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咄嗟に近寄り國神を守ろうとした
それを邪魔するのはいつもあいつだった
「No.4141!貴様のお仲間はどれほど死んだか覚えてないがさぞ絶望しただろう!」
「っ何が言いたい!」
「お前はこれからあのクソみたいな能力が帰ってくる、怪我もせず病気にもならない…死にもしない!お前は生涯ずっと一人ぼっちだ!神に愛された落ちこぼれなんだよ!」
千切、凛、凪、國神が俺の仲間が死んだ
どうしようもないほど悲しいくらいに呆気なく死んでしまった
けれどそいつらの死は無駄では無い
生きた証だ
あと約1時間で欲しくもないものが帰ってくる
俺はその1時間の間でやつを殺し俺も死ぬ
人を巻き込み続けた俺への罰
生きる資格など持っていない
1時間もしないうちに警察や街の人々が此方へ来てしまうだろう
そのうちに片付けなければ
「今更足掻き始めても無駄だ、奴らの死は時間稼ぎに過ぎない。今街の人々が慌ただしく行動し始めてる中俺が求めてるのはお前、ただ1人だ、お前さえコチラにこれば仲間への攻撃を辞めゆっくりと殺してやる」
「…」
「お前ならわかるはずだろ?犠牲者が増えることを大の嫌いとするお前なら…このままなら仲間は全員死ぬ、この己の手でな」
「っ、お前が殺してるくせに何を言っているんだ!」
「ここへ来たのはお前の判断、あいつらではない、全てはお前が始めたこと。お前が逃げなければこうならなかったのになぁ」
こいつはいつも通り焦っている
何もこちらも焦る必要性は無いはずだ
なのに何故こんなにも頭がこんがらがる
嫌な予感がして冷や汗が出てきた
何故、あいつは焦っているのに笑みを浮かべているんだ
「俺はな、お前さえ死ねばなんでもいいんだよ」
そういった途端街に爆発音がなった
「なっ…?!」
街が煙に包まれ大きい悲鳴と次から次へと爆発音は増すばかり
「なんでこんな!」
「お前一人の判断、行動で街ひとつが今日消えた。良かったなぁ、No.4141?お前の願いが叶って」
「俺はこんなこと…!」
『世界なんて、消えてしまえばいい』
お前はこういったんだ」
「世一!!」
どこからか聞き覚えのある声と目の前に爆発音が鳴り響いた
「っ…?…か、カイザー…?」
痛みはいつまでたっても襲ってこず代わりにどしりとした重みを感じた
「っ…おバカねぇ、世一くんは。敵に隙間を与えるなんて」
間一髪でかすり傷だけで済んだ
「っどいつもこいつも…!俺の邪魔をしやがって!お前ら全員お前の目の前で殺してやる!!」
地面が大きく揺れ辺り一面真っ白に光って皮膚が焼ける感覚がした
『もしさ、もし…俺が────』
『…は?』
『だから、もし俺があいつらのところに行って死に損なったら俺を殺してくれないか?』
『…糖分の摂りすぎで気でも狂ったのか?』
『殺されたいのか?…意味もそのまんまだし別に隠語はないよ』
『イカれてる…俺がjaとでも言うと思ったか?』
『お前は絶対に俺の言うことは聞くから』
『聞くわけないだろ?そんな…クソみたいな願い事』
『いいや、絶対に聞くね…お前俺に甘いもんな』
『…黙れ』
頭を強く打ちその衝撃で酔目が覚めてきた頃絶望した
辺り一面土がひっくり返り奴はもちろん俺の仲間は倒れていた
「みんなっ!」
奴は自分さえも犠牲にして殺そうとしたのか
ドサリと音がした方向に向けるとカイザーが血を流しながら倒れていた
「か、いざ…!」
玲央や蜂楽、ネスなどはまだ動ける状態で重症なものの意識は保っていた
「カイザー!目を開けろ!」
俺の体はどんどん再生していき腕が無くなったはずなのに生え始めていた
もう薬の効き目が切れたのか
「俺を殺すんだろ!約束しただろ!」
「…す、こしは…静かに、しろ…クソ世一」
「カイザー! 」
血はダラダラと止まらずに騒ぎは大きくなる
ネスも爆発に巻き込まれて建物の一部がお腹を押し潰していた
「本当は…この戦いが終わってから言おうと思ってたんだが」
「…なんだよ…」
微かに震えるカイザーの手が俺の頬を撫で耳を優しく絡めたあとこう言った
「結婚してくれ、世一」
「…は」
「大好きだ…愛してるんだ…初めて会った時から希望を照らしてくれたお前が…心の底から愛しているんだよ」
そんな清々しく言えてよかったと言う顔をするなよ
「…何、言って」
「返事は?」
「…嫌だ」
「は?お前この雰囲気でそれ言うか?」
「結婚してやんない…お前がその傷で生きて帰れるなら話は別だ」
「っそんなの」
「生きなきゃjaなんて言わない…言ってやからないからな!」
苦しそうな顔をするお前はそれと同時に幸せそうな呆れたような笑顔をするお前は…
「…⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯」
「おい、蜂楽」
「んー?…ぁッ…ちょ、ちょっと待って潔さん!俺もう昔みたいに走れないから!歳だから!」
「…俺のきんつば食ったの蜂楽だよな!待てよお前!」
「ごめんってばー!」
あれから数十年
もう蜂楽たちはしわくちゃな顔をするくらい歳をとり自由気ままに生きている
俺はあんな能力のせいで歳を取らない
本当はあの場で死ぬつもりだった
死ぬはずだった
けど俺の想い人があんなことを言うから
「おーい、記念写真取るぞー」
「お、玲央!助けてよー!」
「はぁ?」
俺はみんなと一緒に死ねない
いつまで生きるかも分からない
俺は一生あの罪を背負って生きていく
生きて償う
時に辛くなる時もあった
けれどそれすらも良かったと思うほどに自分を認められている
これでよかったんだ
「このクソ世一!僕の足腰がいつか強くなったら足蹴りしてやりますからね!」
「やれるもんならやってみろよ」
「むきっー!」
良かった
生きててよかった
こんな幸福なことは無い
ほんとに…良かった
「うぇ?!」
「んー?どした蜂楽」
「…やばいかもぉ…」
「はあ?何が?」
「驚かないでね?」
「おう」
「俺たち…狙われてるかもぉ」
終わりました
すみません、10で終わらしたくて描きたい部分だけ書いて略させました
これでこの話は完結になります
ありがとうございました
(2024/12/31 10:29:13)