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fwak 1話で終わり 続きません。
ご本人様関係なし
俺はいつも一人ぼっちで、家に居たって透明人間みたいで寂しくて悲しくて、だから
友達が欲しかったんだ。
誰でもいい、どんな人でもいい、友達と呼べる誰かが欲しかった。
お願い神様、俺に、さえぐさあきなにどうか
どうか友達をください。
真っ暗な星一つない夜空に願った。
——————-‐
「 え!?ちょ、なんで俺!? 」
「 お前あのあきなという子と同い年じゃろ 」
「 いやいやいや、知らないって!下界降りたくないって!! 」
「だだをこねるな、早く落ちろ 」
「 いや扱い雑だなじーちゃん!ちょ、落ち 」
「 お前の使命はあの子と仲良くなって友達になる事だ。分かったな。」
「分かった!分かったから!羽のひろげ方忘れたんやけどっ!」
「 落ちたら勝手に羽広がるから大丈夫じゃ 」
「 ぅわああああああっ!!! 」
なんで俺が選ばれたんだよっ!
——————‐
きらっ
「 ん?なんか空が光ったような…星? 」
「ちょっ、ちょっ、やべ頭ぶつけるって! 」
「 ひっ、」
なんか空から声が聞こえてくるんだけどっ
なんか、なんか落ちてくる…なんだ?
暗い闇の中からベランダに向かってくる黒い影
不安定に急降下するように落ちてくる何かを、震えながら見つめる。
「ちょっ、ごめん!あきなくん!!」
「ぅわぁっ!!??」
ドスンっ!!
黒い何か大きいのが近づいたかと思うと俺の名前を呼び、自分の上に落ちてきた。下敷きになって、頭が脳が追いつかない。
なになになに、何が起きた!?何がどうなってんの!?
「 いたたた、ごめんあきなくん、下敷きにしちゃったわ 」
そう言ってよいしょっと立ち上がる何かを見つめた。
「 は、え、だれ…てか空から、え?え!? 」
「 あぁぁ、そっか空から来ると怖いよな 」
なにから話せば…とか言ってる人間?をただただ凝視する事しかできない。
銀髪にピンクと紫のメッシュが入った派手な髪
Tシャツに緩めのズボンを履いて、…
なんだあれ羽根…!????
「 いやぁ、俺一応神様なんだけどさぁ 」
あぁうん、、って返せるわけないけど!?!?
「 は…かみさま、、 」
「 君さっきお願いごとしたでしょ? 」
さっき…友達が欲しいって言ったやつか
「 したけど、、 」
「 そう!それを叶えに来たんだよね俺! まぁほとんど無理やりだけど…」
待って、俺今夢の中とか有り得るか?わんちゃん。
頭を叩いてみたがただ痛いだけだった。
「じこしょーかいしとくか!俺ふわって言うんだけど、なんて呼んでも良いから 」
「ぁ、はぁ、、?」
痛いってことはつまり今この現状は夢じゃなく現実。目の前にふわっていう俺と同い年くらいの神様を名乗るやつがいて、友達になるって願いを叶えようとしてて…
ぼふんっ
「 あれ、大丈夫かぁ?あきなくん 」
あめまいする、やべ…たおれ、る
プツッ
俺の意識はそこで途絶えた
——————‐
ピチチチ…
「 ん”、ん〜、ふあぁぁぁ 」
俺寝てた、のか?大きく欠伸をして上半身を起き上がらせた。
空は眩しいほど快晴で青空がきらきらしていた。
ふと時計を見ると8時。
…「 いや遅刻じゃん!?!? 」
え?俺タイマー付けてたよね?いつも寝る前につけて…いや昨日の夜は…ん?、ん???
「 はは、なに首傾げてんの? 」
は、
今声が、聞こえた気が
「 え!?俺見えてるよね??昨日会ったばっかだもんね? 」
ひっ、「 ぅわああああ!!! 」
そこには天井でふわふわ漂う昨日の男がいた
「 昨日も会ったのになんでそんな驚くんw 」
けらけら笑いながら俺の部屋をグルグル回っているのをぼーぜんと見つめた。
「 ふわ、さん 」
「 わ!名前覚えててくれたんや♪さん付けしんくていいよ全然 」
これ、昨日の続きじゃん…
——————‐
「 うん、うんとりあえず分かった 」
「 信じてくれた? 」
「 まぁ一応ね… 」
なんだ、部屋のベッドの上で男ふたりが向かい合ってるこの状況は…。
とりあえず学校は休んだけど。
「 友達欲しかったんや? 」
「 いやまぁ…そうだね 」
「 学校とかにおらんの?友達 」
「 いや俺あんま学校好きじゃないんよね 」
「ふーん、じゃああんま学校行ってない感じ? 」
「 うん、そだね 」
「 親は? 」
「 お父さんは家出てっちゃった。お母さんは仕事で夜遅くに帰ってくるし、朝にはまた仕事で居ないから家で一人 」
ほぼ初対面なのに、なぜかすらすら言葉が出てきた。
「だからつまんなくて神様にお願いしたって事」
そう言うとふわっち(俺が名付けた)はにぱっと笑って抱きしめてきた。
「 ちょっ!?なに急に、ちょ 」
慌てる俺を気にしてないかのように
「 俺があきなの友達になるよ! 」
そうぎゅーっと強く抱きしめられた。
「 はは、」思わず声を出して笑った。
「あきな?」
なんか嬉しいな、心臓がぎゅって掴まれたみたいな、変な感じで、でもなんか嬉しくて
こんな、空から降ってきたよく分かんない、今でも半信半疑の男なのに。
いつの間にか涙が出ていた。
「 わ、あきなぁ!?涙出とるやん!」
「 ~っふわっちのせいだバカっ 」
「 えぇ?俺のせいなん? 」
不思議そうな顔をするふわっちに涙を流しながらまた笑った。
誰でもいい、どんな人でもいい、友達をください、そう願ったのは俺だけどさ
まさか神様が友達になろうなんて言ってくるとは思わなかったよ。
けど、今ちょっと幸せだなぁ
それは友達が欲しいと願った寂しい男の子が、神様に出会うお話
〜end〜