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一途

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一途

1 - 第1話

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2024年07月29日

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誕生日おめでとう、自分。

今年はいくつになったっけ?

そんなのどうでもいいや。

私は適当な数立てられたロウソクに火を灯し、もう一度「誕生日おめでとう、自分」と呟く。そして、静かに揺れる小さな火にふぅっと息を吹きかける。

しばらく放心していた私は、ケーキを食べなければならないことに気が付き、甘い香りを振りまくそれを口に運んだ。

「…味、しない」

ふいに零した言葉と共に、涙が静かに頬を伝ってゆく。次第に涙は粒を膨らませ溢れ落ちてゆく。

「貴方がいなきゃ…全然幸せじゃないよ…」


付き合ってから初めて迎える私の誕生日、2人にとって特別な日。そんな日があとひと月後に迫るというとき、貴方は私に唐突な別れを告げた。

誰よりも愛した貴方。

この別れは、私が受け止めるにはあまりにも重すぎたみたい。

私の心はくしゃりと潰れてしまった。

何をするにもやる気が起きない。何を食べても味がしない。何を見ても面白くない。

貴方がいない日々は、色を失ったモノクロの世界。光さえも差し込まない。

冷たい喪失感と、強い悲しみ、それと、未だ捨てきれない貴方への醜い愛… 今の私に残るのはそれだけなの。


私の記憶の片隅にはいつも貴方がいる。

私が大好きだった向日葵のような素敵な笑顔、私にだけ見せてくれる知らない顔、私にだけ聞かせてくれる甘く優しい声…全てが怖いくらいに染み付いている。

『もう一度だけ愛してほしい』

私は記憶を探る度に強くそう望んでしまう。

けど、これは汚れのない、ただひたすら純粋に貴方を想う気持ち。

私は貴方を心の底から愛しています…


もう一度私の日々に彩りを、純然たる輝きをちょうだい…

私はいつまでもただ一途に貴方を想い続けるから…

これは、純真無垢な私の恋。

「ねぇ、聞いて…私、今日で20歳になったよ…」

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