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緊張して手が固まる。
私は中学校生活最後の保健室に行った。私は中3で受験で心が浮いているような気持ちなのに。休みたかったし少し体調が悪い気がしたのだ。サボっては居ないと自分に言い聞かせ扉を開けた。
目の前には見慣れた光景、見慣れたあの人の顔。見慣れた体温計、、「今日はどうしたの?あと少しで卒業だね。これで最後なのかなぁ?寂しいねぇ、」優しい顔と優しい声につい泣きそうになってしまった。そんな涙を溜め込んで私は言った。「今日は体調が悪くて、、それに、!卒業最後だし?先生に逢いに来たんだ!いつもお世話になったからね!」恥ずかしさが混じった正直な言葉を私は口にした。「そうなのね笑体温計、、測ろうか」珍しい形のした体温計を渡してくれた。とても印象が残っているんだ。
ピピピッと保健室に響くような音を出した体温計には36.4と書かれていた。「いつもこれくらいだよね。熱は無いけどベッドで休もうか」そう言うと泣きそうになる足音を立ててベッドへ案内してくれた。窓際のベッド、思い出の詰まったグラウンドが見えて気がつくと少し泣いていた。私は泣き顔を見せたくなくて横を向きながら「、、1時間後教室に戻ります。それまでここに居たいです」今にも潰れそうな声を響かせ、声に出した。「分かったよ。先生は少し職員室に行ってくるね」そう言うと優しく扉を閉じて職員室に足を進めていた。