テラーノベル
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あの出来事から約1ヶ月が過ぎた。
あのお兄さんの名前は 髙松アロハ と言うそうだ。
見た目にピッタリなかっこいい名前で最初はアロハが本名?なんて思ったが名前の由来を聞いたらしっくり来た。
僕はアロハくんと呼ばせてもらっている。
最初はアロハさんって呼んでたんだけど、もう家族みたいなものだしタメでいいんだよ。と言ってくれた言葉に甘えている。
アロハくんは僕が家にいることを迷惑がらずに、なんならすごく楽しそうにしてくれる。
僕が来るまでは一人暮らしで寂しかったそうだ。
引越しの手伝いも、普段の生活も助けて貰ってばかりで申し訳なくなる。
「アロハくん!」
休日の朝、洗面所で顔を洗っていたアロハくんに声をかけた。洗ったばかりの顔をタオルで拭きながら優しい声で
「んー?」と聞いてくれた。
我儘なことは100も承知で「今日、もしよかったらお出掛けしたいな、」と言ってみたのだが、すぐに笑って
「勿論。どこ行きたいの?」
「 やったぁ、! 水族館行きたくって、 」
「 あー、あそこか。いいね、俺も行きたい。 」
「 ほんとっ、! すぐ準備する!、 」
アロハくんは僕が言った事にNOは言わずにすぐに肯定してくれる。だからこそ不安になるのだが、そんな不安を吹き飛ばすくらいの笑顔で話してくれるからすぐに安心する。僕はアロハくんのそういう笑顔が大好きだ。
「 ん、準備できたー? じゃあぼちぼち行こっか。 俺運転するから悠は助手席でゆっくりしてていいよ。 」
「 あ、うん! ありがとうっ! 」
実際アロハくんは本当に運転が上手だ。でも、あの事故の日から僕が車に乗るのも車の話を聞くのも拭いきれない気持ちが沢山あるのも事実だった。
そんな気持ちが顔に出ていたのか、僕の顔を見ると
「 大丈夫?、 まだ車怖い? 」
「 当たり前だよね。 あんな事あったら怖いに決まってるよね。
と顔色を伺ってくれて、またよしよしと頭を撫でてくれた。
あの大きな安心感のある手で。
「 っ、 だ、 大丈夫、! 大丈夫だから、! 」
それが何故がすごく恥ずかしくて、手を軽く振り払ってしまった。
「 アロハくんの運転ほんとに安心感あるし、歌上手だから隣で聞いてるのも好きだし、 それにそれに、 」
「 ん、笑 わかったわかった、 よし、じゃー出発しよ笑 」
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「はぁいっ、!」
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コメント
1件
第2話、めっちゃ良かったです……! アロハくんの優しさがどこまでも優しくて、眩しいくらいだったのに、悠くんが車にまだ恐怖を感じてるところや、手を振り払っちゃう照れ隠しに、切なさと可愛さが同時に来ました。 「今日、もしよかったらお出掛けしたいな」って、遠慮がちな言い方もすごく悠くんらしくて、アロハくんがすぐ笑顔でOKしてくれる関係性、大好きです。 雑食さんの描く日常の空気感、じんわり沁みました。続き、心から楽しみにしてます✨