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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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これは吉田が日本を飛び立つ前の霊園にて


月光が降り注ぐ墓地。吉田は静かに佇んでいた。風が吹き抜けるたび葉がカサリと音を立てる。目の前には三つの墓標。


結那、翔太、美咲――かつての仲間と家族たち。


吉田はポケットからタバコを取り出し、火をつける。しばし無言のまま煙をくゆらせた。


「……聞いてくれよ。」吉田はぽつりと呟いた。


「霧島がさ、裏切り者だったんだ。」


風の音だけが返事をする。吉田は苦笑する。


「驚いたか?……いや、お前たちなら、どっかで気づいてたかもな。」


結那の墓標を見つめる。


「結那、お前は霧島のこと、いつも好いてたっけな。俺は……信じてたんだ。馬鹿みたいにな。」


翔太の墓に視線を移す。


「翔太、お前はあいつのこと、兄貴みたいに慕ってたよな。……悪かったな。こんな結果になっちまって。」


最後に、美咲の名前を刻んだ石を見つめる。


「美咲、お前……何も言わなかったけど、全部分かってたんだろ?そういう目をしてた。」


吉田は深く息をつく。タバコの火はもうすぐ尽きそうだ。


「……それでもな。」吉田は夜空を見上げる。赤い月が、どこまでも不吉に輝いていた。


「俺はまだ、あいつを倒さなきゃならねぇ。……だから、お前らは見ててくれ。俺が……必ず終わらせる。」


タバコを地面に押しつけ、立ち上がる。背を向けて歩き出す吉田。その背中は、かつての仲間たちの無言の声を背負っていた。


「霧島――待ってろよ。」

【参加型】吉田武史、再び闇へ

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コメント

3

ユーザー

んぬぬうううぅん、、、(?)申し訳ねえや!!!!((((( まあでもね!!うちの子はそういう子だったんでまあ許してくれよっしー(( 美咲ちゅわぁん、、ぴゆん(???? まあでも、霧島っちが裏切り者だったとは全く分かりませんでした(

ユーザー

やばいしんだ

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