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コメント
1件
読み終わりました……もう、胸がぎゅっとなりましたね。ニュースで「共犯」って言われるたびに、すちさんが「俺の隣にいる」って感じるって言うところ、すごく切なくて、でも確かに二人だけの世界ができあがっていく感じがして。こさめちゃんが「返さなくていい」って即答する強さも、逆にすちさんが「嬉しいって思っちゃう」と零す弱さも、どちらも愛おしかったです。番外編、楽しみにしてますね🌷
逃亡から三日後。
テレビはその話題で持ち切りだった。
『死刑囚逃走』
『新人看守も行方不明』
『共犯の可能性』
画面には刑務所の外観と、ぼやけた監視カメラ映像が何度も映し出される。
まぁそのカメラの中にこさめたちは写っていないけど。
“危険人物”。
“凶悪犯”。
そんな言葉が並ぶたび、こさめは小さく眉を寄せた。
🦈「……すち」
薄暗い部屋。
古いソファに座るすちへ視線を向ける。
すちは窓のカーテンを少しだけ開け、外を確認していた。
逃亡してから、ほとんど外へ出ていない。
追跡は想像以上に大きくなっていた。
当然だ。
死刑囚が逃げたんだから。
しかも看守を連れて。
🍵「ニュース消す?」
すちが振り返る。
こさめは少し迷ってから、小さく首を振った。
🦈「……いい」
本当は怖い。
でも目を逸らしたくなかった。
自分たちがしたことだから。
テレビではキャスターが真剣な顔で話している。
『看守は脅迫、監禁されている可能性も——』
その瞬間。
すちが小さく笑った。
🍵「ひどい言われよう」
🦈「……まぁ、死刑囚だし」
🍵「うん」
静かな返事。
でも、その横顔は少しだけ寂しそうだった。
こさめは立ち上がる。
そして、後ろからすちを抱きしめた。
🍵「こさめちゃん?」
🦈「監禁されてないもん」
ぎゅっと服を掴む。
🍵「こさめ、自分で来た」
すちの身体がわずかに固まる。
🍵「……そんなこと言うと、ほんとに返せなくなるよ」
🦈「返さなくていい」
即答だった。
すちは目を閉じる。
だめだ。
こんなの、嬉しいって思っちゃいけない。
なのに。
🍵「……ねぇ、こさめちゃん」
🦈「ん?」
🍵「もし捕まったら」
🦈「今度こそ、もう会えないかもしれない」
その言葉に、こさめの腕へ力が入る。
嫌だ。
その未来だけは。
🦈「だから、捕まらないようにするんでしょ」
こさめは迷いなく言った。
すちは少し目を見開く。
こさめはすちの背中へ額を押し当てる。
🦈「こさめ、もうすちいないの耐えられない」
その声は静かなのに、ひどく重かった。
逃げてから、こさめも変わっていた。
すち以外、どうでもよくなっている。
世界がどんどん狭くなる。
でも、それでよかった。
すちだけいれば。
すると、すちはゆっくり振り返る。
そして、こさめの頬へ手を添えた。
🍵「……俺ね」
🦈「?」
🍵「ニュースで君の名前呼ばれるたび、嬉しいって思っちゃう」
🍵「“俺の隣にいる”って感じがして」
ぞくり、とした。
でも、こさめは逃げなかった。
すちはその反応を見て、ふっと笑う。
🍵「もう共犯だね」
本編end