Mrs. GREEN APPLE/もりょき/りょつぱ/記憶喪失/医療知識なし
藤澤「…..あなたは…誰ですか、?」
大森「っ、、、」
久しぶりに会えた恋人に言われた一言。
友達と旅行に行って3日間俺を1人にしたくせに病院の白いベッドの上で、包帯ぐるぐる巻きにされて帰ってきて…
旅行は元は5日間の予定だった。夕食は自分達で作ろうとおつかい係になった涼ちゃんが帰りに事故ったらしい。
頭が特に重症みたいで
医者「記憶喪失ですね。一時的なものだと思われますが、時には一生モノになる可能性もあります。その覚悟は出来てますか?」
なんてバカ真面目な顔で言ってきた。
大森「…出来てるわけねぇだろ、、」
藤澤「え?」
大森「…元貴。お前の、恋人」
藤澤「もと、、き、?」
若井「少し前まで楽しそうに話してたんだよ?2人で」
藤澤「…..ごめんなさい、分かんないです」
大森「っ!!」
藤澤「い”っ…」
若井「元貴!!やめろ!」
涼ちゃんが俺を忘れるわけない。俺のこと大好きなんだから。
でも冷たい目で分かんないなんて言われたら嫌でも信じてしまう。
あの目は仲間に向ける目じゃない。他人へ向けた目だ。ましてや、俺は恋人なのに…
気付いたら頬が赤く染まった涼ちゃんと俺を取り押さえる若井がいた
藤澤「…なんでこんなことするんですか!」
少し睨んでくる涼ちゃん。
怒るとこも、怒り方も、怒った声も、怒った顔も。全てがちゃんと涼ちゃんだ。それが今は妙に不快だった
大森「…しねよ」
藤澤「は?」
若井「元貴。お前もう帰れ」
大森「二度とこねぇ…」
藤澤「なんなんでしょうかあの人…」
若井「一応、涼ちゃんの恋人なんだよ。ああ見えてちゃんと涼ちゃんのこと大好きなの。あ、俺は若井滉斗。よろしくね」
藤澤「わかい、、もとき、、はい。なんとか覚えました」
若井「ありがと。じゃあ明日も来るね」
藤澤「はい….ありがとうございました」
〜若井side〜
ー次の日ー
若井「涼ちゃん〜来たよ」
藤澤「ぁえっと….もと、き、?」
若井「ううん違う笑。若井滉斗ね」
藤澤「あ、若井さんの方か…!ごめんなさい」
若井「いいのいいの。今日はね、見せたいものがあるんだ〜」
藤澤「なんでしょうか?」
若井「これ!元貴と、涼ちゃんの写真だよ」
スマホの写真フォルダから元貴と涼ちゃんのツーショットを見せた。この前3人で出かけた時に勝手に俺のスマホで2人が撮ったやつだ
藤澤「これが…僕でこれが元貴、、」
若井「そうそう。楽しそうでしょ?今は拗ねて来てないけど、ほんとに涼ちゃんのこと大好きなんだから」
涼ちゃんにとにかく伝えたい。元貴の溺愛っぷりを。
若井「朝は必ず2人で現場に来て、休憩中も2人で1つのスマホでSNS見て、元貴のスマホの待ち受けはロック画面もホーム画面もどっちも涼ちゃんなの。本人はツンデレを意識してるのかもしれないけど、第三者から見たらただのラブラブカップルなんだよね笑」
実際昨日の出来事も、涼ちゃんのことが好きだからやってしまった事なんだと思ってる。だからと言ってやっていいことではないけど
藤澤「……..あの…」
若井「ん?」
恐る恐る口を開く涼ちゃん。少し言いずらそう。
藤澤「元貴くんが僕のこと好きでいてくれてるのは分かったんですけど、僕は元貴くんのこと好きなんでしょうか」
若井「…」
藤澤「前の僕は好きだったんでしょうけど、記憶が無くなってしまったらしいので今は正直好きなのか分かりません…」
申し訳なさそうに俯く涼ちゃん。
そうだよ。最低だよ。
涼ちゃんのこと狙ってた人の前で可能性を感じさせる事を言うなんて。
若井「…..好きなんだと思うよ?好きでいてあげて?」
藤澤「す、好きか分からない相手を好きでいるなんてむちゃくちゃだし無理です!///」
若井「、笑笑。涼ちゃんだなぁ」
藤澤「そんなに僕って変ですか?」
若井「変だけど、ずっとそのままでいいの」
藤澤「そう…ですか」
若井「ずっと純粋でいるんだよ、(ボソッ」
藤澤「?」
若井「…そろそろ俺帰るね。また明日」
藤澤「待って、!(腕掴)」
出口に向かおうとする俺の腕を強く引っ張ってくる。
やめてほしいな。これ以上涼ちゃんと話してたら自分を抑えられなくなる。どうせ俺は敗者だ。身を引きたいのに涼ちゃんは俺の腕を掴んだまま離さない
藤澤「….僕、若井さんのことが好きなのかもしれません、」
若井「ぇ」
藤澤「ぁいえその…そういう意味じゃなくて…いやそういう意味なんですけど、、なんて言うか、、嫌なら聞かなかったことにs…?!」
若井「、、、、、、やっと俺のこと見てくれた…」
今までは元貴がどうのとか今の僕はとか。正直そんなことどうでもよかった。”若井さんのことが好き”この言葉を聞きたくて仕方なかった。
切れた理性を必死に繋ぎ止めて病室を後にした。
あぁ、俺は最低なことをしたな。でも、最高の気分
〜大森side〜
涼ちゃんと会ってから2日経つ。今日も病院には寄らずいつも通り帰ろうとすると若井から呼び出された。
こないだの事についての説教なら聞く気は無いが、いつもと雰囲気の違う若井を見てなんだか聞いておかないといけない気がして黙って誰もいない部屋まで着いて行った
大森「…話ってなに」
若井「元貴。涼ちゃんのこと好き?」
大森「……別に」
大嘘だ。今でも涼ちゃんのことを心から愛してる。でも涼ちゃんに危害を加えてしまった以上、記憶が戻るまでこのキャラを守り続けないといけない
若井「そっか。ならちょうど良かった」
大森「何言ってんの?」
若井「昨日ね、お見舞い行ったら涼ちゃん俺の事が好きなんだって」
大森「、は?」
若井「元貴がまだ好きなら申し訳ないと思ったんだけどちょうど良かった。涼ちゃん、もらってくね」
若井「……..どうした?」
大森「お前….ふざけてると本当に殴るよ?」
片方の口角だけ上がった若井を見て俺は危機感を覚えた。
胸ぐらを掴んで威嚇するけど当の本人は全く動じない。
若井「え〜こわ笑。好きじゃないならいいじゃん」
大森「…お前とはもう二度と口聞かない」
そう言って部屋を出た。タクシーを捕まえて急いで目的地に向かう
ー病院ー
藤澤「っ!びっくりした笑。ノックくらいしてくだs……ぁ、、えっと、元貴くん…ですよね?」
大森「若井じゃなくて悪かったね」
藤澤「え?あ〜、、、もしかして若井さんから聞きました?」
大森「こないだ俺が恋人だって教えたのにそれさえ忘れた?そんな馬鹿?鶏なの?」
藤澤「っ….その時から思ってましたけど、棘のある言い方辞めてもらえますか?確かに僕は元貴くんと付き合ってたみたいですけど、今ので確信しました。僕は若井さんが好きです」
大森「!!!!」
前と同様一発叩いてやろうとした瞬間、勢いよくドアが開いた。
そこにはいるはずのない若井
若井「やった!これで俺たち正真正銘カップルだね!」
藤澤「若井さん……どうしていきなり、?」
大森「お前、なんで来た」
俺が着いてからまだ5分もしてない。俺が行ったあとすぐに出発してたとしてもこの時間差はおかしい。
若井「好きって言ってくれたから何回でも会いたくなっちゃう!」
藤澤「そんな感じでしたっけ…..笑」
涼ちゃんは若井とハグをして狂変しきった若井の背中をさする。
見ていられなくなって帰ろうとしたら
若井「俺がストーカーってことにも気付かないでこれからどうやって涼ちゃんを守っていこうとしたの?笑。邪魔だよ。帰れ(ボソッ」
大森「っ!」
藤澤「?」
そこで俺はハッとした。以前から若井の不自然な行動。
いつも1番最後に帰りたがる、人のスマホをめっちゃ覗く、何故か涼ちゃんのスマホパスワードを把握している、休日に遭遇する確率が高い
全てがストーカーに繋がっていたんだ。
でも涼ちゃんは若井を選んだ。ちらっと隣を見るとまだ楽しそうに話してる。
あれ、俺はなんのために生きてたんだっけ
若井「これからもずっと一緒だよ!」
藤澤「うん!もちろん」
BAD END….?
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