友に捧げる太乱
駄文ですまん。
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朝は太宰の声で起きる。
「乱歩さーん」
エプロンを着て、台所に立っている。
「うぅ、、んん、、おはよ、だざい」
まだ眠たい瞼を擦りながら、太宰のいるところに向かう。
「おはようございます」
自分の跳ねた髪を手櫛で梳かしながら、優しい顔で微笑んでいる太宰に安心感を覚える。
「今日も跳ねてますね」
くつくつと笑いながら直してくれるその手が意外に好きだなと思っていると、お腹が空いてくる。
「だざい、甘いもの食べたい、、」
「まずは、朝ごはんですよ」
既に用意されている朝ごはんに目を向けると食欲を唆るような良い匂いが漂って来た。
「食べる、、、」
「じゃあ、私も頂きます」
一緒に手を合わせ、太宰の作った朝ごはんを口に運ぶ。
*
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探偵社に出勤する為に服を着替え、支度をする。
「だざーいっ!」
鏡の前で何分も髪を弄る太宰を玄関で呼びかける。
「今、行きまーす!」
ばたばたと急いでいる足音が聞こえる。
「そんなに髪が気になるの?」
何気に思ったことを聞いてみる。
「だって、、、ーーー」
小さな声でもごもごと話していてよく聞こえない。
考えれば分かるが、太宰の口から聞きたくなったために少し意地悪してみる。
「なにぃーー?なんて言ってるか分かんないよぉー?」
大袈裟に太宰に耳を近付けてみる。
「あー、、だから、、」
顔を赤らめながら、まだ渋っている太宰に追い討ちをかける。
「僕に隠し事〜?他の人に浮気しちゃおu「其れは駄目」
いきなり、手首を掴まれる。太宰の表情が変わり、今にも誰かを殺しそうな勢いだ。
「落ち着いて、太宰。」
そんなことはないと言い聞かせ、落ち着かせる。流石に、言い過ぎたと少し反省した。
「乱歩さんの隣に並ぶから、、、少しでもかっこいい自分で居たいんですよ、、」
小さなな声で呟いたその言葉に少し口角があがる。
「太宰はいつでもかっこいいよ?」
一気に太宰の顔が赤くなる。太宰から一本取れた気がして気分がちょっとだけ、良くなった。
「さァ、もう行くよっ!」
「あっ!ちょっ、と待ってっ!」
太宰の手を掴み、引っ張りながら青空の下を走り出した。
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おまけ
とんとん、と聞こえる規則正しい包丁の音に少し眠気を誘われながら夕飯をつくる太宰を眺めていた。
じっと見つめていると突然振り向いた。
「乱歩さん、そんな見つめられたら一寸恥ずかしいです、、、」
如何やら、太宰にはばれていたようだ。
「嗚呼、太宰のこと好きだなって、、」
自分で言っていて段々恥ずかしくなってきてしまった。
顔を背けたくなって、近くに置いてあったクッションに顔を埋める。
「やっぱ、、さっきの無しで、、「えーもう一回聞きたいなーー」
太宰は料理を放り出して、右手に録音機、左手に一眼レフカメラを持って待ち構えている。
ここまで本気をだしているのなら逆らうことが出来ないことを知っていた。
羞恥心を捨て、一回だけだからなと言って心の準備をする。
「・・・だ、太宰の、、ことがっ、、好き、、」
やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい。服の端をきゅっときつく掴み、目線を逸らしながら小さく言った。
「うふふふふ、、かわいー、、」
あまり聞いたことの無いような笑い声を発しながら写真を何枚も撮っている。
「もういいだろっ?」
「えー」
頬を膨らませて、少し拗ねたような顔をする。
「ヤダっ!」
又、スマホを手に取る太宰からスマホを奪った。
「終わり!終わりって言ったら終わり!」
「えー!」
少しじゃれ合うように攻防を続けていると
ぐぅぅぅぅぅ
「「、、、、あ」」
2人のお腹が同時に鳴った。
ふはっ
「ご飯食べよっか」
「うん」
ーー幸せだ。
コメント
1件
きゃぁぁぁぁぁよき!!