テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する



(注意点)

100%妄想です

言葉遣いなど解釈違いでしたらすみません

長文で申し訳ないです

今回もほのぼの回です

最近、リクエストやネタ欲しいなとガチで切望して震えています

どんな内容でも良いです

コメントよろしくお願い致します

話が脱線しましたが、

大丈夫な方はこのままお進みください









秋も深まり肌寒く感じてきた季節。

食欲の秋に便乗して新しい企画に挑戦することとなった。

場所は広いキッキンスタジオ。

ウキウキな3人と、絶望的な顔の1人。


小柳「なぁ、だから俺、料理無理だって。場違いすぎるだろ。」

伊波「だーいじょうぶ!今回は協力して作るんだから美味しくなるよ!」

叢雲「細かいルールあるん?何作ってもええの?」

星導「じゃあ内容読み上げますね。えー『料理の各工程1人ずつ交代で繋ぐバトンリレー!4人で協力クッキングー!』だそうです。」


各工程ごとに1人、ルーレットで選ばれた人が調理を行う。

他の3人は別室で待機。

調理中の様子は見れない。

レシピや作り方は無い。

ヒントは1回のみ。誰が使ってもオッケー。

最後にみんなでいただきます。

などの細かいルールを説明していくと、みるみる小柳の表情が暗くなった。


小柳「ぅわ、えぐ。俺がトロールの未来しか見えねぇ。先に謝っとくわ。すまん。」

伊波「おい諦めんな!簡単なやつかもしれないし!焦がしてもまぁ食べれるから!」


小柳の背中をバシバシ叩いて励ましていると、叢雲が運ばれてきたガチャガチャを回していた。

隣で星導が「これ勝手にやっていいの?」覗き込む。


叢雲「お!お題出たぞ。天津飯やって。簡単めやない?」

星導「いいですね。これならみんな作れるでしょ。」


そう言うと、叢雲がルーレットも勝手に回しだした。

叢雲「あ!最初僕になった!」

星導「ではいってらっしゃーい。俺たちは別室で待ってますね。」


まだ嫌々言ってる小柳を引き摺るように別室へと連れて行った。


緑色のエプロンを付けた叢雲がヤル気満々に工程を確認している。

叢雲「具材を選んで切る、こんだけ?!楽勝やん!」

すぐにキッチンの大きな冷蔵庫を開けると、カニカマと細ネギを取り出した。

「僕は彩りにもこだわれるんですよ〜」と大きな独り言を誇らしげに話す。


カニカマをほぐし、細ネギを細かく刻んでいく。

「まぁこんなもんやろ。」と呟くと、ボウルに材料を入れた。

キッチンから出ると伊波が立っていた。


伊波「おつかれ!次俺なんだよね。」

叢雲「僕完璧にやっといたで、ライなら余裕やろ。」

伊波「おっし、頑張ってくる!」

2人でグータッチして、伊波は黄緑色のエプロンを付けた。


伊波「あ、これカゲツが切ったんだ。俺は、、卵を焼く!オッケーいける!」

ボウルに卵を幾つか割り入れ、菜箸でチャカチャカと軽快に混ぜる。


混ぜながら伊波は悩んでいた。

「このネギとカニカマって卵に混ぜるんだっけ?タレ?アン?の方にだっけ?」

うーんうーんと考えたが、まあいいやと卵にネギとカニカマをザバっと投入した。

「どっちに混ざってても同じことだよね、うん、美味しそう!」


自問自答して自分の中で納得できたらしい。

そのままフライパンで卵を上手に焼き上げ、皿に乗せた。

キッチンを出ると星導がいた。


星導「次俺でーす。進捗いかがですか?」

伊波「至って順調!次よろしく!」

ハイタッチして星導が紫色のエプロンを付けた。

星導「あ、ほんとだ。卵良い感じに焼いてある。俺は、、皿にご飯盛って卵乗せる、、だけ?」


星導は炊飯器に炊いてあるご飯を皿に盛り、伊波の焼いた卵を乗せた。

1分かからず工程が終了した。


星導「え、もう終わった。俺これ料理したって言える?」

首を傾げながらキッチンから出ると、小柳が気まずそうに立っていた。

星導は色々察した。


星導「、、、健闘を祈ります。」

小柳「、、、死ぬ時は一緒だぞ。」

星導「いやいやせめて食べれる物にしてくださいよ!」

小柳「、、努力はする。」


青色のエプロンの紐を結びながら工程を確認した。

順番的になんとなく分かってはいたが、現実から目を背けたかった。


小柳「天津飯のあんを作って完成、、簡単に言ってくれるじゃん。こっちは材料一個もわかんねえのに。」

ズラリと並べられた調味料を睨む。

小柳「あのトロッとしたタレ、、醤油か?そもそもどうやったらとろみがつく?」


ブツブツ呟いていたが、ため息をついて諦めた。

小柳「無理、わっかんね。ヒント使うか。」

早々にヒントカードを手に取ると、そこには材料のうちの1つが書いてあった。

小柳「へぇ、とろみは片栗粉なのか。味付けはもう何でも良いだろ。卵かけご飯だって醤油かけるし、オンリー醤油で十分。」


別室では「あいつもうヒント使った!?!」と騒いでいた。


湯を沸かすとそこに目分量で醤油を入れた。

そして片栗粉をそのままザバっと豪快にブチ込んで、菜箸で混ぜる。

そこで様子がおかしい事に気づく。

小柳「え、なんだこれ!なんでこうなった?!」


片手鍋の中身はネチネチとしていて、まるでわらび餅のような物が完成していた。

慌てて火を止めて一旦皿にそれを出した。

片栗粉が多すぎた上に水でといて入れなかったせいだった。


信じられない事が起きて唖然としている。

菜箸でその塊をツンツンと突く。

小柳「、、、戦犯すぎる。」

自分にはどうすることもできないそれを、天津飯の卵の上にそっと乗せた。


キッチンを出ると伊波がいた。

伊波「どうだった?次俺ワカメスープ作る事になったよ!」

小柳「おう、ちゃんとやらかした。」

それだけ言うと逃げるように走り去った。


伊波が恐る恐るキッチンに入ると、天津飯の上に謎の物体が乗っていて目を疑った。

伊波「なにあれ、やばぁ。」

一旦見なかった事にして自分の仕事に取り掛かった。


お湯に鶏がらスープの粉末や醤油、塩などで味を整えて、香り付けに少し胡麻油を入れた。

美味しそうな香りがキッチンに広がった。

あとはここにワカメとネギを入れたら完成だろう。


我ながら良い仕事をしたとキッチンを出ると、先ほど逃亡した小柳が苦笑いをしながら目を泳がせていた。

ルーレット、運というのは残酷なもので。

伊波が肩をポンと叩いた。

伊波「あとでお話を聞かせてもらおうかな。」

小柳「はぃ、、。」


消えかけの返事をして工程を確認。

小柳「なんでまた俺なんだよ、えー、スープに材料入れて完成、だ?ワカメスープなんだからワカメ入れりゃいいのか。」


伊波が作ったスープを覗き込み、乾燥ワカメの袋を開封すると、まさかの一袋丸々全部入れた。

小柳「乾燥ワカメって煮込めば柔らかくなるよな?」

首を傾げながらスープを混ぜる。


またもや鍋の中の様子がおかしい。

想像以上にワカメの量が増えていき焦り出す。

小柳「え!?増えるマジか!!しんなりするだけじゃねぇの?!無理無理!水分消えたが!?」


ワカメに水分を全部もっていかれ、料理名がワカメの和え物となった。

小さな声でやらかしたぁ、とか、なんでだよぉ、とか溢しながら、平皿にワカメを盛り付けた。


ゲンナリした顔でキッチンを出ると、星導が「え、やっぱりダメでした?」と声をかけてきた。

小柳「やっぱりって何だよ。まぁ、一旦大戦犯やね。」

開き直って爽やかに去って行った。


星導がキッチンに置かれた大量のワカメの山を見て「なにあれ」と呟いた。

天津飯の上の物体には二度見して、見なかったことにした。


次は麻婆豆腐。

星導が具材を選んでカット。叢雲が挽肉を炒め、伊波が調味料で味を整えた。あとは小柳が豆腐を入れて軽く炒めるだけなのだ。


それができなかったのだ。


小柳「なぁ、、混ぜたら豆腐がグチャグチャになったが。崩さないように混ぜるなんて無理だろ。絵面ヤバ、、まぁ味は変わらんか。」


豆腐が見事なまでに粉々になった麻婆豆腐を諦めの表情で大皿にドバッと入れた。


帰ろうとしたら、スタッフさんに呼び止められた。

ルーレットでまた小柳が出たからそのまま次の料理も続行で、と言われた。

もう勘弁してくれと文句を言いつつ工程を見た。


小柳「青菜炒め、、ってなんだっけ。材料選んでカット、、青菜って、なんかどっかで聞いたことはあるんだよな。」


色々用意されている野菜を端から順番に眺めていく。

小柳「青菜、、青っぽい菜っ葉?、、、、、青、葉、、。」

呪文のようにボソボソ呟いてるうちに、ある1つの野菜に目がいった。


小柳「あ!これじゃね!?これだわ!よし、多めに置いとくか。」


目的の物を見つけた喜びで切ることをすっかり忘れてしまっているが、本人は安心感と喜びに満ちた表情でキッチンを出た。


伊波「あれ、すごい嬉しそうじゃん!うまくいった感じ?」

小柳「おう、最後だけはミスんなくてマジで良かったぁ。あと頼むわ。」

伊波「オッケーまかせてよ!」


先ほど伊波が美味しく味付けした麻婆豆腐が粉々の状態で置いてあるのが見えた。

ああ、本当に3品ミスったのか、とやれやれと呆れながら自分の工程を確認した。


伊波「材料を炒めて味付けね、こんなん余裕!、、、え。」


フライパンの横に置いてあったのは、大量の大葉。


薬味や天ぷらで数枚食べる程度の野菜だと思っていたが、今、メインとして調理しろと言わんばかりに山積みされている。


伊波「おぉぉい!!!小柳ぃ!!!!あいつなにが最後はミスってねぇだよ!青菜炒め食ったことねぇのか!」


文句を言ってても仕方ない。

なぜ青菜から大葉が連想されたのか意味不明だが、これを使うしかない。


通常なら小松菜やほうれん草、チンゲンサイなどを使う料理だが、大葉を炒めるのは初めての経験。

伊波はやれる精一杯の力で頑張った。

でも、無理なものは無理なのだ。


加熱されて萎んだ大葉がちんまりと皿に盛られた。

一応ニンニクなどの味付けで青菜炒めっぽく香っているが、きっと美味しく食べれる代物ではないだろう。


全ての料理が出揃ったところで、4人がキッチンに集合させられた。


問い詰められる狼。


叢雲「なぁ、、天津飯にうんこ乗っとるんやけど。」

伊波「おい!!今からそれ食うんだぞ!言い方気をつけろよ!てか、俺のスープどこいった?」

小柳「ワカメが全部飲み干した。」

星導「あのグチャグチャ麻婆なに?」

小柳「混ぜたら散った。」

星導「あのお浸しは何?」

伊波「小柳が青菜炒めに大葉用意しやがってああなった。」

叢雲「おいぃぃ!!狼良い加減にしろよぉ!」

小柳「だから最初に謝ったやろがい!!!」


ギャンギャンと言い争う3人を尻目に、星導が料理を手に取った。


星導「応急処置です。」


鍋に湯を沸かして、ワカメの和え物と、天津飯に乗せられた塊、大葉の炒め物をぶち込んだ。

煮込んでいると、トロリとした新たなスープとして生まれ変わり、美味しそうな香りを醸し出す。


アンの無い天津飯をチラリと見て、「えい」と言うと、グチャグチャの麻婆豆腐をぶっかけた。


星導「天津麻婆です。」


突然のコラボレーションに3人は驚くが、その料理はとても美味しそうだった。

丁寧にいただきますをして食べ始めると、想像以上の美味しさにテンションが爆上がりした。


小柳「おま!天才か!!今日の俺の戦犯、見事に解決されたやん!」

星導「まあ、食べるなら美味しく食べたいので。小柳くん、想像以上にやらかしてくれたので焦りましたよ。」

伊波「マジで星導ナイス!!最高にうめー!!」

叢雲「うますぎで草。小柳いる時点で諦めとったけど、タコに救われたな。」

小柳「もう2度と料理配信しねぇから。」




色々失敗したが、終わりよければ全て良し。

と言いたいところだが、、。

料理とは愛情と聞くが、圧倒的に知識やら経験やらが足りないのは初歩的な問題かもしれない。

それでも絶対に学ぶ姿勢を見せない彼は一生料理の腕は上がらないだろう。







この作品はいかがでしたか?

600

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚