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第三話 暗号の迷宮
激しい銃撃戦の末、エリックはなんとかリアムの包囲網を突破し、古い倉庫へ逃げ込んだ。背中には深い傷が走っていたが、意識ははっきりしている。
「リアム…なぜ裏切った?」
傷を押さえつつ、彼は通信機で仲間に連絡を試みた。
「ベース、こちらエリック。裏切り者は内部にいる。情報の完全遮断を頼む。」
だが返事はない。ジャミングが徹底されていた。
倉庫の中、埃をかぶったコンピュータ端末が光を放つ。エリックはそこにUSBを差し込み、暗号の解析を始めた。
「このデータが何か…核心に迫る手掛かりだ。」
解析が進むにつれ、巨大な陰謀の輪郭が浮かび上がる。国家の上層部、そしてかつての盟友たちが関与している可能性があった。
背後で扉の軋む音。
「来たか…」
エリックは銃を構え、影に目を凝らした。