君の欠点
( 蘭春 / 別れ話 / 未練 / 春目線 / 蘭くそくず / アホ程没 )
「 … はぁ、 やっと仕事終わった 、」と大きな溜息をつきながら時計を見るともう午前3時42分。ゴールデンウィークも近いという事もあって仕事が大量にある。勿論反社に休みなどなく後10時間後には出勤だ。とりあえず家に帰って少しだけ寝ようと思い立ち上がり携帯を開く。2年前から付き合って同棲している蘭にLINEしようとしたのだ。「今から帰る」安易な文字を並べ送信ボタンを押し携帯を閉じる。それと同時に事務所の鍵をしめエレベーターに向かう。長く薄暗い廊下は四六時中不気味で反社の俺でも少し怖かった。まぁ何も無いだろうと思っているとエレベーターの目の前に着く。▼と記載されたボタンを押しドアが開くまで数十秒待つ。
ドアが開き中に入り1Fのボタンを押しボーッと上を見る。また数十秒するとドアが開き目の前には駐車場がある。自分の車を見つけ出しポケットモンスターからキーを取り出す。「ピピッ」と音がするとサイドミラーが徐々に開きだす。ドアノブに手をかけ車の中に入り一服する。「はー、つっかれた、」とまた一言放ち音楽をかける。蘭がよく聞いている366日のサビら辺に近づくと車を走らせる。事務所は六本木付近にあり家はそう遠くない。車で20分ほどの距離だった。道を走っていると信号に引っかかり外を眺める。カップルや女の大群、なんぱ待ち女、なんぱ男がうじゃうじゃと居る中1人見覚えのあるやつが居た。目を拵えて見るとそれは蘭だった。初めは嬉しくてずっと見ているとひとつ疑問が浮かび上がる。「…あれ、今日は家で映画でも見て待ってるって言ってなかったっけか、?」服装も随分とオシャレでコンビニに行っていた、というような様子では無い。すると信号が青になり蘭と少し被っていた車が動き出す。すると蘭の隣には見知らぬ女が居たのだ。たまたま横を歩いている、という訳ではなくしっかり腕を組んで女は蘭の方を見て笑っている。「…は、?」怒りが込み上げてきて今すぐにでも問い詰めようと車を出ようとすると後ろの車がクラクションを鳴らしてきた。「…くっそ、」もう家で問い詰めようと諦めその場を後にした。
家に着き風呂に入っていると玄関からガチャっと音が聞こえた。「あ、帰ってきた」と瞬時に理解し急いで風呂から上がる。服を着て髪の毛は根元だけを乾かし蘭が居るリビングに向かう。
リビングに着くとまだ着替えては居ない蘭がソファーに寝転んでいた。すぐに問いつめたかったもののちゃんと話し合いたかったので怒りを押え「蘭おかえり」と声を掛ける。すると蘭は何事も無かったかとのように笑顔で「春ちゃんただいま❤︎」と俺に返事する。その様子に少し腹が立ち「そーいえば蘭何してたの?今日は家いるって言ってたじゃん。」と少し早口で言うと蘭は「んー、竜胆とちょっと飲んでた」と少し迷う素振りを見せて俺に答える。はい、浮気確定。と思いもうどうでも良くなり俺は蘭に言う「いや嘘つかないでよ。」と一言。蘭はビックリして「ん?なーんにも嘘ついてないよ」と余裕を見せる。俺は負けじと「いやいや、女と歩いてたじゃん。めっちゃ笑顔で。腕とか組んじゃってほんと馬鹿みたい。事務所の近くで浮気とか、笑すぐバレるに決まってんじゃん。浮気するならバレないようにやれよ」と強気で言う。本当は涙が出そうだし立ってられない。でもここで負けたら一生の恥だと思い我慢する。蘭は重い口を開き「はー、だる、笑」「御前なんか遊びに決まってんじゃん笑」「俺男より女の方が好きだし笑」「そんなに言うなら別れようよ」「本命あっちだし笑」とつらつらと俺の心をえぐるようなことばかり言ってくる。俺は我慢出来なくなってしまい大粒の涙を流しながら「、じゃあ出てってよ。」「本命の家転がりこめよ」と言い蘭の最低限の荷物を玄関に投げつけ蘭の背中を思いっきり蹴って出て行かせる。蘭は早足で出ていき最後に「御前みたいなやつ一生恋人出来ねぇよ笑」「俺と付き合えただけ感謝しなね〜」と言ってきた。そんなことに対して怒りを覚えてはいけないと思いフル無視し鍵を閉めチェーンをかける。俺はその場に座り込みしばらく泣いた。「…はぁ、 大好き 、 」と一言零して俺は泣き疲れ寝てしまった。
朝起きると9時頃になっていて外はもう既に明るかった。とりあえず蘭の荷物全部捨てるか、と思い立ち上がり、手袋とマスクとゴミ袋を用意する。2年一緒に居たということもあり物の数は最初よりも2倍は多い。最初の頃は食器を買い忘れてずっと同じ食器を使い回していた。でも同棲して1ヶ月もすれば食器を買う時は必ず2個で色違い。暖色は俺で寒色は蘭。そう決まっていた。でも別れてしまえば別の話で、食器棚は暖色のみになってしまう。そんなことにも嫌気が指し食器は全て捨てることにした。「はぁ、新しいの買わねぇとな、」とまた一言。次はパジャマや下着類。ずっと蘭が着ていたという事もありまだ蘭の匂いが残っている。昨日までは蘭の匂いは大好きで安心する匂いだった。そんな中今は悲しい匂いに変わっていた。パジャマを整理していると1つ思い出深いものを見つける。それは俺が蘭に誕生日プレゼントとして付き合っていない頃あげたものだった。それは蘭の1番のお気に入りで毎日のように着て、洗濯しろと言ってもしないほどだった。それだけはどうしても捨てれず、棚の奥底にしまってしまった。「…ものに罪は無い」と自分に言い聞かせほかのものも整理する。
全て整理し終わると殺風景に近い部屋になっていた。ふと時計を見るともう12時30分の針を指していてあと10分後には家を出なければならなかった。「、うわやっべ、」と急いで着替えて蘭のゴミを持ち家を出る。いつもなら一緒に出てたのにな、と涙がまた込上げるが我慢した。車のキーをポケットから取りだしトランクにゴミを積む。運転席に移動し音楽をかける。すると蘭が好きな366日の歌が流れる。このアプリは自動再生でスキップが出来ない。気分が悪くなり音楽を止め無音で出勤した。今日はあまり混んでなく、15分程で事務所に着き車から降りると竜胆と蘭の姿が見えた。何時もならかけ走って行っていたけどもう今日からは違う。竜胆と蘭の隣を素通りしエレベーターのボタンを押す。後ろで竜胆と蘭が話しているのが聞こえ不快な気分になる。いつもならドアが開くのは数十秒なのにも関わらず今日は何十時間と長く感じた。やっとドアが開き会議室がある5Fを押そうとすると竜胆と蘭が入ってきた。すると蘭が小さな声で「、だっる、」と不機嫌になる。不機嫌になりたいのはこっちだ、と思い無視しボタンを押す。竜胆は事情が分からないようでハテナを沢山頭に浮かべていた。長い時間が続きやっとドアが開くと俺は早足で会議室に向かう。まぁ行く場所は同じだからずっと着いてきていた。会議室に着くともう首領と九井は既に座っており俺は首領の隣に座る。会議室は円形のテーブルになっており俺の目の前が蘭なのだ。溜息が出そうだったのだが仕方の無い事なので我慢した。時間になる5分前にはもうみんな座っており早めに会議を始める。首領がまずは今日の仕事内容を説明し、それぞれ配属を決められる。お願いだから蘭とはならないでくれ、と願っていると蘭とは離れた。初めて神に感謝したと言っても過言ではないくらい嬉しかったのだがその弟の竜胆と一緒になってしまったのだ。きっと色々聞かれんだろーなと思っているといつの間にか会議はおわったていた。No.2とした事が、と少し落ち込んだものの落ち込んでいる暇は無かったようで裏切り者が一気に30人出たらしい。首領が竜胆と俺に「今すぐ行け」と命令し、俺らは現場に向かう。現場は事務所から40分ほどの場所で少し遠かった。竜胆の車に乗り戦闘準備を進めていると竜胆が口を開く。「…そーいやさ、こんなこと聞いていーのか分かんねぇんだけど兄貴となんかあった?」との事だ。まぁ無理もない。いつも一緒にいたやつが急に離れ離れになっていると不思議になる。素直に俺は「ぁー、別れた」と言うと「そっか。じゃあ今日気晴らしに飲み行かない?」と誘ってくれたのだ。俺は色々話したかったので直ぐにおっけいしそのあとも世間話を繰り広げた。
現場に着くと既に裏切り者の声が沢山していた。竜胆と俺は息を潜めて中に入る。ガラの悪い声がし一気に2人で乗り込み打つ。30人もいたため少し手こずったものの所詮は幹部以下なので10分程度で殺せた。LINEを開き梵天の幹部グループに「任務完了しました。」と打つと首領は「了解。今日はもう二人共資料が無いから帰っていいぞ」と返信が来た。竜胆と俺は血を拭き居酒屋に行く事に決定した。
居酒屋に着くと既に数人のお客さんが居た。俺らはボックス席を用意してもらい人目がつかない部屋に案内してもらった。ビールを注文し竜胆が口を開く。「なんで別れたの?」と。俺は静かに口を開け「…蘭が浮気してた。」と返す。すると竜胆は納得したかのような顔で「そっか、大変だったね。まぁ今日は泣いてもいいよ」と慰めてくれた。その優しさに涙が堪えきれずに泣いてしまったのだ。竜胆は静かに見守ってくれて時々「大丈夫?」などと声を掛けてくれた。俺の涙が収まると竜胆は「なんで兄貴が好きだったの?」と容赦なく聞いてくる。俺は素直に全部言った。「年上の余裕があって、俺の知らないことは教えてくれて、ずっと話し聞いてくれていっぱい話しかけてくれて沢山撫でてくれて、でも好き嫌いはほぼ真逆で、でもなんでか気があって悲しい時は何時でもそばにいてくれて体調崩した時は誰よりも心配してくれるような優しい人だから。好きだった。」と。竜胆は最後まで聞いてくれて「なるほどね。」と安易に返事する。俺は続けて「でも、嘘つき。」と言うと竜胆は「んーだよね。」「わかる」「小さい時からのあの人の欠点なんだよ」と慰めてくれた
end
めっちゃ没でごめんなさい😭😭そーいえば!!物語全部消してすみません🙂↕️💦なんか全部気に食わなくて😭
あ!!あと!
私も関係者?募集したいな!!と思って!
是非なりたい方コメントください💖💖💖
枠
肺 ↳ 1名
依存 ↳ 1名
友達 ↳ 無限
親友 ↳ 1名
繋iiがり🉑です💅💗
コメント
4件
最高すぎますわ……🥲🥲🥲🥲🥲この後りんどゅとくっつくのかなぁ、💞💞