四兄弟の日常

9.『秘密の恋』

佐野『俺ばっかの話じゃなくて晴明の悩みも聞きたいな、俺』

晴明『えっ、ぼ、僕？』

佐野『俺ばっかでフェアじゃないだろ』

晴明『ぼ、僕は良いよ』

佐野『言ってみろよ。どんな晴明だって俺認めてやるから』

晴明『そ、その言葉告白みたいだね』

机の下で晴明の足を蹴る

晴明『痛！』

佐野『早く言えよ』

晴明『う、うん』

晴明『僕は……退魔の力があるんだ………』

佐野『退魔の力か？』

晴明『そう、そのせいで僕はいじ((

佐野『話したくなったら言ってくれ』

晴明『えっ？』

佐野『俺が言うのもだけど、お前手震えてるぞ』

晴明『ｯ、』

佐野『思い出したくない記憶なんだろ？話す気がある時聞く、俺その時まで待ってやるから』

晴明『ありがとう』

佐野くんは優しいなけど、その優しさも他人に向けるんだろうな

何でだろ……胸がモヤモヤする

晴明『じゃ、カフェ出て帰ろか！』

佐野『おう』

まぁいっか

だって知ってしまったらもう戻れない気がする

晴明『ただいま』

雨明『は、晴助けてや！』

晴明『どうしたの？』

晴明『こら雨逃げちゃダメじゃないか』

雨明『晴兄さんが虐めてくる！』

魂明『ざまあみろ』

晴明『魂も課題終わってるの？』

晴明『か、課題?』

晴明『明日から夏休みだけど、』

晴明『あっ！そっか！』

雨明『課題終わらせな遊ばれへん！』

魂明『あのハゲのせいで今年は課題の量が多いし』

晴明『晴兄は終わったの？』

晴明『配られた時にもう終わらせたよ』

雨明『は、早い』

魂明『晴は？』

雨明『魂、馬鹿言えあの晴が終わってないと思うんか？』

晴明『しっかりと終わらせてるよ！』

雨明『ほらな！』

晴明『ほら、教えてあげるからおいで』

魂明『晴兄さんが今だけ神に見える』

晴明『雨も手伝ってあげるから』

雨明『は、晴〜✨』

これから楽しそうな夏休みになりそうだな！

けど、佐野くんとちょっとばかりお別れたと思うと胸が痛むな

この気持ちは何なんだろ