瑞希が目覚める話

絵名視点

まぁ、元はと言えば私が瑞希にそういうお願いをしたのが悪かったのかもしれない。

でも、それはイラストを描く為という理由があったからこそであって、決して私が望んだわけではない。

でも流石に、瑞希にこんなお願いをされるなんて。

🎀　お願い！一回だけ！

お腹、殴らせてくれないかな…？

🎨　…まじで？

「お腹を殴らせて」って？どんなお願いなの？

恥ずかしそうに目を逸らしてこちらの様子を伺う瑞希の視線に耐えられない。

🎀　ちょっと前にさ、絵名の首を絞めたじゃん。なんか、その時から絵名が泣いたり抵抗するのが可愛く見えてきちゃって…

🎨　こわっ？！

なんかやばいのに目覚めてるじゃん。

う〜んと頭を唸らせていたら、瑞希からの提案が。

🎀　お願い！じゃあ今から駅前の新作パンケーキ奢るからさ！食べに行こうよ〜。

🎨　…それはいいわね、、

🎀　じゃあ、その後に一回だけ、良い？

🎨　しょうがないわね、着替えるから3時ぐらいでもいい？

🎀　うん！ありがと〜、

はぁと溜め息をつきながらも、パンケーキを奢って貰える嬉しさに心が踊る

🎨　ん〜、どんな服にしようかな？

新作のパンケーキ、映えそうだから可愛い服で行こ〜っと。

瑞希視点

🎀　ほんとにいいんだ…絵名って意外とチョロいよね。他の人とかに言い寄られたらヒョイヒョイ着いていきそうで心配だな〜。

まぁ、そんなことさせないけど。

よし、もう準備は終わったし、そろそろ家出よ〜っと。

鼻歌を歌いながら扉を開けて外に出る。ちょうど日光がよく出てる時間帯だったからか、やけに日の光が眩しかった。

🎀　よし、駅到着〜っと。絵名、もう着いてるかな？

…ん？あれって、絵名？誰、あの男の人。

駆け足で絵名の元に向かった。

絵名視点

🎨　予定の時間より10分早く着いちゃった。やっぱりまだ瑞希来てないし、駅近くで待っとこ〜。

ていうか今日、暑すぎない？日傘持ってきとかばよかった…

なんて考えていると、1人の男の人に声を掛けられた。

？？　ねー、そこの子。めっちゃ可愛いね！

ていうか、5分ぐらいずっとそこいるよね？絶対暇じゃん笑

俺と遊び行こーよ。奢るよ？

うわー、めんどくさいのがきた。無視しようとしたその時だった。

腕を掴まれた。