テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
iris パロ 「ただいま」リメイク版
薄暗い部屋の中寂しさをかき乱すように鳴る時計の針
机の上には、机が埋まるほどのエナジードリンクの缶とその間にキラリと光る血の着いたカッター。
白「何やっても上手くいかない。みんなに、迷惑かける。俺、みんなに必要とされるのかな?」
ふと、スマホに光が灯る。
桃からだ。
桃「最近、投稿ないけど、大丈夫?今から、家行くね」
そんなメッセージをぼーっと眺めていると暗くなった画面が目に止まった。画面には、目の下に隈。ハイライトもない、醜い俺が写っていた。
ピーンポーン
桃「白…いる?」
ガチャ
白「待っ…」
気づいた頃には扉が開き桃が立っていた。
白「ごめんなさい。」
桃「なんで謝るの?」
白「…」
そこから、少し沈黙が続いた。
初めに口を開いたのは俺の方。
白「あのさ…(震)」
「桃って…大切な人いる?」
「もう辛くなっちゃった…(泣)」
桃は、何も言わずに腕を広げた。
俺は無我夢中で桃の胸に顔を埋めた。
桃は、その後も何も言わず背中をさすってくれた。
桃「大丈夫?」
「ゆっくりでいいよ」
優しい声で問いかけくれる。
それに答えようと、涙を止めようとした。
そんな気持ちを汲み取るかのように
桃「無理しなくてもいいから、落ち着いて」
「大切な人…」
桃「白ちゃん。」
白「え…?」
そう言われて、止まりかけていた涙が、時間が進んだかのように流れ出した。
白「俺も、俺も…桃ちゃんが大切(泣)」
「俺、どうしたらいいか分かんなくて、迷惑かけてごめんなさい」
桃「見て、これ」
ずっと見ないようにしていた。いや、見れなかったSNS。
リスナー「白ちゃん、最近浮上してない…ラップ 聞きたいよ!」
リスナー「いつでも帰ってきて!また私たちを笑わせて!」
自分が思ってたほど暗いコメントはなく、明るいメッセージばかり。暗い俺の心を明るく照らしてくれた。
メンバー「いつでも帰っておいで!居場所ならいつでも作って待ってるから!」
少し自分に自信が着いた気がする。
桃「ほら、みんな待ってる!帰っておいで!」
白「…うん!」
本当にそこにいるのが俺でいいのか少し悩んだけど、そこにいるのは俺じゃなきゃ…俺は、そこに居たい。もうあのころの俺じゃない。
待ってくれてる、メンバーリスナーがいる。俺は、第1歩を踏み出そうと決意した。
通話には、もうみんないる。手が震えて参加ボタンを押せない。なんて言われるか分からない。けど、勇気を持って押してみる。
メンバー「あ!白だ!待ってたよ!」
白「ごめんなさい」
メンバー「”ただいま”でしょ!笑」
白「…!みんな!ただいま!」
メンバー「おかえり!」
みんなの笑顔と優しさ。
みんなが足元を照らしてくれているように時間が明るく動き始めた。
白「みんな…ありがとう!」
ずっと閉ざされていた鍵が静かに開いた。
俺の時計は、これからを刻み続ける。
俺の居場所は、もう無くさない。
END