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休日。思う存分に寝たいが、蝉がそれを許してくれない。
「うるさーい!!」
叫ぶのはいつぶりだろうか。
ブルーロックにいた頃はよく叫んでいた気がする。
「…」
今日は休日。新作ゲームをやっと買いに行ける。
そういえば、昨日お風呂に入ってない。歯も磨けてない。そのまま寝落ちした。
「…風呂入ろ」
シャー___
シャワーから最初にでてくる水は冷たい。だが、夏はそれが最高に気持ちい。
「…」
夏はドライヤーで乾かさなくても、扇風機が乾かしてくれる、その間に歯を磨くことにする。
何となく察していたが、冷蔵庫には何も無い。あるとしたら水とゼリー。
「ゼリー食べよ…」
──────────
「はちみーつきんかんのど飴♪♪」
好きな曲を鼻歌で歌いながら服を着替える。
ふとスマホで𝕏を見た所、ブルーロックで出会った凪誠士郎が𝕏を更新していた。
「新作ゲームを買いに行く」
そう文章を残し、今俺が買いに行こうとしている新作ゲームの写真が載ってある。
そういえば、凪は何をしているのだろうか。
サッカーの記事やニュースはブルーロックを出たあとからほぼ見なくなった。
いや、見たくなかったのだろう。
凪誠士郎は、御影玲王と未だサッカーをしているのだろうか。
凪誠士郎のLINEはあるが、連絡なんてしていない。
ブルーロックを出たあと一度だけあったが、どうせ哀れみやお世辞なのだろうと無視した。
凪誠士郎がどこに住んでいるのかは知らない。
だが、同じ店に行く確率は相当低いだろう。
というか、会いたくない。気まづいし。
日焼けはしたくないのでUVハットをかぶり、半袖シャツ、薄い生地の長ズボン。
日焼け止めを塗って、家から出た。
7月はもう真夏と言える気温。
あの凛でも「ぬりぃ」なんて言えない。
凛がこの気温で「ぬりぃ」と言っているのを想像してふと笑ってしまった。
──────────
新作ゲーム…新作ゲーム…
あのめんどくさがり屋な凪誠士郎が買いに行くと言った程だ。すごく人気だろう。
俺は本当に買えるか不安になってしまった。
「あ、あった…!」
新作ゲームに手を伸ばしたところ高くて届かず俺より背の高い人に取られてしまった。
反射的に顔を上げてしまい、そこには見知った顔が見えた。
白い髪、190はあるだろう身長、意外と色白な肌、俺より長い腕とデカい手。
「「あ…」」
会いたくなかった人に会ってしまった。