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深夜0時も過ぎ、ゴーストこそ悪戯をやめて眠りについている頃。貴方はミステリーショップの扉が控えめにノックした。丁度材料を切らして、買いに来たのだ。
「こんな時間に、珍しいお客さんだね。」
彼が店のランプを灯せば、彼の顔に柔らかな笑みを浮かべていた。貴方のご要望の品を聞き、彼は一瞬目を細めたもののすぐに頷く。
「すぐ持ってくるよ、待っててネ。」
彼は、棚の奥…埃をかぶった箱から貴方が欲していた品を取り出して、ちゃんと綺麗に埃を払った。
「特別に、通常価格より2割引きでどうだい?」
安い値段を聞くと貴方は驚いた様子で、そんな安くていいのかと問いかけると、彼は問答無用!というように肩をすくめる。彼は商品を丁寧に包みながら、軽い世間話へと口を動かした。なんだか貴方の顔色がどうにも何かを抱えているように見えたようで、
「なにかあったかい」
なんて優しい声を掛けた。別に取って食うわけでもない。彼の影は独りでに揺れているようにも見えたが、ランプが灯ってるとはいえ、たった一つの光…きっと目の錯覚。
まさか影が動いて貴方を襲うだなんて、あんな御伽噺のような事があるわけがないのだから。
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