2人はやっと落ち着いたのか、泣き声がやむ。
そこにめめさん、メテヲさん、れいまりさんの3人が合流する。
メテヲさんの足は元に戻っており、なんともなかったかのように近ずいてくる。
「おふたりとも状況説明できますか?」
めめさんは優しくそして、諭すように2人に問いかける。そして、ラテさんが口を開く。
「…ステラ…いや、陰陽師は私達の親友だよ。」
ラテさんは静かな声で語り始める。
「待って、ステラって誰?」
メテヲさんは戸惑いながら問いを投げかける。
れいまりさんはラテさんの目をよく見ている。赤く、透き通るような目の中を覗き見るようにれいまりさんは凝視している。
「ステラ…本名はステラ・ぐベルト。私達には夕奈って名乗ってた人だね。」
「変だとは思いましたけどね。人間なのに苗字名乗らなかったですもんね」
れいまりさんが手に入れた情報にレイラーさんが相槌を入れる。
そもそも俺達が知っている情報と違うらしい
「れいまりッッ!!私が説明しようとしたのをとるなッッッ!!」
「いや、ラテさんステラさんのことを私達が夕奈だと思ってたって情報知らなかったじゃん!」
ラテさんはれいまりさんに指をつき先、ご立腹のようだが、れいまりさんは素早く反応し、ツッコミを入れる。傍から見れば迷コンビに見える。
「はぁ…話を続けてください」
めめさんは呆れたような話の続きを話すことを促す。何回促すんだか…
「あぁ、それもそうだね。ステラとは10年前に仲良くなったの。ステラと仲良くなる前は、この村でなんでか分からないけど信仰されてたんだよ」
信仰…あまり良いイメージは無いが、しっくりはくる。陰陽師はうパさんのことを多分だが水神様と呼んで崇めているように感じた。
さて、ここから先はとても長い話になったので俺はメモを残しておく
1、夕奈さんは本名はステラ・グベルトという名前であり、陰陽師ではなくシスターである。
→神を見ることが出来たり、霊を見たりできる。(霊感がある)
2、その村で唯一うぱさんとラテさんがみえるひとだった。ふたりとは10年前にその村に訪れ、そのままそこに住み着いていた。そこでステラさんと仲良くなったらしい。
3、ステラさんの寿命は力の代償として短く、ふたりと一緒にいたいため、陰陽師(悪霊)と契約し、寿命を貰う。しかし、契約を逆手に取られ、体を乗っ取られる。
細かく言うならステラさんの分身として陰陽師(悪霊)がその肉体を使って行動し始める。
ステラさんの肉体には紫色の宝石にうぱさんとラテさんの魂を押し込み、ステラさんか陰陽師が死んだら魂は解放されるようになっている。
4、陰陽師の目的は無差別殺人の愉快犯
しかし、神などを信仰していたため、うぱさんを水神として崇めるようになる。ラテさんを式神として、戦力をあげる。ラテさんの中に陰陽師の1部の魂を入れて、動けるようにした。うぱさんは完全に眠っていた。
…俺が聞き取れたのはこんな感じだ。とりあえず、陰陽師が悪いという事がわかった。そして、まるで悲劇のような話だ。
現実は小説より奇なり。その言葉を俺は思い浮かべる。
その通りだと思う。
あまりにも可哀想で悲劇的な話。同情する。ただ、共感はできなかった。俺自身がそんなことを経験したことがない。下手な共感はその人の心を破壊する可能性がある。
「うッ…うぅ…ッつらか”ったですよね…ッ」
みぞれさんは共感性の塊なのだろうか?みぞれさんの啜り泣くような声が静かな洞窟内で響く。あまりにも悲痛な泣き声に思わず目を逸らす。
「…」
めめさんが無言でうぱさんとラテさんを抱きしめる。
また、うぱさんとラテさんが涙を溢れ出させる。人に共感して貰えた安心によるのか、ステラさんを間接的に殺してしまった懺悔なのかは分からない。
ただ、不安が暖かい温もりで暖めるようなそんな安心感があるのだろう。俺はなんとなくだがそう感じられた。
──────うぱさん視点──────
俺が寝ている間に全て終わっていた。
悪霊に取り憑かれて命を失ったステラ。
洗脳によって、多人数の命を赤色に染めてしまったトラウマを抱え続けなければならないラテさん。
俺が油断していたせいだ。悪霊程度なら勝てたんだ。水神…そんなの名前だけだ。はったりの神のようなものだ。周りからの期待に押しつぶされ、勝手に神にされ崇められ称えられる。
俺は神の力を借りられるだけだ。なんなら1人の神からしか借りられない。そんな欠陥品を崇めないでくれ…静かに過ごさせてくれ
みぞれさんは一緒に泣いてくれた。違う。共感じゃない。俺が欲しいのは『否定』だ。俺のせいだと言って欲しい。認めて欲しい。ただ、責めないで欲しい。否定しないで欲しい。そんな反対の感情で俺の心は破壊されていく。
このままだと俺が俺じゃないみたいだ。
ギュッ
力強く、しかし、暖かい人の温度が俺に触れる。無言でめめさんが抱きしめてくれる。
よく考えたら今まで寝ていて、人の温度に触れるなんて久しぶりだ。自然と涙があふれる。
なんでか分からない。さっきまで枯れて出なかった涙がまた溢れ出す。人前で泣くなんて恥ずかしいことだが、子供のように泣きじゃくってしまう。
俺が欲しかったのは人の温もり…優しさが欲しかったんだな…
ここで切ります!結構意味わからない内容になっています。分からないところはコメントしてください。分からないところを答えます。
それでは!おつはる🌸!!
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名前ひらがなとカタカナ混じり過ぎでは?