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「おはよー、お母さん」
と母に声をかける私に、母からではなく姉の梨沙からくる。
「あれ、梨沙だけなの?」
と私は梨沙に言ってみる。梨沙は、いつも携帯をいじっていて時々彼氏なんかも連れてくる。彼氏って、そんないるのかなと高校生の私は思ってしまう。
「私だけで、悪いんですか!」
と梨沙は、私に怒ってくる。
「もー、梨沙はすぐ怒るんだから!」
と私は梨沙に言う。
ピコンッ と携帯の通知音がなる。即座に梨沙は返事をする。それを私は黙ってみる。
「彼氏?」
「あ、そう」
「うちの彼氏、ずーっとメッセージ送ってきてさー」
と愚痴を語る梨沙に、
「結局は、好きなんでしょ」
と私はすぱっと言う。梨沙は照れて、
「まーね…」
と言う。そして、いきなりインターホンがピーンポーンッピーンポーンッ なる。
「沙優、出てきて」
と梨沙に言われ、仕方なく
「はーい!!」
と出る。ガチャッ
「梨沙ー!」
とハグをされる。
「え、あ…」
「梨沙ー!!!」
とリビングに向かって叫ぶ。
「は?何言ってんだよ、梨沙」
「私は、梨沙じゃなくて妹の沙優!」
「何回間違えればわかるの?」
と私は、梨沙の彼氏に言う。
「ごめんごめん、梨沙と沙優ちゃん似てて間違えちゃうわ」
と梨沙の彼氏はへらりと笑う。
「私と沙優のどこが似てるのよ!!」
「私と梨沙は、声のトーンと髪の長さ、目の色」
「それに、身長は沙優のほうが少し大きい!」
と私と梨沙は、海里くんに言う。
「目の色ってそんなに変わんないじゃん?」
と海里くんは言うけど、梨沙は紫で私はバイオレット。だから違う。
「梨沙は紫で私がバイオレット!」
「だから、私と沙優の目の色は違うの!」
「あ、え、はい…」
と海里くんが反省する。
プルルルルルルッ
「あ、電話だ。私出るよ」
と言う。それに梨沙は、
「りょーかいー!」
と言う。
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