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#冴潔
蒼猫
11,068
灰音
21
海
91
83
この作品はオメガバースです。
その他諸々の設定はネタバレなどになってしまうのでお伝え出来ません。
ほんの少しだけ暴力表現があります。苦手な人はスルーして下さい。
どうか楽しんで読んでください。
あるところにごく普通の男の子がいました。
両親に愛されながら育てられ、充実な生活を送っていました。
その男の子は誰から見ても愛らしくつい触ってしまうほどの魔性がありました。
綺麗な黒髪に大きく青い瞳
近所の人にも大層可愛がられていました。
男の子はそんな日々に大変幸せだと感じていました。
あの日までは……
ある日、俺は母さんと父さんと夕飯を食べていた。
いつも通り母さんの美味しい料理を頬に詰めていると、
突然、インターホンがなった。
ゲラゲラと笑っていた父さんが一瞬で真顔になって玄関の方へ向かって行った。
空気が凍って俺は困惑した。
母さんはソッと俺の近くに寄って抱き締めた。
その時の母さんの顔は怯えたように見えたけど必死で俺を”ナニカ”から守っているようにも見えた。
俺はそんな母さんに黙ってしがみついていた。
数分すると、玄関の方から父さんと誰か男の人の争う声が聞こえた。
謎の男「何故だッ!どうして潔君に…〜」
一生「世一はまだ7歳だぞ!いい加減にしろッ」
潔「母さん…」
伊世「シッ…声を出しちゃ駄目」
母さんは震えていた。父さんも
小さい俺には…何も分からなかった。
謎の男「…もういい。」
謎の男「お前らがその気ならッ……!」
男の気の立った声が聞こえ、父さんの驚いた声が少し聞こえた。
潔「……父さん?」
異様な空気がまた流れた。背筋が子供ながら凍った。
伊世「ッ……」
母さんがより一層俺を抱き締めて、ゆっくりと立ち上がった。
伊世「よっちゃん…ここから出ないでね」ボソッ
母さんは俺を2階のクローゼットの中に隠し、どこかに電話をした。
その時も声が震え、身震いをしてるのを隙間から見えた。
その時俺も漸く、事態の深刻さが分かった。
潔(父さん……どうしたんだろう?)
俺は母と父の心配をすることしか出来なかった。
伊世「お願いします!〜〜……さい!」
謎の男「うるさいうるさいうるさい」
また母さんと男の声が聞こえた。
すると、途端と声も音もしなくなった。そして気になったからクローゼットの隙間から覗いた。
潔「………え?」
瞳に映ったのは血塗れで床に倒れている母さんとそれを見てニタニタと笑っている男が立っていた。
潔「母さん…… 」
母との約束を破って思わず扉を開けてしまった。
謎の男「潔君…そんな所にいたんだ♡」
すると、男は笑みを浮かべて俺に近付いて来た。
謎の男「スリッ……可愛いね♡」
潔「ひぃ……」
男は俺の頬を気持ち悪く撫で、いつの間にか床に押し倒されていた。
謎の男「潔君潔君……あぁ、漸く会えた♡」
謎の男「これからは俺と一緒に一生暮らそうね」
男はさらに俺の胸の方へ顔を埋まらせ、気色の悪い声で話し続けた。
謎の男「そうだ…潔君と会えた記念に……♡」
あの時の自分には分からなかったが、男は幼い俺に性行為をしようとしていたのだ。
今思い出しただけでも吐き気がする。
潔「嫌ッ…嫌……」フルフル
謎の男「大丈夫…怖くないよ♡」
否定する俺を男はなだめ、自身のズボンのベルトを外そうと手をかけた。
その時
警察「警察だ!観念しろッ!」
謎の男「なッ!警察!」
警察「大人しくッしろ!」ガシッ
男は警察に取り押さえられた。
謎の男「嫌だッ!俺は潔君と一緒に暮らすんだッ!! 」
警察「いいから、来いッ!」
謎の男「あ”あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」
男は悲鳴を上げたままそのままパトカーに乗せられた。
叔母「よっちゃんッ!」ギュッ
女性の警察に保護された俺に母方の叔母が駆け寄ってきた。
叔母「よっちゃんッごめんね…ごめんね」ポロポロ
潔「叔母ちゃん…?」
叔母は俺を抱き締めながらずっと泣いていた。
潔「叔母ちゃん…母さんと父さんは……? 」
叔母「……」
俺の質問に叔母は無言だった。
その日から俺は叔母の家で過ごすことになった。
最初は単なるお泊まりだと思ってはしゃいでいたか、俺が母と父の家に帰ることは無かった。
数日後、俺はその理由を知ることになった。
その日は母と父の葬式だった。
知らない大人が大勢いた。 母も父も人当たりがよく、友人も多くいたのだろう。
俺はただ冷たく肌が白くなった2人を呆然と眺め、頭が空っぽになったかのように過ごしていた。
時々、親戚の誰かの小声を聞こえた。
親戚「可哀想に……まだ7歳なのに」
親戚「なんで殺されたのかしら?」
親戚「なんか……世一君を庇って刺されちゃったみたいよ……」
親戚「本当…?最後まで良い人達だったわね」
親戚「えぇ…本当に」
潔「……」
母さん達が俺のせいで死んだ?
なんで?
母さん達は何も悪いことしてなかったのに
……俺が
バチンッ!
潔「……?」ヒリヒリ
叔母「フゥッー…フゥッー」ポロポロ
気が付くと俺は叔母に頬を打たれていた。
恐らく俺の本音が漏れてしまったのだろう。
叔母は泣いていた。
叔母「よっちゃん……そんなこと…二度と言わないでッ!」
叔母「伊世は……貴方のお母さんとお父さんは必死で貴方のことを守ったのよッ!」
叔母「守られた貴方が…そんなことを言っちゃ駄目なのッ!」
潔「ごめんなさい……」
叔母の言葉は幼い俺にも分かった。
叔母「なら…いいの。ごめんね。痛かったわね」
叔母は涙を拭い、俺の頬も氷袋で冷やしてくれた。
俺は叔母に引き取られた。
幸い叔母の家は元の家と近く、学校は転校することはなかった。
叔母「よっちゃん、行ってらっしゃい」ニコッ
叔母は俺に優しく接してくれた。
本当の親のように俺を心の底から愛してくれていた。 そんな叔母をいつからか 母さん と呼ぶようになった。
そして俺が中学生になった時、第二の性を調べることになった。
結果はΩ、それも特別なΩらしい。
なんにも運命の番が複数おり、多数の者と番える。他にも発情期も他のΩとは違い自由に抑制が出来るらしい。
だから周りの人間と特に変わることなく日常を過ごすことができた。
叔母も前と変わらずに接してくれた。
しかし叔母からは
叔母「よっちゃん…余計なお世話かもしれないとけど、これからは眼鏡をかけて生活しなさい」
潔「?……分かった」
叔母の言葉の意味は分からなかったが俺は言う通りにした。
元々学校では口数が少なかったし、友達もいなかったら以前とは特に変わらなかった。
潔「はぁ……今日学校やだな」
新学期が始まり中学2年になり、絶賛登校中だ。
春は、新しいものと出会う季節。
先輩や後輩……恋人など
もしかしたら俺にも出来るかもしれない。
だか、出来れば俺は人と関わりたくない。
両親を失ったトラウマが残っているのだろう。
自然と数年前から人に興味が持てなくなり、話しかけることもしなかった。
潔「学校……サボっちゃおうかな」
潔「いてっ」
誰かとぶつかった。
自分より10cm以上も背が高い奴と
?「おいお前……どこ見てんだ」
潔「あぁ…すいません」
?「チッ」
潔(なんだコイツ)
謝ったのに舌打ちをされて思わずイラついた。
同じ中学の制服が目に入り、あることが頭を過ぎった。
潔「お前…新入生か? 」
こんな奴学校で見たこともないし、顔面は良い方だから女子達が必ず噂をするはず。
?「……テメェの方こそ、新入生の野郎か」
潔「違う…俺は2年」
?「名前は」
潔「……潔世一」
潔「お前は?」
凛「糸師……凛」
潔「そうか……じゃあな」
挨拶は一応したから別れを切り出した。
凛「ちょっと待て……」
潔「何?…急いでるんだけど」
凛「お前は……」
潔「……」
潔「は?」
なんで分かった、なんでコイツに分かる?
確かΩのフェロモンが感じ取れるのはαだけ
つまりコイツは……
凛「合ってるようだな……」
潔(……αッ!)
潔「……なんで分かったの」
凛「…お前から匂いがした」
潔「匂い?」
凛「俺はΩに会っても匂いを感じ取られなかった」
凛「でも……お前からは特別な匂いがした」
潔「……それで、俺とお前が運命の番だと?」
凛「あぁ……恐らく」
最悪だ。運命の番に会ってしまった。
人と関わる。さっき思ったことが早速起こった。
潔「本当…最悪」ボソッ
潔「それじゃ…俺はもう行く」
潔「出来ればもう話しかけて来ないでね」
凛「は?おいッ!待t」
潔「……」タッタッタッタッタッタッ
凛「……」ピキッ
凛「お前は…そんな奴じゃなかっただろ」
最後まで読んで頂きありがとうございます。
初めて書くので大分下手くそだと思いますが、頑張って書いていきたいと思います。
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コメント
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ああ、これ第1話か…冒頭の両親を失うシーン、読んでて胸が締め付けられたよ。特に母さんの「出ないでね」って震えた声と、あとで自分が原因かもって思っちゃう潔くんの心情が切なかった。 眼鏡かけて生活するって叔母さんの助言、きっと何か理由があるんだろうな。それに糸師って奴、潔くんのΩを見抜いただけじゃなく「そんな奴じゃなかった」って言ってたのが気になる。前世とか過去に何かあったのかな?設定が面白そうだから続きが楽しみだよ。初めての執筆とのことだけど、しっかり世界観が伝わってきた!頑張ってくださいね、蒼猫さん!