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赤ちゃんがすまない先生、ブラックに保護されて数ヶ月経った。
ふと、勉強していた赤ちゃんがすまない先生に聞いた。
「なぁすまない先生!」
「なんだい?ミスター赤ちゃん」
「この絵本にある“誕生日”ってなんだ?」
その言葉に、すまない先生はキョトンとしたが、優しく微笑み、答えた。
「誕生日っていうのはね、その人が生まれてきた日を祝う日のことだよ。」
「生まれてきた日?」
「そう、お母さんのお腹の中から生まれてきた日さ」
「ふぅん」
と赤ちゃんは絵本を見て、そうこぼす。
「・・・俺にも“たんじょうび”ってあるのか?」
その言葉にすまない先生は目を丸くした。赤ちゃんは、森で暴れていたところをブラックとすまない先生が保護した。
どうして赤ちゃんがあそこにいたのか、親はどこ行ったのか、それは不明だった。
赤ちゃんは気にしない様子でそのまま牛の元へ。
すれ違うようにブラックが教室にやって来た。
「わっ、びっくりしました・・・?どうしました?すまない先生」
「・・・ブラック、あのさ・・・」
✵✵✵✵✵
とある日、赤ちゃんはすまない先生に呼ばれた。
(俺、なんかしたっけ・・・ブラックのポーションでイタズラしたくらいだな!)
そう考えながらも、赤ちゃんは呼ばれた教室を開けた。すると、
パンッパァンッ
思わず突然の破裂音に赤ちゃんはびっくりした。すると、
「「赤ちゃん/!お誕生日おめでとう!/ございます」」
そうブラックとすまない先生はクラッカーを持って笑っていた。赤ちゃんは目をぱちくりさせた。
「赤ちゃんの誕生日分からないからさ!僕らで考えたんだ!」
「料理はすまない先生が、私は飾り付けをしました」
「だって、ブラックが料理すると、炭が出来ちゃうだろ?パーティー料理を炭料理にするつもりかい?」
「はて・・・ちゃんと作ってるはずなのですけれど?」
ブラックは不思議そうに首を傾げた。
まだぽかんとしてる赤ちゃんにすまない先生は笑った。
「僕らは赤ちゃんの誕生日分からないから、これからもこの日にお祝いしてもいいかい?それとも、迷惑だったかな?」
そうすまない先生は困ったように笑う。すると、赤ちゃんは嬉しそうに笑い、ブラックとすまない先生に飛びついた。
「すまない先生!ブラック!!」
「うわっ」
「うぉっ」
思わず3人で床に転がった。赤ちゃんは嬉しそうに胸に顔を擦り寄せ、笑った。
「ありがとな!すまない先生!ブラック!!」
そう笑う赤ちゃんに、すまない先生も、ブラックも嬉しそうに笑った。
✵✵✵✵✵
「そういえば、赤ちゃんの誕生日は10月10日なんだな!」
時が過ぎ、現在。赤ちゃんの誕生日の際、銀さんがそうこぼした。その言葉に、赤ちゃんはニヤッと笑った。
「おう!すまない先生とブラックが考えてくれた俺の誕生日なんだぜ!」