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文豪ストレイドッグス 🤕 様の夢小説








⚠自己満夢小説


⚠狂愛


⚠雰囲気重視


⚠終始🤕side


⚠不穏








それでもいい方はお進み下さい𓂃❤️‍🩹

























「ただいま」



ドアノブを捻って家の中に入る。

恋人にかけた筈の声はしんと静まり返った部屋に木霊した。



「〇〇?」



部屋は暗くて、灯りも点っていない。寝てしまったのだろうか。

歩を進めて台所、洗面所を通り過ぎる。


リビングに足を踏み入れた瞬間、横から気配が現れたと思えば、気付けば視界がひっくり返っていた。

反転した視界に映るのは、見慣れた天井と真っ黒な瞳で私を見つめる愛しのひと。


其の白い手には短刀ナイフが握られていた。


ちらりと壁掛け時計を見ると、時刻はとうに日を跨いでいた。



「どこに行っていたの?」


「少し会社の者と飲んでいただけだよ」



黒曜石のような瞳は光を失っていた。

怒りと絶望と…色んな負の感情を煮て焦がしたような。



「嘘つき」



ポツリと小さな口から零れる声。

海の底のように静かな部屋に、その言葉は溶けた。



「香水の匂いなんて移してきてよく云う。

そんなに私より他の女の人が好いなら、いっその事振ってくれればいいのに」



私の腹に跨る彼女は、私の両手を頭上で一纏めにする。

其の弱々しい拘束に愛おしさが募るのを勘づかれないように、困ったような顔を取り繕う。



「大嫌い。死んでよ」


「良いよ」



彼女の短刀ナイフを持つ小さな手を、私の手で覆う。

其の儘私の首筋に誘導した。

華奢な其れが小刻みに震え出すのが伝わる。



「私は君のものだ。殺すも生かすも君の自由。

さあ、早く其の手で私の望む場所へ逝かせてくれ」



歯を噛み締めて震える手に力が入る。

時折ひんやりとした刃先が首に触れ、小さな切り傷から血が伝うのを感じた。



カシャンッ



高い音を鳴らして短刀ナイフが硬い床に落ちる。

のち、彼女は自身の顔を両手で覆って泣き崩れた。



「嫌い、大嫌いなのに…!」



嗚呼、苦しいね。辛いね。


毎日違う香りを纏って夜遅くに帰ってくる私の事が憎くて憎くて仕方ないよね。


其れなのに君は私を殺せない。


何故なら、私の事が憎い以上に愛おしいから。



「ごめんなさい…ごめんなさい、」



涙を流しながら訳も分からず謝罪の言葉を繰り返し、棚を探って私の首にできた傷に絆創膏を貼る彼女。



「愛しているよ」









こうして今日も、君の心を蝕む

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コメント

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ユーザー

ち ょ っ と 久 し ぶ り の コ メ 失 礼 、か し わ で す!! 太 宰 さ ん の ち ょ っ と 狡 い 感 じ 、依 存 し ち ゃ う 彼 女 ち ゃ ん ド ロ ド ロ だ け ど 一 途 な 感 じ と か 最 高 過 ぎ ま す 🫠 💕 殺 し た い 程 憎 い け ど 居 な い と 生 き て い け な い 矛 盾 と 言 う か 、何 と 言 う か 表 現 が 神 過 ぎ ま す❕ 何 回 で も 読 め ま す 好 き で す

ユーザー

初 💬失 礼 し ま す 🧸 愛 が 憎 み も 憎 悪 も 絶 望 を も 上 回 る 。と い う の が 表 現 さ れ て い て 心 臓 が 持 た な い で す 。 毎 回 毎 回 香 水 を つ け て く る の は 🤕 さ ん の 性 格 か ら し て 愛 し い と 死 を 味 わ い た い 様 に 思 え ま し た 。 恋 で も な く 、愛 以 上 の 憎 し み 。憎 し み 以 上 の 愛 。 そ れ の せ い で 愛 し て い る 人 を 自 分 の 物 に 出 き な い ○○ち ゃ ん の 気 持 ち が 胸 に 刺 さ り ま し た 。

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