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🐙🌟×💡。同棲していますがお家デートです。地雷さんはバック!!!!続き(ちゃんとR18編)は要望があったら書こうかなくらいの気持ちでいます。お気軽にリクエストどうぞ。
hsrb視点
「まだ拗ねてんの?」
「うぅ…………」
隣に座っている恋人は、クッションに顔を埋めたまま帰ってこない。目の前のテレビには、台風を予測する天気図が映し出されていた。
「しょうがないでしょ。別にライは悪くないし」
「〜っ………」
明後日には直撃しているであろう台風。その日はちょうど、2人で遊園地に行こうと約束していた日だった。
「星導と行きたかったぁ………」
「いや、別に明後日じゃなくても良いじゃん」
「だってさ…………」
1ヶ月前から新幹線や遊園地内を周るルート、ホテルなどたくさん考えて色々企画していたからこそ、悔しいのは分からなくもないけれど。
「じゃ、代わりに何かする?」
「台風だよ…?何も出来ないよ」
基本的にポジティブに生きている彼がここまで凹むのも珍しい気がした。ネガティブ思考から帰ってこないライ、かなりレア。
「 お家デートは?」
「………」
顔が少し上がる。お、コレはかなり乗り気か?
「いや、毎日お家デートしてるようなもんじゃん」
「あはは、確かに。でも俺は家でやりたいことたくさんありますよ?」
「例えば?」
「ライとバンドのライブ映像見たりとか」
こくりと頷くライ。しかし、まだコレでは動かないぞと言わんばかりの顔だ。
「お菓子パーティーとか」
「…」
「昼からお酒飲んでみたりとか」
「…ゲームもできる?」
「もちろん。あ、あのゲーム、新シーズン来たらしいね」
「え、やりたい」
「やろう。どう?お家デート」
「でもなあ」
「じゃ分かった。彼シャツを許可しましょう」
「………え」
ライが言いたそうだったことに先手を打つと、彼は耳を赤くしながら俺を見てきた。笑顔になった 彼の中ではもう、お家デートが決まったらしい。
「それが原動力なの?変態ですね〜〜」
「ち、ちがうから。色んなことしたいし」
inm視点
待ち望んでいたデートの日は案の定、台風が直撃した。家の外に出ては吹き飛ぶんじゃないかというほど木が強く揺れているのが分かる。
「酷い天気ですね〜」
「ね、その 」
「ん?」
「お家デートは、いつ始まるの」
やったことないから、仕方がない。そう自分に言い聞かせて星導に質問すると、彼は首を傾げた。
「え?もう始まってるんじゃないの?」
「そうなの?」
「そうだと思ってた」
「え、じゃあさ、えと、」
「っふ、何ですか?るべち、言ってくれないと分かんないです〜」
コイツ、分かってるくせに。
「彼シャツ、したいです…………」
「しょうがないなぁ。クローゼットから好きなの選んでいいよ」
「え!?選ぶとこから始まんの!?」
「まあ俺が決めても良いなら…選ぶけど」
絶対そっちがいい。オレのセンスなんかよりも星導が選んだ方が絶対良い、コレは彼氏バフかもしれないけれど。オレは大きく頷いた。
「…はい、どうぞ」
星導は数分で服を持ってきた。オレだと全てサイズは大きく感じるのだが、その中でもかなり大きめのTシャツ。
「着てくるね?」
「はい。いってらっしゃい」
やっぱデカい。渡されたズボンもダボッとしていて、なんかダサい。星導が着れるともっとカッコ良く見えるんだけど。
「…えと、どう?」
「あ〜〜かわいい」
「ほんと?ダサくない?」
「どこが??世界一かわいいよ」
急に腕を広げて抱きついてきた星導の匂いが、オレの幸福度を上げる。加えてかわいいとたくさん言ってくれるのも嬉しかった。
「んふ」
「幸せそう」
「めっちゃ幸せ」
「ふふ」
このまま寝てしまいたい気分だったが、嬉しいことにこれからもやることが沢山ある。
「よし、あのバンド見る?」
「もちろん。音量MAXで」
「それは近所迷惑ですね〜」
「だめか」
始まったバンドのライブ。いつか星導と2人で行ってみたいな、なんて。
「じゃーん 」
「わ、最高」
目の前に広げられたポテチとお酒。こんなにゴロゴロできるのも数ヶ月ぶりだった。近所迷惑を考慮しつつもテレビの音量を上げる。台風で外が煩いから、これくらい許容でしょ。
「ギターの人ピッキング超上手い」
「今ボーカルシャウトしたよね??まじか」
「まって今ドラマー!!スティック回してくれた、ファンサきたこれ」
「ベースえろ!!」
「感想ミスってない?」
「あはは」
酔いが回ってきているのか、星導はオレの知っている星導ではなくなってきた。心做しか、彼の座る位置が段々オレに近づいてきている気がする。
「ほんとにギターカッコいいんだけど」
「俺より?」
「へ?」
「ライの目、めっちゃキラキラしてますよ?俺、嫉妬しちゃったかも」
「星導も妬いちゃうことあるんだ」
「えぇ。もう毎日」
「ま、毎日?」
「あーーーもうごめん、我慢できない」
「えっ?」
「ライがこんなに可愛いのが悪い」
「わ、まって!星導、一旦落ち着いて!」
「無理。ずっと頑張って落ち着いてたんですよ」
「ちょ、んーっ♡」
当然のように舌まで入ってくる。耳の奥で響くような卑猥な音が、ほんのちょっとだけ嬉しかった。営みどころか、こういうのでさえも何ヶ月ぶりか分からないくらいやっていなかったから。
「久しぶりなのに上手。他の男とやってたりしませんよね?」
「してるわけ無いじゃん!!星導だけだよ」
「何それ、めっちゃ可愛いじゃん」
「ちょっ♡♡」
もう一度入ってくる舌。息苦しくなって星導の身体を叩くも、離してはくれない。
「んっ!ん~~!///♡♡」
バンドの映像を消され、耳にはキスの音しか聞こえなくなる。
「っは♡♡」
「っふ、俺だけを見て?♡」
「〜〜っ///」
今日の彼氏は、いつもと比べ物にならないくらい雄の顔をしていた。これから食われる、と思う。
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