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そして、学園長が林野に“世界の根源”を語り出すシーン。
ここ、重厚かつ静かに、神話の扉が開くようなトーンで描写していく。
Scene:学園長室 ――《異能学園の心臓部》
木目の深い静かな部屋。
壁には星図。床には円環魔法陣。
椅子に腰かけた白髪の学園長は、林野にゆっくりと語りかけた。
「君は知ってるかい? ”六つの祖のシステム”ってのを」
林野は静かに首を横に振る。
「これは、この世界の”根源”だ。
魔法や異能や呪術、ありとあらゆる理すら、“この六つ”の影響下にある」
「……六つ?」と、林野。
学園長は指を一本ずつ折りながら、呟くように語る。
◇「六つの祖のシステム」――
> 1. グラビティシステム(重力)
2. アンチグラビティシステム(反重力)
3. ディープシステム(深淵)
4. アンチディープシステム(虚無)
5. ワールドシステム(現実)
6. アンチワールドシステム(非現実)
「……それぞれ、対になっている。
秩序と混沌。重力と拒絶。存在と不在。
世界は“この六つ”によって動いている」
学園長は林野の目を見て言う。
「そして君は――何故か、そのうちの二つ」
「グラビティシステムと、アンチグラビティシステムを、同時に内包している」
「それは、本来この世界のどの存在も辿り着けない場所に、君が既に立っているということだ」
静かに、しかし確実に――
“世界そのもの”との対話が始まる。
次回予告:第10話「学園長との語り合い」【其ノ弐】
> 「六つの祖のシステムは、“力”じゃない」
「……え?」
「“世界の成り立ち”そのものだ」
> その言葉は、異能や魔法といった“派生”とは一線を画す、
根源の法則を意味していた。
> 「君は、“世界にとって誤算”なんだよ」
「重力と反重力、両方を持つなんてね」
> 世界に適合していない。
けれどその“逸脱”こそが、
世界を書き換える“鍵”となる。
> 次回、『学園長との語り合い【其ノ弐】』
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