!!!!
『はッ……はーッ…………ぐッ、うぷッ…………はッ…』
中身が全て出そうだ。汚く、ぐちゃぐちゃして、ドロドロしてる気持ちまでもッ!!!!!!
不快だ。
『寝よう…ぜんぶ、ぜんぶわすれたい…にげたい………もう無理…………う”ぅッ…あめぇッ……………………たすけてよッ…あめぇッ………』
最初は気にしなかった。だがやはり、積み重ねていくにつれ、どんどん不安になっていった。僕は本当にはるあき?それとも、せいめい??どちらかも曖昧になってゆく。
『ただいま!』
「おかえりなさい晴!待ってたわよ〜。美味しいご飯いっぱい作ったから食べてね! 」
『はーい!!』
「晴明くん、貴方の力が_____」
ッ!!!!!!!!!!!!!
『はぁッ…はぁっ………???…ゆめ…………………はぁ、』
いつの間にか寝ていたようだ。夢だという安心感にバタッと倒れる。今は誰にも会いたくない
??視点
嗚呼、晴明。僕の愛しい子。そんな哀しい顔をしないでおくれ
君はそのままで良い。良かったんだ。太陽のような笑顔で、純粋な心のままで…
そんな事を考えないで。
「晴明_____まっててね。」
晴明視点
『…ぁ、』
懐かしい夢を見た気がする。知らない人がずっとこっちを向いて、何かを訴えかけて、
『まだ4時じゃん…………』
でも寝れるかどうかと聞かれたら微妙だ。どうしよう…
気分転換に散歩をする事にした。
______晴明♡
『んぇっ?』
続く
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