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眩しい太陽の光が差し込む窓の前に座って本を読んでいると、マスターに何かのメモとお財布を渡された。
「ふふ…、ちょっとおつかいに行ってほしいな〜…って……、ちょっと仕事で忙しくてさ。」
「?、俺まだ一回も行った事ないから迷子にならない?」
「そのことなんだけどね、いつもはカイトさんとかルカさんに頼んでるからその子達と行って見てほしいなって。残ったお金でお菓子買っても何買っても良いからね!迷ったりしなければどこで道草食べても平気だよ!」
「うん…!わかった!任せて!」
みちくさを…?たべるのか…??
とりあえず先にカイトを探そう、たしかリビングにいたはず!
勢いよく階段を駆け降りてリビングへ向かう。
リビングについてみるとカイトはソファーに座りながら音楽を聴いていた。
ソファーに向かって走っていき、カイトに抱きついた。
「カイト〜!!マスターにおつかい頼まれたんだけど一緒に行く〜?」
「んー?一緒に行っていいの?じゃあ行こうかな」
やったー!カイトがついてきてくれるんだ!
カイトの手を取って笑って
「へへっ、カイトと初めてのお買い物だっ!」
急ぎ足で玄関へと向かった。
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カイ「でもレン、僕着替えれてないから着替えていい?」
レン「あっ………、そっか!僕座って待ってるから着替えてきていいよ!」
はしゃぎすぎちゃった…はずかし…
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「それじゃあ仕切り直して外へGo〜!」
「ふふ、Go〜!」
〜 お外 〜
微妙にさむい…、太陽が暖かいからって半袖で来るんじゃなかった…!!
ちょっとだけ後悔しながら少しだけカイトの方へ寄りながら歩く。
「レン、寒い?僕にくっついておく?」
「へへ、じゃあくっつく〜!」
カイトの右腕をギューっと抱きしめながら歩く。
ちょっとあったかい…、カイトだけ厚着なんだよな………
おれも上着着てくればよかったな…。
スーパーまで少しだけ電車に乗らないといけないらしい。
だから今駅まで歩いているらしい!
「なーカイト、みちくさって美味しいのか?」
「ふっ…wもしかしてマスターに道草食べて来てもいいよって言われた?」
「な…っ、なんでわかるんだ!?」
「そりゃ、道草は食べるものじゃないからね。道草を食べるっていうのは寄り道してくるってことだよ」
「なる……ほ…ど……?」
「理解してないね…!?ふふ、寄り道して来ていいよって事だよ」
カイトが笑いながら教えてくれる。
いつもわからない言葉を教えてくれる。こういう会話がおれは好きで沢山話せる時間があるのがすごく嬉しい。
いつものようなかるい雑談をしていたらすぐに駅についた。
「人が多くて迷子になるから手をちゃんと握っててね。」
「う、うん…!」
ほんとにヒトが多い…!!!
ぎゅっとカイトの手を握る。
券売機で切符を買って、改札口を通る。
そこまででカイトが優しい声で心配してくれたから怖くなかった。
電車がちょうど来ていたから電車に乗る。
そういえば電車に乗ったのはマスターとメイコさんで一緒に映画を見に行った時ぶりだな…。
あっ、席空いてる!
「カイト!あそこ席空いてるから一緒に座る?」
「ほんとだ、座ろっか。」
カイトにぴったりくっつきながら座る。
最近ずっと遊んでくれなかったし一緒に歌ってくれなかったから寂しかったからだ。カイトがわるいから許してくれるだろうし、今だったらバレないはずだから…。
カイトが疑問気におれを覗いて来たあとに頭を撫でてくる。
ばれてる…?いや…、だって手繋いでてっていうくらいだからばれてないはず…!!!いつもの弟扱いだ…!絶対!!
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カイ(最近構ってあげれてなかったから甘えたかったのかな〜)
ふふっと笑いながら頭を撫でてあげることにした。
握っていた手がびくっと驚いたように動いた後に強く握りしめてくる。
多分あっていたんだろう。かわいい!
僕も少しだけ近づいてこの時間が長く続くといいと少しだけ、思った。
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「つ、ついた〜!!」
電車を降りて手を繋ぎながら照れているのを隠すようにカイトの後ろ側に行く。
「ふふ、さっきよりか人は少ないだろうけどちゃんと手を握っててね?」
「うん!」
とことことゆっくり歩く。
ちょっと下を見ながら歩いているとドンッとヒトがぶつかってきた。
反動でカイトと繋いでいた手が離れて床に勢いよく背中をぶつける。
「レンっ!?」
「あぅ…っ、ご、ごめんなさい!!」
チッと舌打ちをしながらこちらを睨んで去っていく。
おれがぶつけた腰を摩っているとカイトがすぐに近くに寄ってきた。
「レン大丈夫…?こっからはおんぶしようか。」
そういって背中をおれに向けて来た。おんぶを断る選択肢はなさそうだ。
ゆっくり背中に乗っておんぶをしてもらう。
カイトっておれと違って背高いな…。
ボーカロイドは背が伸びないから越すことはないんだろう。でももし伸びることがあっても、背の高い、いつものカイトが好きだから越したくないな。
なんとなくちょっとだけ怖くてカイトを抱きしめる手を強くする。
カイトの温かさですこし安心する、ちょっと眠くなっちゃうや…。
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背中から小さな寝息が聞こえる。安心して寝たようだ。
人間がレンに当たる瞬間を見てたけど当たる前からレンのことを睨んでたからわざと当たったんだろうな…。
まさかぶつかってくると思ってなくて庇えなかったのが申し訳ないな…、
後から強く痛むようになったりしなければいいんだけど…、念のためスーパーで湿布も買っておこう。
「おやすみ、レン。僕に任せて安心して寝てていいからね。」
そっとレンにもしかしたら聞こえるかもしれない声量で呟く。
メイコにも言われたんだからちゃんとしないとな。
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