「シグマ君、もう休も?」
「あともうちょっとで仕事が終わるんだ、、、待っててくれ」
この頃何時もこんな調子だ
管理の仕事中の私にフョードルに拒絶されたのか、ゴーゴリが遊びに来ては誂いも悪戯もせずただ心配してくる
この男、常識は無いと思っていたが良識は有ったんだなと少し驚いた
今日で五徹目。流石にやり過ぎたかと、エナジードリンクを一缶飲み干す
顧客リストも粗方作り終え、でも未だにパソコンへ向き合う
それはゴーゴリは頑張る私しか見ていないからだ
だから私らしくないが、今日もこうやって徹夜をする。こんな関係が、片想いが、少し好きだったり、苦しかったりする。
また、エナジードリンクを一缶飲もうとした。が
「だーめ!もう二十缶目だよ!?」
ゴーゴリに取り上げられてしまった
此れは不味い
と考えたがまともに睡眠を取ってない私がゴーゴリに勝てる訳無く、エナジードリンクを飲んでいない為、急激に眠気が私を襲う
「お、すみ、つか、き、いてね、」
誰かの温もりが心地良くて、私は眠りに付いた
“今日も”自室の棚の奥底に隠してある小洒落た装飾が施された新品のナイフを取り出す
今日は疲れていたからか何時もより深く腕を切ってしまった
血液が多く出てクラっとする感覚が何とも心地良くて、離れたくなくて
もっと、もっと、腕を刻む
僕は頸、、、、喉仏に刃を充てがった
「此れでも、君には会えないよね」
冷えた血液が、切なくて苦しくてぐちゃぐちゃになって、目から零れ落ちる其れを其の儘に僕は睡りに堕ちた
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