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翌日。


チャイムが鳴る。


「大輝の母ですが…」


「はーい。」


ママが玄関のドアを開けた。


大輝君のママ?……


あたしも、こっそり自分の部屋から出る。


「奈月は、部屋にいなさい」


ママは、いつもの優しいママの表情ではなくて、怒ったようなそんな表情で、あたしに言った。


リビングには、パパもいた。


そっと、ドアを開けてもう一度覗くと

大輝君のお母さんの後ろから、

初めて見る 大輝君のお父さんと、大輝君の

お兄さんも居た。


昨日のこと……かな。

あの後、泣き疲れて寝ちゃったけど。

どうなったんだろう…。


リビングから、パパの怒鳴り声が

聞こえた。


パパもママも普段怒らない。

ママは怒ることもあるけど。

パパが怒ることなんて滅多になかった。


1時間ほど経ったのか、

大輝君のお母さんたちは帰って行った。


コンコン…。ドアをノックする音が響く。


「奈月?ちょっとリビング来れる?」


あたしは、リビングへ向かう。


「座って。」


ママが言う。


「昨日のこと、ママから聞いたよ。辛かったな、怖かったな。ごめんな。あの後、怒りが収まらなくてな23時頃、大輝君の家に

行ったんだ。そしたら…

今日お父さんも一緒に謝りに来たよ。

こんな、ケーキ持って。大輝君は…助けてくれようとしたんだって?」


「うん」


「大輝君は、優しいな。お兄さんは、許せないけど。怒りがまだ、収まらないよ。あいつらの前で、兄を殴りたかった!!」


こんなに、パパが怒っているのを初めてみた。


「ご、ごめんなさい……」


「奈月は、悪くないよ。謝ることなんて1つもない。だけど、もう大輝君とは関わるな。お父さんからの、お願いだ。」


「…わかった。」


そりゃ、そうだよね。


あたしも、あんなことされて合わせる顔が

無いもの。


大輝君は、悪くないけど。

裸見られて、どんな顔したら

いいかわからない。


明日から…学校……行きたくないな。


天気は晴れ。心はいつも曇りのち雨。

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