・死柄木くんのセリフが少し混じっています。・原作142話以降のネタバレを含みます。
・多少キャラ崩壊、口調が違うところがあるかもしれません。
・上鳴電気くん内通者if、過去捏造
上記を了承の上続きをご覧下さい。
2 ある雨上がり
上鳴side
「俺実はさ内通者なんだよ」
そんな言葉に誰もが固まった。誰も声が出せずに絶望してるだけ、そりゃそうか。一緒にいたクラスメイトだもんな。さー、誰が一番最初に声を出すかな。
芦戸 「上鳴、嘘だよね、?!」
お、芦戸が1番最初ね。予想通り〜!
「嘘に見える?」
ニコっと笑って見せた。信じれないのも当たり前か。「見えない……」芦戸が交わした言葉につくづく笑いが止まらない。
相澤先生が捕縛布 をこっちに向けようとしてる。
「なぁ、相澤先生。そんなことしたら首が吹っ飛ぶぜ?」
俺が轟の近くまで行くと相澤先生は捕縛布
を向けるのを辞めた。轟の驚いてる顔面白いなぁ。くすくすと笑った俺にみんなが絶望的な視線を向けてくる。さーて、俺がヴィランになった経緯でも教えてあげようかな。
切島「お前、、なんでヴィランなんかになったんだ!!ヒーロー目指すんじゃねぇのかよ!」
「俺がヴィランになった理由?」
緑谷side
上鳴 「教えてやるよ。ーーーーーー」
淡々と語り出したその口からは有り得ないほどの過去がでてきた。みんな驚いたような悲しみのような表情をしていた。
普段の彼の様子からは想像も出来ないほどの
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
上鳴 「俺は死柄木に4歳の頃拾われた。その前は親に殴られ蹴られ出ていけって罵られたなぁ。俺の中で何も感じなくなったんだ。それで俺は家出してきた。逃げ込んできた路地に死柄木がいたって訳。そっから俺と死柄木は仲良くなって先生の家に住むことになったんだ。そのまま俺は小学、中学、そして今ここにいる。もちろんお前たちとの生活はめっちゃ楽しかったぜ?」
そう悲しげに笑った上鳴くんの顔をみんなが見ていた。
芦戸「か、かみなりぃ、、、」
芦戸さんの目には涙が溜まっていた。隣で八百万さんが肩に手を添えていた。
かっちゃんも切島くんも瀬呂くんもみんな目を見開いて固まっていた。僕は友達1人も救えないでノコノコと過ごしていたんだ。
上鳴「俺はヒーローなんか嫌いなんだよ。お前らも先生も。どうせ俺なんか救ってくれなかったくせに!救えなかった人間なんか居なかったかのようにヘラヘラと人助けしやがってよ!!」
そのセリフは誰かと重なっていた。
ピカッと何かが光った。それは先生を気絶させるように真っ直ぐと。先生は避けられなかったのかそのまま気絶してしまった。今から思えばわざと避けなかったのかもしれない。
上鳴「なぁ、お前らは俺の事助けられたか?」
誰も答えられなかった。数秒の沈黙のあと上鳴くんは笑って木の枝の上を立ち、見覚えのある黒紫色のゲートをくぐって雄英高校を後にした。シャランと雷のチャームを落として。
雨上がり、天気予報なんて外れたんだ。僕たちの前をポタリと落ちた。涙か雫なんか誰も分かりやしない。
完