着いたのは、
「 ちょっとまってて〜 」
ラブホ。
あの人が動いた瞬間逃げてやろう。
「 あ、そうそう 」
「 逃げても君が炎上するだけだよ 」
『 …何でですか? 』
「 さっき、カメラに取られてたから♡ 」
『 え…、? 』
「 撮った瞬間逃げちゃったよ〜 」
『 … 』
膝から崩れ落ちた。
負けだ。
確実に。
「 ふふっ、 」
「 楽しもうね 」
『 やっ、 』
『 離してっ、! 』
「 何言ってるの? 」
「 君はもう僕のものだよ 」
『 嫌だっ、! 』
『 離してっ、! 』
「 ここは路地裏。 」
「 誰も来ないよ 」
『 嫌だっ、!泣 』
『 誰か! 』
『 誰か助けてっ!泣 』
「 うるさいなぁ、 」
「 あ、今からそうやって鳴いてくれるの? 」
「 ボク、そそられちゃうよ♡ 」
『 嫌だっ、!泣 』
『 お兄ちゃん!泣 』
腰をガッツリ掴まれて、逃げようにも逃げられない。
来てくれる訳でもないお兄ちゃんを呼んで、無理やり建物の中に入れられた。
と思ってた。
村上 「 離せよ 」
「 … 」
深澤 「 何してんだよ 」
深澤 「 早く離せ! 」
「 ほら。 」
『 はっ、はぁ、泣 』
向井 「 歩、! 」
向井 「 大丈夫か?! 」
投げられた体を康二くんが支えてくれて、抱きしめてくれた。
『 はっ、はぁっ、っ、は、 』
上手く息が吸えなくて、苦しかった。
深澤 「 ラウール! 」
意識が朦朧とする中聞こえたふっかさんの声を辿ると、お兄ちゃんがスタッフさんの胸ぐらを掴んでいた。
村上 「 …っ、 」
深澤 「 俺が何とかするから 」
深澤 「 手出すな 」
村上 「 だって、! 」
深澤 「 分かってるから! 」
「 バカだね 」
「 君たちなんかよりボクの方が経験は多いんだよ 」
「 色んな事でね。 」
村上 「 この…っ、! 」
深澤 「 ラウール! 」
村上 「 歩は俺の妹だよ! 」
『 お兄、ちゃん、泣 』
康二くんの匂いに包まれながら、意識が途絶えた。
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コメント
4件
続きが楽しみです!! このお話最高すぎる!!!
内容重すぎたとは反省してますけどコメントくれよ!!!!