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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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ーー場地「千冬ぅ。起きろ。」

そう彼の声がして目を覚まし、時計を見れば針はまだ2時を指していた。

ーー千冬「ん゛、、」

なんだ。まだ2時じゃないですか、と思いながらも体を起こす。

ーー場地「早くしろ。」

ーー千冬「なんでこんな時間に、、?」

目を擦りながらも彼に問いかけると彼は呆れた顔をして

ーー場地「これから任務だろ?」

ーー千冬「任務…?」

ーー場地「寝ぼけてんなや。早く準備しろよ、」

「時間ねぇんだから、」

そう言われ顔を洗い、歯を磨くと目が覚める。

急いでスーツに着替え彼の後を追う。

マイキーくんも東卍も、稀咲の手の中に堕ちた。変わってしまったんだ。

彼は、三ツ谷くんは行方不明。もう随分昔にドラケンくんの死去。

場地さんも、たけみっちも、みんな変わってしまった。

それでも彼らを追いかけ続けた。間違いだとしても、それ以外居場所なんてないから。

彼らに命を捧げると、誓ったのだから。

ーー場地「千冬ぅ、俺ら、どーなるんだろうな、」

助手席に座ると彼がいきなり問いかけてきた。

そんなの俺にだって分からない。そんなこと、誰にも分かるわけない。

ーー千冬「………そんなの誰にも分かりませんよ、」

そう答え、彼の方を見つめると彼は

゛いつものタバコ  ゛を取り出し、火をつけた。

俺はその煙草の匂いを、密かに嫌っていた。

臭かった。車の匂いに染み付いて、息が苦しくなる。

ーー千冬「…好きですね、その煙草、」

ーー場地「んぁ?あーー、、別に好きとかじゃねぇよ。」

じゃぁ辞めればいいのに、そう言いたいがきっと彼はもう中毒になってしまっているんだろうと勝手に理解した。

ーー場地「んだよ。嫌いか?」

ーー千冬「……少し、ですかね、」

ーー場地「ふーん、、」

少し嫌いだったとしても彼が辞めることはないだろう。知っている。

ーー千冬「…、一虎くんは、?」

ーー場地「もう現地についてる。」

今回の任務は3人のユダを殺すこと。敵のアジトを乗っ取り、ボスを殺すこと。彼らの情報をブラックドラゴンの奴らに送ることだった。

ーー千冬「……、」

人を殺すことは、19歳の頃に始めた。

始めたのは、場地さんの殺しを見てからだった。

初めは怖くて、銃さえ握れずただ震えながら泣き続けることを、繰り返した。

朝までずっと、ずっと殺せずに、ただユダを見つめているだけだった。

「殺せない。」「殺せないです。」「ごめんなさい。」

そういうばかりだった。それでも何とか場地さんの支えで殺せた。

殺したあとは時間が止まったように感じた。

足から崩れ落ちた。何も考えれなかった。

2時間ずっと、その死体を見つめ泣き続けた。

2日目も、同じ繰り返し、その次も、その次も、

半年もすればひとりで殺せるようにはなった。

それでも、重力が重く感じて、その次の日には罪悪感が残った。

震える手は収まることはなく、冷や汗が止まることはなかった。

1年が経つと、一発で彼らを仕留めることが出来た。

どうすれば痛みがなく殺せるか。

脳幹を一撃で撃ち、痛みを感じさせないように、1秒でも痛みが感じさせないように訓練を積み重ね、

殺すことが出来た。それでも、少しのずれで角度によって頭蓋骨で滑り、貫通しず痛みももがいて死ぬこともある。

間違えれば、亜音速弾の場合や、入射角によって、大脳を損傷しても、死ぬ事が出来なかったやつもいる。そいつの場合も、痛み苦しみ、「早く殺してくれ」そう俺に喋りかけてくることもある、

その時には密かにごめんなさいと呟くしか無かった。

胸が苦しくなり、目からじんわりと涙が出てくることもあった。震えが止まらなかった。

それを彼にバレないようにした。

ばれれば、またいつもの罰を受けることになるから。

彼もやりたくてやっている訳では無い。

そういう掟なのだ。

こんなの普通じゃない。そんなことを思うのは7年ほどだった今でも変わらない思いをしていた。

7年たっても、震えや、罪悪感が消えることは無かった。

永遠に消えない。消えることがあるならば、消えて欲しいものだ。

上達するのはその感情を隠すことと、腕前だけだった。

ーー場地「着いたぞ。」

ドアを開け、目的地に着けば

ーー一虎「遅せぇよ。」

と睨みつけた。

ーー千冬「すみません、」

ーー一虎「ヘマすんなよ。」








ア ジ ト に 乗 り 込 ん だ   。




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