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ある日のこと。僕は、雲一つない青く澄んだ青空を自分の部屋から眺めていた。眺めていると何だか心が落ち着く。でも、こうして空を眺められるぐらいまで落ち着いたのは2年前だった。
あんな事があった最初の1年間は、なかなか車いすも乗りこなせないし、何より、皆と同じ事ができないのが辛かった。部活は何もやっていなかったが、元々通っていた中学校には通いづらくなったがために障害者のための中高一貫制の学校に転校した。元々友達もほぼほぼ居なかったから悲しいとかはなかったけど(笑)
まぁ、そんなこんなで結構使いこなせるようにはなったけど…お兄ちゃんが過保護だから「俺が全部面倒見る」って言ってからずっと見てくれている。僕はそんなお兄ちゃんが大好き。でも僕は事故に遭う前みたいに歩く事も立つ事でさえもできなくなってしまった。でもお兄ちゃんに「恋愛的な意味で好き!」って言いたい、伝えたい!だってお兄ちゃんは僕のお兄ちゃんなんだから手放したいに無いに決まっていた。
…でもやっぱり僕は男だしお兄ちゃんはもっといい人に出会えるはずだし……。そんな事ばかり頭に浮かんだ。
『コンコンコン』
「部屋入っていい?」
「いいよ」
『ガチャ』
「急にごめん、ちょっと大事な話があってさ」
「え?大事な話…?」
お兄ちゃんがこんな真剣な目つきで話をしようとしてる。しかも、大事な話となれば…なんだろう…。何だろうと僕の頭は考えたがわかるはずもなかった。
「なぁ、優翔」
「ん…?」
「実は俺…」
僕は声が出ない程の衝撃を受けた。お兄ちゃんが僕に……
好き、それも恋愛的な意味で。
と言ったのだった。
僕は頭の処理が追いつかなかった。
「え?それ……本気で言ってる…?僕、男だよ?」
「本気じゃなかったら何だよ(笑)」
「でも!お兄ちゃんだったら僕なんかよりもっといい人見つけられるんじゃ……」
「わかってないなー、俺は”優翔”っていう可愛い可愛い弟が好きなんだよ」
「え………、本当に頭が追いつかないんだけど…」
僕のことをお兄ちゃんが好き……なの………??そんな訳ない…でしょ…。
「こうでもしたらわかってくれる?」(チュ
「////!?!?」
キス!?!? しかも舌入ってきてる!?
「はぁ…これでわかっただろ? 俺は優翔が好きなんだよ」
「わかった、わかったから!ストップ!」
まさか……両思いだったなんて………、それにキス………初めてした…// なんだか…気持ち良かったかも…。
じゃあ僕も言わなきゃ!お兄ちゃんが好き、って。
「お兄ちゃん!」
「ん?どうした?」
「僕……お兄ちゃんが、好き……かも」
「ははははは(笑)、ふははは(笑)」
「どうして笑うんだよ!」
「いや、なんか…優翔らしいな……上手く言えない感じが」
「別に何でもいいでしょ!」
「両思いだったんだ…じゃあ俺の彼女かな♡」
「僕、彼女側なの!?」
「まぁいいだろ、可愛いし」
「可愛いくないし!」
この後、ツンデレを何回も発動してたとか…