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『クラスの陰キャ男子は”元”不良でした。』
Episode.37
ぷちぷち→👀
ぽん太→🐤
いむ→🐾
ひなこ→🎀
のあ→🍪
るな→❄️
碧→🟢
7→「」
Midwinter→””
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side:綾咲碧 -ayasaki midori
上履きを脱いで靴に履き替える。
このときは必ず上履きも持って行かなければならない。
その理由は二つ。
一つ目は単純。
下駄箱に上履きが入っていれば外に出ているのが一瞬でバレてしまうから。
…二つ目は、俺の行き先を想定すれば予測がつく。
靴があれば校内にいるのが分かる。
このことを逆手にとって、まだ部活に入っていないために日の目を浴びていないバッシュを取り出す。
靴箱にそのバッシュを入れる。
個人用の鍵がついていないから偽装工作程度にしかならないが、まぁ扉がついているだけマシとしよう。
─ざり、じゃりっ
校舎の窓からは見えないように死角を伝い、校庭の端を歩いて行く。
校庭は砂と芝生で分けられているが、このスペースはギリギリ砂のゾーン。
芝生なら比較的足音も出づらいだろうが、ここではそうは行かない。
なるべく早く行きたいところだが、走ってしまえばそこで終わり。足音がガッツリ出てしまって校舎の生徒たちにバレてしまう。 転校してすぐにお叱りを受けるのはさすがに少し抵抗がある。
─キィ…ガチャッ
老朽化と酷使によって金具が取れかかっている扉は、当然開きづらい。
どうせなら撤去しても…いや、それは駄目だな。扉がないからとサボり常習犯の拠り所にされてしまっては困る。
🟢『…もう少しかな。』
保健室を出たあと、クラスラインにもう一度メッセージを送った。
『時間かかるかもだから先生に伝えておいてほしい』
返信は良好なものだった。
そのために、その優しさに漬け込んでそのまま屋上をたむろしてしまっている。
申し訳ない限りだ。
🟢『チャイム早く鳴らないかなぁ…』
休み時間だろうが授業中だろうが、俺が帰って来ることで教室の空気が変わってしまうのは申し訳ない。
と言うか、そもそもリレーの件で迷惑をかけているんだ。
自分勝手なことだが、これ以上心労になることはしたくないと言うのが本音だ。
──────────────
ブレザーの内ポケットから、染みのある便箋の入った封筒を取り出す。
風に乗って飛んできてしまったのか、それともこれを贈った彼女が捨ててしまったのか。
今は彼女とそこまで親しくないために、「これ君の?」なんて軽々しく言えるわけがない。と言うかもし言えていたら自分でも自分の神経を疑っていた。
それにプラスして、そもそもこれが彼女のものであると知っているのですらアウトのラインすれすれだ。言い出すなんて無理。絶対無理。
🟢『…捨ててなかったらいいなぁ』
便箋の一番下には、彼女の特有の綺麗な文字が赤いペンで書き込まれている。
その一文を見る度に元気が出たり、はたまた罪悪感に掻き立てられたりする。
彼女がこう記してくれたと言うのに、自分はどうしてここまで卑屈になれるのだろうか。
その理由は、まだ定かではないようだ。
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side:猫宮伊舞 -nekomiya imu
─きーんこーんかーんこーん…
「「ありがとうございましたー」」
気の抜けた返事をするクラスメイトを目の端に、俺は号令が終わった瞬間に席から立ち上がった。
👀「……?いむ、どっか行くん?トイレ?」
🐾『ちげーよ、ちょっと野暮用』
🐤「いむさんトイレっすか?」
🐾『だから違えって。なんでお前らはそこまでトイレに執着すんだよ』
相変わらず人の話を極限まで聞きたがらない連中である。
別にコイツらの態度に対して嫌気が差している訳ではない。が、ここまで来るともう定着していそうなのでお手上げと言う選択を取るしかないらしい。
🐾『……四限目までには戻る』
🐤「‥了解です」
──────────────
屋上に繋がる階段へ向かうために、昇降口で上履きを履き替え…ようと、した。
──暇人って言う奴は、みんなこんなところで暇を潰すものなのだろうか。
🐾『そこで何し…』
🐾『て、っ』
「あれ…?ダメだよ、もう授業始まっちゃうでしょ?」
…見たことがあった。
あのとき、文化祭の後夜祭で会った……
🐾『‥今度は何の用?』
「何の用、って言われてもなぁ…暇潰しだよ?み…じゃなかった。友達居なくなっちゃったもん」
───
───
───
🐾『幾ら後夜祭とは言え、こーゆー大事な時に”侵入者”なんて居たら困るんだよね。』
「…………」
🐾『……で、』
『誰だよ、お前。』
「……………………。」
「誰だと思う?」
「お遣いだよ。此処に居るのは暇潰し。」
🐾『‥暇潰し?』
「……そう、オマエと同じで。」
🐾『……俺は、ッ』
「あ、ごめんね。そろそろオレ帰らなきゃだから!」
「……じゃ、ばいばーい!」
🐾『……今、アイツ…』
🐾『…はは、ッ。』
🐾『そう言う事かぁ。』
───
───
───
🐾『‥また暇潰しか?』
「えー、またって…オレがいつも暇みたいに言わないでよ~」
🐾『……事実じゃねぇの?』
「‥ふふ、どうだろうね」
「それじゃ、オレはこれで…」
そう言いかけたアイツの言葉を塞ぐように、震える唇と喉を無理やり動かして遮る。
🐾『…逃がさねぇよ』
「あれっ、…あー……そりゃそっか。簡単に逃がしてくれる訳ないもんね」
「それなら土産話として…一つ、良いお話をしてあげるよ」
いい、おはなし。
ニコリと張り付けたみたいな笑顔を作って、何もおかしくないみたいに声のトーンを上げて嬉しそうにして。
(良いお話? ふざけるなよ。 こんなののどこが良いお話なんだよ)
🐾『……』
うるさい
気持ち悪い
黙れよ
どうでもいい
聞きたくない
うるさい
耳障り
あ
🐾『もう、黙れよ』
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side:?????????
side:Midwinter
“あ……くっそ、また7の奴あっち行きやがって‥”
パソコンの画面にへばり付いて、7が無理言ってあっちに行った後処理を済ませていたころ。
【あらら…またお説教でもしておきましょうか?】
“無理っす。アイツ言っても聞かないんで”
【ふふ、それもそうね】
無駄口叩く暇があんなら仕事しろよとは思うが、我らが姐さんに喧嘩売ったら間違いなくその瞬間に爆ぜるのでやめておく。
それにしても、7ってなんで毎回規模デカくして来るんだよ。こっちの仕事量も考えろや。
……後で仕事押し付けてやる…
そうやって脳内で7にムカついていると、更なる面倒事を持ち寄せて来るパソコンの通知が鳴った。
ちなみにオレは徹夜を覚悟した。
“………………は???”
*警戒対象 猫宮伊舞 と
warning:7 の接触が再度確認されました
*caution:Mid caution:lua
直ちにwarningの確保を行ってください
【…7さんってそう言えばバカでしたね】
“アイツマジで何してんの…??”
オレが前やったみたいに、専属の保護対象と以外だったらそこまで問題はない。
‥が、”契約”もやりかけのアイツらが接触するのはこちらとしては頂けない。隠蔽すら出来ないし、と言うか接触して影響を与えたらダウトすぎる。
*軽度の影響が及ぼされました
“オレ、アイツ、コロス”
【ロボットにならないでください。
‥強制送還しておきます】
“アリガト…(泣)”
アイツマジで帰って来たらお説教。
とっくに大噴火エクストリームオブエンドなんだわこっちは。warningだろうが関係ねーよバカ。
──────────────
「ごめんなさーい…」
“お前がwarningな理由、ようやく分かったわオレ…”
【私も、ここまでやらかすとは思いませんでしたよ】
“姐さんだって契約せずに本人と接触してたでしょうが。”
【……それはそうと7さん】
(コイツ話逸らしやがって……!!)
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“sign”、”caution”、”warning”。
基本的に、オレら悪魔は三つのレベルで区画分けされている。
簡単に言うと、signが雑魚レベル、warningが超警戒レベル。
7は能力的にもwarningでもおかしくはねぇかなぁとは思ってはいたが、これでようやく理解できた。
そうじゃん収容できねぇわコイツ。
ちなみに、このレベルは五年に一度程度にテストをして分けられる。
テストを行うのは、単に管理が面倒なのと、実力の隠蔽が起こらないようにするためだ。
‥オレのはもうやらなくても良いとは思うのですけれども。()
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“猫宮伊舞との接触はオレか姐さんが一緒のときだけ。
あとは暇潰しであっちに行かないこと。”
「はぁい…」
“……あ、今日のプリンも抜き。”
「え?!?!ちょっ、待ってそれはダメ!!」
【…物で釣られすぎですよ、7さん】
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Episode.37
『体育祭間際④/悪魔の面倒事』 終了
Episode.38・・・5/24公開
次回もお楽しみに。
8,548
きつね
りゅうら☆🍑🦖合作募集中!
コメント
6件
なんか、すごい展開に...、! 私の理解力がなさすぎて、かわんなくなっちゃいそうです...、笑
伊舞さんが警戒対象?! こっから話がどうなるか楽しみ