TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シトラスと香水

一覧ページ

「シトラスと香水」のメインビジュアル

シトラスと香水

1 - シトラスと香水

♥

558

2025年03月29日

シェアするシェアする
報告する



⚠️attention⚠️


BL表現あり

nmmn注意

ご本人様には一切関係ありません



紫桃


R15






🌸「いるま〜?」


あ、ちょっと怒ってる。

声だけを聞き、そう感じる。

きっと、他の人には普段の時と差が分からない程の違い。

恋人の俺しか分からないんじゃないか、なんてくだらない優越感に駆られる。


📢「どしたー?」


俺は敢えて、気付かないフリをして、パソコンに目を落としたまま応える。


🌸「これ、いつ使ったの?」

📢「どれ?」


心当たりはあるが、まだ、とぼけてみせる。

そうすると、らんはさっきよりも怒りを顕にする。


🌸「これ!俺の香水!勝手に使ったでしょ!!」


振り返ると、らんの手には、ほとんど空になった香水のビンが握られていた。

やっぱりな、なんて思いつつ、今しがた知ったかのようにらんを宥める。


📢「あ゙〜…ごめんな?大事なヤツだっかか?」

🌸「そうだよ!これ、こさめから貰った大切なヤツだったの!!」

📢「こさめから…あぁ、誕プレの」


もちろん、そんなこと知ってるけど。


🌸「匂いもお気に入りだから、ちょっとずつ使ってたのにさぁ!」


それも知ってる。


📢「悪かったって。今度同じやつ買ってくるからさ」

🌸「それじゃ意味無いの!!」


そうだよな。らんならそう言うと思った。


📢「…じゃあ、どうして欲しい?」

🌸「え、」


返ってきた答えが意外だったのか、らんはさっきまでの勢いはどこへやら、間抜けな声を出していた。


🌸「そ、そういう問題じゃなくてさぁ…」

📢「何でもするけど」


その言葉を聞き、ピクっと反応するのが見える。


🌸「え、あ、ちょ、っと…なに」


俺の後ろに立っていたらんを壁際に追い詰める。

追い詰め終えて、壁に片手をつけば、見事な壁ドンが完成する。

まあ、俺の方が身長小せぇから、見上げてんだけどさ。


🌸「ん、ふッ…//」


らんの柔らかそうな唇を、ひと舐め。

そして、空いた隙間から舌を侵入させる。


🌸「ぁ、ぃるッ…ま//」


呼吸が続かなくなったのか、らんにグイッと胸板を押されて、仕方なく離れる。

少しの間、とろけているらんの顔を見つめていると、急に思い出したかのようにハッとして、眉を吊り上げる。


🌸「いるま!そうやって、いつも誤魔化そうとすんのヤメロ!」

📢「なに、そうやってって、どうやって?」


これだって、もちろん分かってはいるけど、わざと問いかけてみる。


🌸「き、キスとか!」

📢「キスとか?」


もう一個、例を出してみろよ。


🌸「……えっちなこととかだよ…//」


耳まで真っ赤にして、ボソリと恥ずかしそうに呟く。


📢「嫌いか?」

🌸「嫌いじゃ…ない、けど…/」


そう返事をすると、もっと恥ずかしいのか、らんは目をそらす。


📢「じゃあ、いいじゃん」

🌸「よ、よくないっ!」


前のめりで否定してきて、ただでさえ近い距離がもっと近くなる。

その刹那、フワッと柑橘系の香りが漂ってくる。

シトラスの匂い何だっけか?

こさめから貰った時に嬉しそうに報告して来たらんを思い出す。

途端に腹の底がムカムカする感覚に襲われる。


🌸「だいたいさぁっ!」


俺は目の前にある顔を見て、タレ目だなぁ、とか、可愛いなぁ、とか考えながら、ごちゃごちゃ言う、らんの言葉を聞き流し、イライラを抑える。


📢「反省してるからさ、ごめんって」


そう言って、今度は、らんの頬を目掛けてキスをする。

怒っていても、どこか優しさが隠しきれていない瞳のらん。

しかし、まだ、納得のいかない顔でこちらを見てくる。


📢「よし、今から香水買いに行こーぜ」

🌸「え、何言ってんの!?」


らんの日に焼けてない、細い腕を引っ張れば、簡単にその足は着いてくる。


📢「俺のお気に入りの香りにしてやるよ」

🌸「頼んでないんですけど!?」

📢「なに?えろいことの方が良かった?w」

🌸「違うからっ!!/」


そっちは、夜で良いよな。なんて考えて、らんに笑顔を向ける。


📢「ま、行こうぜ」

🌸「もぉ〜…」


他のやつからの香水とか、絶対つけさせてやらねぇよ。

俺の好きな香りに染めてやるから。

俺のらんなんだって、誰もが分かるようにさ。

今からこいつが俺の香りになるんだ、って思ったら、ツンと鼻の奥に再び漂ってきたこのシトラスの香りも、

意味の無い柑橘の香りに成り代わり、もう、 すっかり、気にならなくなっていた。





この作品はいかがでしたか?

558

コメント

5

ユーザー

💜‪🩷️って、最高ですね、✨自分の香水の匂いにするの好きです!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚