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hbr愛され
体調不良
ご本人様とは関係ありません
なんか、喉痛い。
朝、目が覚めて最初に感じたのはのどの違和感だった。
「あー、あー?」
いつもより声が濁っている気がする。
でも、そんな変わってないし大丈夫だろ。
今日はランドリーの任務がある。
それを休むわけにはいかない。
「いってきまーす。」
家を出てランドリーに向かった。
「おはようございます。たらい、今日は遅かったですね。」
「いやぁ、困ってる人いたから助けてたら遅くなった。」
「たらいらしいですね。」
ランドリーにつきアキラとそんなことを話す。
嘘ではない。
おばあちゃんが困っていたからいろいろと手伝ったら遅くなったのだ。
「今日の任務は――――」
「…。むずそうやね。」
「そうなんだよ。でも、なかなかいい値段あげられちゃってさぁ。」
「うわぁ。」
「ま、困ってるんやったら解決した方がええよな。」
「ひばらしい。」
自分ののどの痛みはいつの間にか忘れていた。
これならいけると意気込んだ。
が、
きっっっっっっっっっっっつ‼‼‼‼‼
どうやらアドレナリンが切れたらしい。
いや任務中なんですけど??
いくら自分の体に文句を言おうと治らないもんは治らない。
こうなったらばれないようにするしかねぇ。
「?ひばり?」
せらおが心配そうにこちらをみた。
「どうしたの?大丈夫?」
声を出すとばれるため、手でオッケーをする。
「じゃぁ、乗り込むよ。」
奏斗がそう合図し、敵の根城へ乗り込んだ。
いや無理無理無理無理。
なんとか任務はやり切ったけど、動けねぇ。
てかもう立ってるのもつらい。
あ、やば。
視界がぶれた。
床が近づく。
「ひばり!!」
かたいけど優しい何かが俺を支えた。
「大丈夫?じゃないよね。」
「あえ?せらぉ…?」
「ごめん。」
ふわりと体が浮く感覚がする。
「恥ずかしいかもだけど我慢して。」
顔のそばにはせらおのきれいな顔があった。
「んぅ?」
理解が追い付かない。
「あ、せらずるい‼じゃなくて、ひばどうしたん?」
「わかんないけど、体熱いから熱あるかも。」
『とにかく、急いで帰ってきてください。』
インカムからアキラのそんな声が聞こえる。
「「了解。」」
そこで俺の意識はフェイドアウトした。
目が覚めると一番最初に目に入ったのは黄色い髪だった。
「うぉ!?」
「たらい、起きたんですか?」
声のしたほうを向くとアキラがいる。
「…。どういう状況?」
「任務中にぶっ倒れたたらいを心配してここまで運んできた後、「ひばが起きるまで待つ!」と言って寝てしまったんですよ。」
「なる?ほど。」
「と、いうか。たらい?なぜ体調が悪いのを隠してたんです?」
「うぇ、えっとぉ…。」
そんなに悪くなかったといっても倒れた今では信じてもらえないだろうし…。
「ふぅ。まだ熱は下がっていないので言い訳は後でたっぷり聞くので寝ていてください。」
「おい!お前が聞いたんやろ(笑)」
「私も結構動揺してるんですよ。早く治してくださいね。」
「おう。」
お茶でも入れてきますと言ってアキラが部屋を出ていく。
俺の腹の上に頭をのっけて寝ている奏斗を眺めながらアキラを待つ。
「雲雀、起きたんだね。」
「せらお。」
音もなくせらおが表れて一瞬ビビるが、まぁ、せらおだししゃあない。
「よかった。」
「心配かけてごめんなぁ。」
「雲雀、いつも俺に報連相を大切にって言ってるよね?」
「うぐ、」
「雲雀が言ってくれなくて悲しかった。」
「ほんまにごめんな。」
「元気になったらおひるごはん一週間作って。」
「まかせろ。」
キッチンの方からアキラだと思しき悲鳴とちょっとした爆発音と焦げたにおいがしたので二人で顔を見合わせて苦笑する。
「俺、凪ちゃんの手伝いしてくる。」
「いってら。」
せらおがアキラに声をかけているのを聞きながら苦笑する。
いったい何をしたのか。
ふいに体が温かいものに包まれた。
目の前に黄色が広がる。
「奏斗?」
「ひばがいなくなるかと思った。」
俺の肩に顔をうずめながら奏斗がそう言う。
「いなくならんよ。大丈夫。」
「…。ひばはいつも大丈夫って言って僕たちをはぐらかすけどそんなに頼りない?」
「そんなことない。心配かけたくないんよ。」
「でも、ひばが僕らにサインをだしてくれないと気付けない時もあるからさ。もし、雲雀が我慢してため込みすぎて壊れちゃったらどうすんのさ。」
「それは…。」
「僕らに心配かけたくないなんて言わないで。心配させてよ。」
「…。わかった。」
奏斗の頭にポン、と手を置く。
ふと首に柔らかいものが触れた。
それはチュッという音を立てて離れる。
「…は??」
「ひばが倒れそうになった時セラがお姫様抱っこしててずるかったから、僕なりのマーキング。」
「へ?///」
「あ、奏斗ずるいですよ。私、何もできてないんですからね。」
「アキラ。さっきの大丈夫やった?」
「あ―――。まぁ。ハイ。たぶん。」
「絶対大丈夫じゃないじゃん。」
「今セラ夫が何とかしてくれてます。」
「現在進行形…。」
「たらい、私もキスしていいですか?」
「そんなん確認せんくてもわかっとるやろ。」
「それもそうですね。では」
チュッとアキラが俺に額に口付ける。
「っぇへへ。」
「?どうしました?」
「いやぁ、俺、愛されてんなぁって。」
「そりゃそうでしょうね。」
「僕たちがこんなに愛してるんだから。」
「あ、二人とも抜けがけずるい。」
「せらお。」
「も~。俺がいろいろと片付けてる隙に…。」
「せらおも俺にチューして?」
「…。どこで覚えたの?」
「内緒。」
「ふーん。かわいい子にはチューしてあげるね。」
チュッとせらおがほっぺにキスをする。
3人からチューされてうれしくって、だんだん眠くなってきた。
「今はゆっくり休んでください。」
「「「おやすみ(なさい)」」」
「おや…す、み…」
後日いっぱい愛されましたとさ
終わり。