類side
それはとても急だった。
司「類、…
少し、いいか、?」
司くんに質問をされたのだ。
類「いいけど……
…次のショーのことで何か
問題でもあるのかい?」
司「いや、そういう事では
ないのだがな……
………ひとつ、確かめたいこと
があるんだ。」
類「確かめたいこと…、?」
司「…あぁ。
………なぁ、…オレのこと…
好き…か、?」
こんな質問、
“好き”に決まっている。
けど、
司くんの好きと
僕の好きの基準が同じ
かどうかは分からない。
類「えぇっと……それは、
……どういう意味で…、?」
司「……捉え方は何でもいい、
ただ、好きか嫌いか…
教えて欲しいんだ。」
類「……そう…、
好き、だよ。」
司「…………そうか…」
類「ッ…!?」
司「それはとても…
嬉しい、な!」
可笑しい、
これは誰だ?
司くんじゃない、
こんな顔……知らない…
恐怖と不安で汗が出てきた。
司「類、どうした?」
類「…っえ、?」
司「冷や汗かいているぞ?
腹でも壊したか?」
類「ッ僕は…っ、いや
なんでもない…よ。笑」
司「?そうか。」
良かった、
いつもの司くん
…元気で明るくて
僕達の頼れる座長。
この司くんが好きだ。
えむside
え「今日も司くんに
突撃わんだほぉおおいッ!!!!」
司「……えむ、?」
え「…え、
つかさ…く、ん?」
いつもの表情じゃない司くん
新鮮だった。
けど、
怖いよ
その顔…
あたしは好きじゃない、
いつもの司くんはどこに行っt…
司「…」
……あれ、?
瞬きした瞬間には、もう、
それは消えていた。
え「なんだったんだろ…、?」
司「どうした?えむ?」
え「ッえ、あぁ、
なんでもないよ!!!
でもね!!つかさくん!!!
あたしはしょぼーーんって
なってる司くんより、
元気にワーッハッハーッ!!って
してる司くんがいっちばん
好きだよ!!!!
だから、司くんは、
“そのまま”でいてね!!!」
司「む、そうか!!
ならば…
……落ち込んでいては
ダメだな!!」
え「……へ」
司「よし!類たちが来た!
練習を始めるぞ!!」
え「…っうぇ、あぁ、
…そうだね!!!」
ただの聞き間違えと
見間違え!
司くんが
元気じゃないときなんか
ないよ!!!!
だって、
いっつも叫んで笑って
わんだほいしてるもん!!!
寧々side
寧「あ……司…、
…またひとりで食べてる…」
最近、
ひとりで居る時の司を
良く見かける。
寧「可哀想だし、
一緒に食べてやるか…」
〜
寧「司。」
司「……」
寧「ッ…?、つかさ…?」
司「あぁ、寧々か!!
どうした??」
寧「…っと、…ひとりで
食べてたから……
一緒に食べて
あげようかなぁって、」
司「…!………、そう、だよな笑」
寧「…どういうこと?」
司「寧々は優しいから!
態々喋りかけてくれたんだろう?」
寧「……まぁ、ね」
司「ありがとうな!!
でも、オレは1人がいいんだ。
他を当たってくれ。
……済まない…」
寧「ふーん……
ま、いいけど……
……じゃあね
へっぽこスター」
司「………
あぁ!」
なんか、いつもの司と違う
気がする
感情が無い、?っていうか…
……虚像、?偽ってんの?
作り笑いって感じがした。
……なにそれ、
司らしくない
もっと笑顔で
わたしたちを安心させてよ
座長なんだし
悩み事なんかないでしょ、
癒しが妹さんだから
…頼れるお兄ちゃんで
いなさいよ。
司「……なぁ、ミク
…ってあれ、
ミクは、?」
ル「あらぁ、
司くんじゃない」
レ「ミクは今、
カイトと一緒に
訓練してるよ!!」
司「……そうか」
リ「今日は1人なの〜っ!?」
司「あぁ、
少し、相談があってな…」
メ「私たちでいいなら、
その相談、乗るわよ?」
司「ッいいのか!?」
メ「えぇ!!勿論!」
司「…少し、暗い話に
なってしまうかもしれんが…
聞いてくれ。」
司「実は、……
もう、疲れたんだ。
頼れる座長、兄、学級委員長
を演じ切るの…。
……終わりにしたい。
だが、オレは
誰かに求められている気が
してな、
終わらせることが出来ないんだ。
…どうしたら、この地獄から
解放される…と思う、?」
レ「うーーん…そうだなぁ…」
ル「じゃあ、まず、
司くんのありのままの姿を
私たちに見せてくれるかしら?」
司「勿論だ」
ーー
司「これが本当の姿
本当の……ッ…、
っ、あれ…?
…天馬司って…
なんだっけ、…?」
司「そうか、”僕”は
素の姿も見失っていた
みたいだな!笑
なんて滑稽、笑
今の”俺”は、
まるでピエロだ、笑」
リ「ねぇ、つかさくん!!」
司「…ッ……どうした、リン?」
リ「司くんを求めてる人、
沢山いるんだよね?
だったら、さ
……ちゃんと最期まで
演じきらないと!!」
司「…っ!」
メ「そうよ!
例えボロボロになってしまっても
類くん、寧々ちゃん、えむちゃん
は司くんのことを望み続ける。
ほら、早く立って
3人のところに
行かないとでしょう?」
司「…ッはっ…ははッ…笑
そう、だな…笑
みんな、僕が必要なんだ
僕が居ないと生きていけない」
レ「そうそう!!
僕たちも、司くんの思いで
出来たバーチャルシンガー
なんだから、
……本当の思い…
忘れないでねっ?」
司「本当の思い…、?
…無論、忘れる訳が無いだろう」
ル「ふふっ笑
ほぉら、3人の所へ
行っておいで。」
司「あぁ!行ってくる!
ありがとう!リン!ルカ!
レン!メイコ!!」
リ「うんっ!
いつでも相談に乗るよ!
だって司くんは、
リン達のマスターだから!!」
レ「また来てねー!!!!」
ーー
メ「やっと堕とせた、!」
リ「ギリギリのところで
耐えてたもんねー!」
レ「これからの成長が
楽しみだな!」
ル「………そうね、
ミクとカイトに見つかったら
追放されちゃうけど!」
リ「そこは隠し通すんだよ!」
メ「みんなで協力して、ね?」
ル「えぇ。
決して口を滑らさないように」
え「いたいたー!!!
司くん!」
寧「ほんと、心配したんだよ?」
司「…すまん、
セカイに行っててな、」
類「…今日は皆で
朝から夕方まで練習と
言ったはずだよ?
約束も守れないのかい?
これでも座長なの?」
司「…るい、……?」
寧「…はぁ、ほんと
えむにした方が良かったかも?」
え「…うーーーん、でもでも!
そうじゃないと、つかさくん、
目立たなくなっちゃうから…!」
類「えむくんは偉いね、
…ゴmッ…ゴホンッ…司くんに
そんなことを
考えてあげられるなんて」
え「えへへ〜!!」
寧「私達じゃ無理。
……ねぇ…、司
ちゃんと土下座して
謝りなさいよ。」
司「っえ、?」
寧「このくらい当然でしょ?
あんたが決めた予定なのに
遅れてくるなんて…
有り得ないんだから。
私たちじゃなかったら
ぶん殴られてたかもよ?」
司「ッあ、…」
類「……うん、
なんならぶん殴っても
良いんだよ。
でもね、それは暴力で
誰かに見つかったら、
ワンダショ…解散しちゃう
可能性もあるからね」
司「ッ……ご、
ごめんなさいッ…!!!
(土下座」
え「『申し訳ございません
でした。』でしょ??」
司「…ッ申し訳ございません
でした……っ」
え「どうするーー??
許しちゃう?」
寧「うん、
私が言った事だし」
類「そうだね、許そうか」
司「…ッ許してくれr…」
類「その代わり、
実験の量、増やすからね?」
え「じゃあ、あたしも!!
突撃ふやす!!!」
寧「こらこら、
司が可愛そうでしょ?
あくまでも座長なんだし
怪我したら危険だよ」
類「座長だからしてくるんだよ
ね??司くん???
君は頼れる座長だよね??」
司「ッあぁ!そうだ!!!」
寧「…あっそ、
いつまでも夢見てる
自称スターがね、」
司「…は、…?
え「なーーんてー!!!
演技でしたーー!!!!!
ドッキリー!
だーいせーいこーうっ!!」
司「…、、」
類「ふふ、
流石、司くん!
僕達のお遊びに
付き合ってくれるなんて
当然の事!!!」
寧「まぁ、
途中ビビってたけど笑」
司「ッハーッハッハー!!!
スターになる男!!!
アドリブなど余裕で出来るわい!」
え「か〜っこいい〜〜!!」
司「そうだろう
そうだろう!!!」
類「じゃ、
練習を始めようか!」
寧「そうだね」
演技でよかった。
演技は得意だから
嫌われたら怖い
皆に好かれる座長、兄、委員長
元気で居ないと
心配かけちゃう、
咲希も冬弥も類もえむも寧々も
暁山も彰人も小豆沢も一歌も
穂波も志歩も雫も母さんも父さん
だって。みんな、みーーんな
僕を必要としてくれてる
期待に応えないと
ちゃんと、
笑顔でいないと。
カ「セカイに異変が起きてる
何か、知らないかい?
メイコ、ルカ、レン、リン」
ル「わたしはなにも〜?」
メ「何も知らないわ。」
レ「司くんになにか
あったのかなー??」
リ「さっき、相談に乗って
って言われたけd
ミ「ちゃんと答えて
欲しいなーー??」
リ「っ……、」
カ「心当たりがあるのかい?」
4人「………」
ミ「今から追い出すことも
出来るんだよっ?」
レ「待って!!
言うから!お願い!!
消さないで…っ!!」
カ「無駄だよ。レン。
元々追い出す予定だったし、
君達の話も聞いていた。」
ル「っ………、!」
ミ「良くあんなことを
言ってくれたね!
自分たちのマスターだって
いってるのに、
堕とそうだなんて!
バーチャルシンガー
失格だよ、みんな。」
カ「どうして?
マスターのこと、何か
恨んでいるのかい?」
メ「…何も無いわ。」
カ「だったら何故?」
メ「ほんの少しの出来心よ、
マスターを堕としたら、
どうなるのかなって。」
ミ「へぇ……
………………カイト」
カ「あぁ。
……君たちはここで終わりだ。
さようなら。」
˚✩∗*゚⋆。˚✩☪︎⋆。˚✩˚✩∗*゚
司「ミク、カイト
メイコ達は?」
カ「消しといたよ。」
司「……どうして。」
カ「君に悪いことをしたからさ」
司「わるい、こと?」
ミ「うんっ!!!
司くんを
助けなかったからだよ!」
司「……そう、か…
……ありがとう。」
ミ「…ねえ、司くんは
本当の思い、
変わっちゃったの??」
司「……もう、何も思わないんだ
生きたいとか、消えたいとか
死にたいとか、悲しいとか…
僕のこころは空っぽなの。
何も無い。……
……どうしてかな、?」
カ「…大丈夫だよ、
きっとすぐ戻る。」
司「戻るのも怖いよ、
また、
傷ついちゃうかもしれない
傷つけちゃうかもしれない
……感情がない方が楽なんだ
演じやすい……
…役を演じる時は難しいけど
心が軽くなるの。」
ミ「そっか………
…司くん、
ミクたちは司くんの心で
動いてるの。
…だからね、
もし、思いを忘れちゃったら
………消えちゃうんだよ。
このセカイごと。」
司「ッ…!?!?」
カ「消えると言っても、
別人格の僕たちに成る
という事だよ。
そしてセカイも。
彩が無くなる。」
司「……居なくならないなら
いい。」
カ「そう、…ありがとう。」
司「……ぼく、
もう、なにもいらないよ。
いいこもえんじたくない。」
ミ「それでいいよ!!!
ミクはね、司くんが居るだけ
で嬉しいの!!!」
司「……みく…、」
司「わかった、
なにもかんがえない。
ずっと、
ここにいてもいいかな?」
カ「君のセカイなんだから。
勿論、ずっと、
死ぬまでいいんだよ。」
?「…ありがとう」
ミ「うん、…ツカサ……
自分を忘れたんだね。
私も変わっちゃった。
……また、メイコ達が来るかも
しれない。
その時は、よろしくね。」
?「…なかよくするよ」
カ「偉いね、ツカサくんは」
☆。.:*・゜
?「なに、?」
ミ「誰か来たみたいだよ」
カ「……あの3人だ。」
類「…司くんッ!!!
一体ここはどうなって…」
?「ぼくのことは
かんがえてくれないんだ。」
類「っえ?」
?「せかいも、
れんしゅうばしょとしか
おもってないんでしょ?」
寧「そんなことはッ…!!」
?「もういいよ、
これでさいご。
あのね、ぼくね、
きみたちとおあそび、
つかれたの。
なにもおもわないけど、
おもえないけど、
これだけはわかる。
……もう、
一生顔も見たくない
って。
ありがとう。
ぼくをえらんでくれて。
…かみしろさんのじっけん、
いたかったよ。
いまはいたみも
わからないけど。
くさなぎさんのことばも
おおとりさんのとつげきも
たえてきた。
いたいのに。
でも、…
さよならだから。
みく、かいと。
いいよ。
ぼくはあっちにいってるね。」
え「まって!つかさくッ…」
ミ「気安くマスターの名前を
呼ぶな。」
え「ッ…!!」
寧「ちょっとミク!!
それは言い過ぎ…」
カ「君だって、
マスターに
散々言ってたでしょ?」
寧「ッ、」
類「…天馬さんに
会わせてください。」
ミ「無理。
マスターが拒絶してる。
アンタらと会いたくないって。
膜がある限り、お前らは
入って来れない。
もうそろ諦めろよ。
……じゃ、さよなら。」
☆。.:*・゜
ミ「これでいいんだよね?
マスター。」
?「うんっ!!!
ありがとう!ミク!」
カ「…!!!」
ミ「ッ、!」
それは幼い頃に見た
君に似ていたね。
また、あそこで
会えるといいな。
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