水穂視点
山を登り始めて二十分、まだ疲れてない水穂だよ〜
まだ入口で、そこまで木々も多すぎずって感じで、全然ピクニックとかも出来そうな感じ
「そういえば、四宮伊織?さんってどのような方なんですか?」
カナが聞く。そういえば全然聞いてなかったなー…
「四宮は…昔からの親友で、いつも元気で…観光業も進んで行ってくれてました。
だから、前に行方不明になって、すぐに探しに行きたかったんですが、ちょうど繁盛期になってしまって…その時は皆も居なかったから…」
そういうことだったのか…ふーん…
「あ…すいません、空気、重くなっちゃいましたね…」
なんか…
「哀しい…んだな。」
「…………すいません。」
高生さんが謝る必要ないのに…っていうか声に出てた?!やべっ、すいませんっ!
しばらく進んで鬱蒼とした林。
とはいえ、岩肌もしばしば…
ちょーっと体力削られてきたね…ふぅ。
「高生さん、あの、少し休みませんか…?」
流石カナ、タイミング分かってるぅ!
「……」
「…高生さん?」
「…あ、はい、?あぁ、すいません、少し休みますか」
…怖いわ、怖いわ高生さん。
少し休んでいると…
「…」
やはりボーッとしている。何かあったんかね?
「水穂、こっち、」
「カナ、やっぱり気づいた?」
「うん、明らかにぼーっとしてる。なんか徹夜とかしたのかな?寝不足?」
どうなんだろな〜とカナと話をしていると…
ふらりと立つ高生紳士、そのまま何処かへふらふらと…
…いやいや、へ?!なんで?!!!?
「カナ!高生さんが!何処かへ行こうとしてる!!」
「高生さん?!どこに行くんですか!!?」
私達の声を聞かずに歩を進める。
ただただついて行く事しかできなかった…
高生紳士視点
山の中腹辺りから、どこからか、何かが聞こえてくる。
四宮の声?それとも他の登山者?何とも似つかない。
頭を揺らしてくる。そうして白紙になっていく。ちゃんと歩けているのか?
歩けてはいる。いるが…
よくわからない。
「か……さ………ん…?」
…っ、やべ
「高生さん?」
「…あ、はい、?あぁ、すいません、少し休みますか」
二人の声すら聞こえなくなってたなんて、マズいな。
とりあえず、早く見つけて帰って休もう。
何事もなかったように、ちゃんと休もう。
皆大丈夫かな、ホテルは…
…そうだ、水分もちゃんととらなきゃ…
…あとは、なにか…
…
〈〉
この先に有るのは、希望か?絶望か?
に裏切られるかもしれない。
が、 じゃないかもしれない。
そういえば、
管理者に消されたNPCは、記録者しか覚えていられない。
もちろん、関係が深い者だとしても。
まぁ、それでもいいだろう?
一連の出来事が重なって一つの物語となるのだから。
次回、洞窟の先
コメント
3件
水穂視点最高w