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イラストから出来た癖
⚠️
太宰さんの精神がやられる(外傷もあり)
自己肯定感低い
モブにやられる
「あ”ぁ!?」
ボコッ
腹にズッシリした一撃が乗っかるのがわかった
相手は心底腹を立てている顔を露わにして私にぶつける。
「ぁ”ッ!?、、ッげほ、ごほ、ッ」
呼吸が遮られたみたいに苦しい。
暫く咳き込んでいると相手の男の上司らしき人がその場から去れと命じる。
その姿がまるで私と森さんのようで。
寝る暇も休む暇もなく働かされた未成年の苦しい殺人鬼の私。
今となっては考えられないその姿が、フラッシュバックして吐き気がする。
命じた上司が静かに足音を広げながらやってきた。
「君はきっと、__________だね。」
「、、、、は?」
探偵社側(国木田)
最悪だ。しくじった。
「くそ、ッ」
太宰が立案したように作戦を実行した。
しかし相手はかなりの手練だ。
異能者に対する対策をとっていたのだ。
おかげでこの始末だ。
太宰は?今どうなっている?
囮に取られて今、予定以上の時間が経っている頃だろう。
いくらあいつでも攻撃型ではない。今すぐ作戦を立て助けに行かなければ。
「行くぞ。」
数時間後(太宰)
可笑しい
皆が来ない。
大体予想はつく。
そう思って外部とどう連絡しようか頭を回らせようとした時。
ドゴッッッ
頭が激しく歪んだ感覚がした。
またあの男が暴力しているのだ。
30分おきに此奴はやってくる。
骨が折れる、というよりかは皮膚を剥がすといった表現の方が正しいと言うような暴力だ。
そして来ない30分は、上司らしき奴が精神を破壊しようとする。
何度もマフィアの頃聞いた言葉。耐えられると思ったけれど、今はそうもない。
段々と言葉も棘が増している。
これが何時まで続くか。
ああ、苦しいな。
更に数時間後(太宰)
まだ来ないか。となると私は今度こそ耐えられないかもしれない。
ガァン!!!!!!
威嚇しようと男が鉄パイプか何かで壁を殴る。
密封されたこの部屋ではろくに響かす、外には聞こえない。最悪だ。
「ぐ、ッ、は、ッはぁ、ッ」
もう無理だ。
精神も保てない。
私は、探偵社にも必要が、無いから。
丸1日後。(太宰)
「は、ッはぁ、、ッ」
もう1日だろうか?何回殴られた?
分からない、。体の節目が痛い。
国木田くん達は来るのだろうか?
否、来ない、、か。
丸1日経ったのだもの。
「あ、ッはは、、、」
周りは何も無いコンクリート。
壁の響具合からして地下室。
周りにあるのは拘束道具のみ。
自殺や脱出は不可能。
手練だ。
「くそ、」
もう、
いっそ
「こ”、ろしてくれ”、」
私の消え入りそうな声が微かに繋がった。
同時刻探偵社(敦)
「くそ、」
助けに来た最後。敵を制圧し何とか確保。
後は太宰さんを探すだけ。
そんな時、聞こえた。微かだが。
「こ”、ろしてくれ”、」
また聞こえた。
この声は、ッ
「国木田さんッ!!!!!!こっちです!!!」
走り出した。
バァンッ!!!!!!
鍵もなく閉じられたその扉を力ずくで壊す。
奥の奥にはぐったりと項垂れた人影が。
「ッ太宰さんッ!!!!!!」
薄汚れた何時ものその外套達は靴で蹴られた跡や所々血がついている。片腕は腹の上に乗って、包帯がバラバラと解けているのがわかった。中は切れたあとや痣でいっぱいだった。
太宰さんはゆっくりとした動作で顔を上げる。
頬には切れて血が流れた跡が乾いていて、やはり薄汚れている。
そして
_虚ろな目。
普段から感じられないその表情に足が止まる。
何時もの蓬髪も更にボロボロで、首の包帯は首絞めで死のうとでも考えたのか、とても伸びている。右目は額から流れた血で上手く開いていない。左目は驚いたような、それでいて苦しいように見開いている。
いつも輝きを保っているループタイが、光を手放そうとしていた。
そして、血が乾いた口が動いた。
「あぁ、”、敦くん、か、、」
「それ、に、、皆、”」
さっき聞いた声。
力のない、ゆっくりとした蜘蛛の糸。
呼吸は浅い。
深い傷こそ無いものの、痣は多いようだ。
「は、ッはー、ぁ、ヒュ、」
太宰さんは直ぐ探偵社へ運ばれた。
翌日。
何時も以上に包帯を巻いた太宰さんが医務室で休んでいる。
与謝野さんや乱歩さん曰く、外傷は浅く、それよりも精神が危ういとの事だった。
そんな中医務室では国木田さんと太宰さんが話しているのを僕は聞いてしまった。
「なぁ、、少しは囮になる作戦を、、減らしてくれ、、」
身体が跳ねる。国木田さんにある優しさや正義感から生まれるその声は、息苦しさを感じた。
「、、なぜだ、?又今日見たいになれば、ッ御前も苦しいだろう、ッ」
暫くの沈黙。
太宰さんの声がぽつりと聞こえた。
「だって。」
「私が役に立てるの、この位だもの。」
_は?
国木田さんの乾いた反応が小さく聞こえる。
「ポートマフィアの時、そうだったもの。前線に立てない私は頭脳や異能以外で役に立てることが無い。だからいつもこうしてきた、ッ」
「でもだな、」
「この方法しか、ッ!」
「分からなかったの、、。」
力の弱い声が主張するその声色は素そのものだった。
「昨日言われた!『君はきっと、』」
_________仲間に、捨てられたんだね。
「って、!!!!!!」
「やっぱり役に立たないんだろう!?」
小さな怒声が響いた。
「〜ッ!!!!!!な訳ないだろう!?」
「探偵社が御前を捨ててどうする!捨てる訳がないだろう!?」
そんな会話を聞いてしまった僕は不幸か幸か、それすらの概念まで飛んでいきそうだ。
事後話
数日後。
太宰さんは無事仕事に復帰することになった。そしてその朝。
乱歩さんは言った。
「今の彼奴はメンタルが弱ってる。暫く直ぐに傷つくから気にだけかけておけ。彼奴は繊細だ。」
ガチャ
「おはよーございま、、」
太宰さんだ。
「あれ?皆そんな畏まってどしたの?」
疑問に溢れてる太宰さんの横で国木田さんが一言優しく伝える。
「今日は仕方ないとは言え、遅刻だな。今日は事務仕事少しでいいから__________」
暖かい声だった。
_でも。
「ッポロ、、あ、ごめん、、ポロポロ」
太宰さんはいとも簡単に涙を流したのだ。
否、簡単では無いだろう。
何かが、彼の中にあるダムを破壊しているのだ。
同時刻(太宰)
「ポロ、ッあれ、ぇ?」
なんでこんなに涙が止まらないのだろう?
たかが遅刻だろう?
ずっとしてきた事だろう?
ほら見てよ。みんな怒ってない。
あの時みたいに怒られない。
でも。
「ごめ、ッポロポロ」
止まらないや。
「太宰さん、ここの誤字なんですが、」
「ッ、、ポロポロ、、ぁ、直しておくよ」
「疲れるようなら、帰ってもいいからな」
「私、要らない?ッポロ」
本当に、数ヶ月の間ずっとこんな調子だった。
何が私を壊した?
分かんないや。
ても、ひとつひとつの指摘や言葉が全部私を否定しているみたいで。
あぁあ、全部辞められるならどれほど幸せなのだろうか。
このまま何も無かったかのように死骸になりたい。
終わり