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コメント
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うわっ、このエピソード怖すぎて鳥肌立ったよ…!🆘💦 「偶然じゃない」って確信した瞬間の描写、ゾッとするほどリアルで読みながら息止めてた。年上の優しい人だと思ってたのに、じわじわと距離詰めてくるところがもう…。 主人公が「これ以上近づきたくない」って選ぶ最終判断、すごく共感した。警報みたいな直感、大事だよね😭👍✨
最初は、気のせいだと思っていた。
夜道で、
同じ足音が、少し後ろから聞こえること。
信号で立ち止まると、
少し遅れて、誰かが止まること。
振り返れば、
そこには、知らない人の顔がある。
——それだけ。
偶然だ。
都会だし、
帰宅時間が被ることなんて珍しくない。
そう思おうとすれば、できた。
でも。
三回目くらいから、
胸の奥に、冷たいものが溜まり始めた。
その人は、
近づきすぎない。
話しかけてもこない。
ただ、
「そこにいる」。
それが、一番怖かった。
視線を感じるわけじゃない。
でも、
見られていない、という確信もない。
曖昧で、
輪郭のない不安。
——考えすぎだよ。
自分に言い聞かせる。
俺は、昔から心配性だ。
ちょっとしたことで、
悪い想像をしてしまう。
だから、
これも、その一つ。
そう、思いたかった。
スマホを確認する。
例の人からのメッセージ。
「最近、連絡がなくて少し心配になりました」
その文面を読むたびに、
なぜか、息が浅くなる。
心配、という言葉。
優しいはずなのに。
なのに、
胸がざわつく。
どうして?
俺は、この人に、
そこまで心配される立場だったっけ。
知り合ったのは、たまたま。
カフェで、隣の席で。
親切な年上。
感じのいい人。
それだけ、のはずだった。
返信しないのは、
忙しかったから、もある。
でも、
正直に言えば——
怖かった。
理由を説明できない怖さ。
連絡を返したら、
何かが一段、近づいてしまう気がした。
それが、
取り返しのつかない一歩みたいで。
ある夜。
いつもの帰り道で、
俺は、ふいに立ち止まった。
信号でもない。
コンビニでもない。
ただ、
急に、足が動かなくなった。
——後ろ。
振り返る。
少し離れた場所に、
あの人が立っていた。
目が合う。
一瞬。
本当に、一瞬。
でも、その一瞬で、
全部が変わった。
その人は、
慌ててもいなかった。
驚いた顔も、
焦った素振りもない。
ただ、
穏やかに、そこにいた。
まるで、
最初から、
俺が振り返ることを知っていたみたいに。
「こんばんは」
声をかけられて、
背中が、ぞわっとした。
知ってる声。
でも、
この場所で聞くには、
おかしい声。
「……こんばんは」
反射的に、答えてしまう。
逃げた方がいい。
分かっているのに。
「偶然ですね」
その言葉で、
はっきり分かった。
偶然じゃない。
偶然を、
何度も重ねてきた人の言い方だ。
胸が、きゅっと縮む。
「帰り道、同じなんです」
そう言われて、
俺は、初めて思った。
——いつから?
いつから、この人は、
俺の帰り道を知ってる?
背中に、冷たい汗が滲む。
「あ、そうなんですね」
笑おうとして、
うまくいかなかった。
その人は、
俺の表情を見ていた。
見て、
何かを測るみたいに。
それが、
たまらなく嫌だった。
その夜、
家に帰ってから、
カーテンを閉めた。
いつもより、
早く。
玄関の鍵を、
二度、確認した。
心臓が、
なかなか落ち着かなかった。
スマホが震える。
通知。
——あの人から。
「さっきはびっくりしました。
変な意味じゃないです。
誤解しないでほしくて」
画面を見つめたまま、
指が動かない。
誤解?
じゃあ、
これは何?
説明されるほど、
怖くなる。
俺は、初めて、
はっきりと思った。
この人は、俺の知らないところで、
俺のことを考えすぎている。
それは、
好意とは違う。
優しさとも違う。
名前のつかない、
重たい何か。
息が、詰まりそうになる。
俺は、スマホを伏せた。
返信は、しない。
怖いからじゃない。
——これ以上、
近づけたくないから。
その選択が、
正しいのかどうかは、分からない。
ただ、
胸の奥で、
警報みたいな音が鳴っている。
それだけは、
無視しちゃいけない気がした。