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『…………』
これから刑期計上プログラムの話がされるため、
薄暗い部屋に計7人が一列に座っている。
やることねー……暇ー……と思いながら
無駄に高い天井に目を合わせた。
すると──と真反対の位置に座っているチハルが
完全に場違いじゃない?と隣のマキナに話すのが聞こえた。
チハル「…──ほら見てみ?
”奥の3人”とかメッチャ怖い顔してるじゃん」
マキナ「だからあんまり顔合わせんなって」
”奥の3人”というのは私も含まれているのだろうか。
確かに目つきが悪い、とはよく言われるけど
左隣のサイボーグ2人よりはマシだろ。
………なんて言い返す勇気は──には出ず、
無視して高い天井に目を合わせ続けた。
リョーコ「はいーお待たせしてごめんなさい」
「”ちょっと調べてた”ら遅くなりました」
『……!』
今、目が合ったのは多分気のせいだ。
そう自分にこれでもかと強く言い聞かせて
リョーコの話に耳を傾ける。
リョーコ「今ここにいるのってこの辺の道路で
逮捕されちゃった人達ですよね?」
「とりあえず名前と補導された理由言っていくので
間違いなければ返事お願いします」
「マックス・マカリスター」
マックス「あい」
「カート・クレイマー」
カート「はい」
「2人は砂糖の不法所持?」
マックス「あーい」
カート「でーす」
マックスとカートと呼ばれた2人は
とてもやる気がなさそうな声で返事をした。
「───」
『…はい』
「調べたら色々出てきたけど……
暴行の他に公務執行妨害…合ってる?」
”公務執行妨害”
単語が出てきたのと同時に周りがコソコソし出す。
やっぱり、調べてたのって別の町のことだったか。
ここで否定しても意味ないから潔く素直に、
『……………合ってます』
そう答えた。
……答えたのは良かったけど、
左隣からジーッと視線を感じるようになった。
まあ…無視するんですけど。 ←
続けて隣の強化人間の男女2人が呼ばれ、
女の方はダイドウジアカネ、
男の方はイワオカナタと言うらしい。
「スピード違反?」
カナタ「でーす」
そう聞かれた時、アカネは無言でカナタが答えた。
カナタも気に留める様子はないため、
アカネは普段から無口なのだろう。
「クジョウチハル」
チハル「はい」
「クルスマキナ」
マキナ「はい」
「スピード違反、公務執行妨害、警察車両爆破」
チハル、マキナ「…はい」
先程まで──の公務執行妨害で驚いていた2人は
気まずそうに下を向いて返事をした。
いや、公務執行妨害より警察車両爆破の方が
パワーワードすぎるからな?