5畳沼の底まで

ある時、聖剣に選ばれてしまった少年・ハジメはクラスメイトや街の人たちを守るため戦い続けていたが、魔人族との戦争によって戦線から追い出されてしまう。 しかし、そんな彼の元にある日一人の少女が現れる。 この少女はハジメに惚れたらしく、彼を強く想うようになる。 彼女の想いは次第に大きくなり、ついに彼は彼女を受け入れることにしてしまう。 平和を願い戦う少年は、一人の女を手に入れることで救われるのだ。 そうして二人は愛し合うようになり、やがて一人になるという悲しみを乗り越えてゆくのである。 本編:「when they’re crying,when they’re talk.」 (『the  days』)より  ―「i got to “feel you”,(愛しているわ)」から抜粋しました。  creeping-in - 第3話 - ンと…。 - ンはまた夢を見た…。 - アトレス - んンン～っとぉ！  それはとても悲しい夢だった。 …でも、何かが足りない。  大事な何かが欠けている気がするのだ。  その感覚だけがずっと残り続けているんだ。 あぁ、もう朝なのか。今日も仕事に行かなくちゃな。俺は布団から抜け出すといつものように朝食を取りに行く。今日は焼き魚か。ご飯はふっくらしてて美味しいんだよな。 さて、顔を洗いますかね。  「ふわぁ～～あ……」  大きく伸びをして布団を畳む。さて、着替えようかな。「……あれ？」 今日は何だか様子が変だ。「おかしいなあ…」  寝室にある姿見を覗いてみるとそこにはいつもの俺ではなく別人が写っていた。この姿は俺の姿じゃないぞ？ 誰だお前はっ！？「えぇ～～～！？」 慌てて居間に行ってテレビをつけてみるけどやっぱり俺が映っていない。それどころか、どのチャンネルを見ても俺のことが映っていなかった。何だこれ。新手のドッキリですか？ この現象には一体どんな意味があるんですかねぇ……？「一体何が起こってるんだ……？」  

  「…うーん…？」 何が起こっているのかさっぱりわからない。昨日はちゃんと寝ていたはずなんだけどなぁ。目が覚めたら知らない場所にいるなんて、