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どーも!青!です!!
今回は少し悲しめで…戦場に出た飛騨さんと、帰りを待っていた美濃さんのお話。他の子も、もしですよ?書いて欲しいキャラなどがいれば、コメントでお願いします。
startー死ネタ注意 現実とは関係ありせん
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願い
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飛騨視点
コンコン
ドアを叩かれた。今、我が国日本は戦争をしている。どこか察した、嫁の美濃も私も。美濃は怯えた顔をしている…嗚呼、痛々しい…
「一緒に出るかい?」
そう提案した渡しに美濃は今にも崩れそうな顔を抑え、こくりと頷く
「なんの御用でしょうか?」
あくまで平然を装い、玄関先にいた青年に問う
「飛騨さん、貴方にお国のために心を捧げる権利をお渡しにまいりました。」
国のため――つまり戦へ出るということ。生きるか死ぬかは分からないだが、みな行くのだ。私だけ逃れるなど無理な話。国のため、誠心誠意尽くさねばならぬ。育ててくれたこの国へのお返しとして。
「はい、ありがとうございます。」
「…ありがとうございます」
私の後に美濃が言う、光栄なことであるから。今にも崩れてしまいそうな心を、溢れてしまいそうな涙をグッと抑えながら言う美濃は、酷く痛々しい
「…はい。夜分遅くに失礼いたしました。」
少し青年が暗い顔をした。この青年も、辛いのだろう。今にも泣きそうな顔を見て、平然を装う。普通にできることじゃない。
それでも、青年は、責務をまっとうし、戻って行った。偉い子だ。そう思う横目に、妻を見て
「戻ろうか」
そう言って、妻の手を引く。
良く、良く、話をしよう。
「…あなた、いつ、ここを出るの?」
「私は、3日後だよ、ぜひ、見送ってね」
できるだけいつも通り、にこりと笑顔をつくり、言う。
そうしたら、飲み込んだものを吐くかのように、妻から涙が流れ始めた。
改めて、美しいと思う。泣く姿も淑やかで。本当、私には勿体ない。
「もちろんですっあなたの事を、…あなたのっことを…愛しています。」
「ありがとう。私もだよ」
そんな会話からの3日間は、笑顔になるようなことをした。楽しく、短い3日間だった。永遠に続いて欲しいと思うほどに…でも、現実はそうとも行かない。ついに私が家を出る日だ。一緒に列車へ向かい、私だけが乗り込み、
「いってくるよ。美濃」
「行っておかえり。貴方…!」
そう挨拶を交わす。列車に乗り込んだあとも、 ふりふりと手を振っているが、もう列車は出発している。嗚呼…見えなくなっていく。 美しいあの子が。愛おしいあの子が。
それにしても、行って“おかえり”…か。
少し無理な話かもしれないなぁ…
ばいばい、美濃。愛していたよ。
ああ、“あれ”が、あの子が悲しんだ時、支えになってくれたらいいな
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美濃視点
…いってしまわれた。一生を誓うと信じたお方が…行ってしまわれた。
1番の願いは、帰っていただけること。そのために、 戻ろう、あの方がいつ帰ってきても、困らぬように。
帰って、待ち構えていた我が家は、ただいま帰りました、の返事がない。シーンとして、恐怖も感じさせる程。ただいまと言ってくれるあの方は我が家にはいない。
嗚呼…また泣いてしまいそうで、弱い自分が心の底から嫌になる。
そこからの日々は、2年間は、虚無だった。あの3日間が天国であったなら、地獄…否、大地獄と言って良いだろう。ただいま、おかえりと言ってくれる人はいない。
でも、それでも、帰ってくると微かな希望に、すがって、自分を取り繕った。くらい闇の中で、そのかすかな光にしがみついた。でも、それも、もう、全部終わった。たったひとりの言葉で。
2年で、戦争は終わった。
日本は勝った。多くの犠牲を払いながら…
そんなことを知りたいわけじゃない。私の夫は、愛した人は、どうなったのだ!!!
「飛騨さんは、お国のために、命を捧げるました。遺骨でございます」
は?そう思った。怒りと悲しみと絶望と混ざりあった。命を捧げた…?死んだのか!夫は、あんなにも、いい人が!
そんな心を抑えて最大限…抑えて。
「そうですか」
でしたらもう、帰ってください。
ただ、静かに、言った。これ以上だと、きっと、怒ってしまうから、この、なんの罪もない青年に。
「失礼いたします」
彼が帰っていき、私も戻る。
…そうだ。お墓を立てねば。
すぐに準備した。急いで、でも、 少しでも、安らかに眠れるようにと、綺麗な墓を、立派な墓をたて、花もさし、残してくださった遺骨を埋めた。
建てたお墓に、手を合わせながら、いっその事、死んでしまいたいと思ってしまう。そんな私を現実に引き戻してくれたのは、
「美濃ちゃん」
お隣の、伊豆さん。でも、あまりお話する気分じゃない
「どうかされましたか?伊豆さん」
「これ、悲しいだろうけど、乗り越えてね!飛騨くんから。 」
何やら可愛らしい紙だ。
「お手紙。私が死んだ時にって、渡してねって。」
頑張ってね。ばいばい
そういいながら、伊豆さんは、去っていく
さようならと返せるほど、私は、落ち着いていなかった。
手紙…?あのお方からの、私への?何故、今?私が悲しむのを見越していた?
やっぱり、すごいな。私の愛した人は。
読もう、早くと、思って、その場で 直ぐに開けた。
『私の愛した美濃へ
これを、君が読んでるということは、きちんと、届いたんだね。そして、私は、死んでしまったんだね。君はきっと、私を愛してくれたから、死にたくなってしまうんじゃないかな?優しい君も大好きだけど…私は、生きて欲しいよ。もし、この手紙が君の足枷になってしまったとしても、私は、君に生きてほしい。これが、私の願い。頑張って生きてね。さようなら
君が愛してくれた飛騨より』
読んでいる時に、ぽたりぽたり、と落ちていった手紙は、所々濡れているでも、落ちていなかったであろうところにも、濡れていた。飛騨さんだ、飛騨さん…泣きながら書いたのだろう。
本気で…書いてくれたんだな。本気で。だったら、生きなきゃ。最後の願いなのだから。
あなたの手紙、いつまでも持ってるよ。
「生きるよ…私。飛騨さん。
愛しくて、日本で、世界で1番私を愛してくれた人。」
私の願いは叶えてくれなかったことだけが悲しいけど
大好きだよ、ありがとう…ごめんね
そんな声が、風と共にとおり、共に消えていった。
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こういう、なんか、悲しいけど…見たいなっ!伝わってください!!!
あんまり上手くできなかった…
まあ、おつ青!
コメント
2件
飛騨くぅぅん、、美濃ちゃぁぁん、、(泣) 切なくて悲し過ぎるわ、、