11日目
私は仲間に最低な事をした…それは、許される事じゃないよね、?
でも、これは演技……だから…大丈夫……、?
……ううん、そんなの関係ないよね
酷い事、してるよね…謝らなくちゃね、
もう、無理なのかもね…笑
……最低な私はもう、生きる価値すら無いんだよ…、?
でも、死ねないんだよ……、
演技なんかもう、どうでもよかった……!
奏
病院を歩いていると、ふと見覚えのある紫色の髪をした少女を見つけた。
「……奏、?」
仲間は不思議そうに見ていた
『……どちら様?』
そうだ、これは演技なんだ…だから、心を入れ替えて……、
「……奏じゃないの、?」
まふゆは私の事をジーッと見ながら観察していた。
『…どうだろうね、それは知らない』
まふゆの横を通り抜けようとしたその時。
まふゆは私の手首を掴んで、離さなかった。
『……離して、』
「……やだ。」
まふゆはそのまま私の手を引いて病院の屋上に連れていった。
『……何で屋上に?』
「…少し、話がしたかったの」
まふゆは少しの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。
「……奏、奏は死にたい?」
『…………知らない、』
私は俯きながら冷たく言い放った。
……もう、私に近づいて欲しくないから、
嫌われたいから突き放す。
…これは良いことなのかなんて分からないよ…
「……そう、それじゃあコレは何?」
まふゆはノートを見せる。
……違う、これはノートじゃなくて…
『日記…、?』
まふゆは静かに頷く。
「……コレ、奏のだよね。」
『ッ、違う……知らない、そんなの』
するとまふゆは「そう、じゃあ…」と何か言いかけて、また口篭る。
「……やっぱり辞めた。…言葉で伝えるより行動で示した方が早いでしょ?」
まふゆは覚悟を決めたように言い放った。
『……は、はぁ?何、言ってんの…』
するとまふゆはフェンスの外側に行ってしまった
『ッ、!?ちょ、何やって……!』
「……死ぬなら、一緒に死のう?」
貴方のその言葉は上手く飲み込めなかった。
『……何で貴方まで死ぬの?私一人で十分でしょう?』
「……奏は、死ぬ覚悟が無いんでしょ?
だから今も、死ねないんだよね」
貴方のその態度には凄くイラついた。
だから、やってしまったんだ
『ッ……そんな事言うなら貴方が死ねば!?』
その後はよく覚えていない。
貴方は目を見開いたものの、何かを覚悟したような顔をして目を閉じた。
……役に入りすぎた
全部、こんなことしなきゃ良かったって後悔しかない。
この演劇の幕はいつ降りるかも分からない
…全部、馬鹿馬鹿しい
『……こんな事、したくなかった…!』
その場で私は泣き崩れた。
……でも、追いかける勇気は無かった
コメント
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え、まふゆちゃん…?
人の心のある代わりに救いがないやんけ…
うぅ……