あれは中学2年の冬の日。
「おはよー!星華!緊張すんなぁー」
「めっちゃ寒いやん今日」
「星華ー今日もドライブでめっちゃ抜いて行ってな!」
「頑張って勝とな!」
今日は府の各地区の代表選手が集まった大会がある。この大会には高校の関係者の方が来てくださっていて、技術の高い選手や身長が高い選手。魅力のある選手は声がかかる事もある。
ピー。試合が始まった。
凄くいい試合の始まり方だった。
試合が始まって3分が経とうとしていた。
前に選手がノーマークで走っているのが見えた。パスを出そうと思った。
「星華っ!ドライブで抜け!」ベンチから代表の顧問の声が聞こえた。
あっ、抜かなきゃ。
ターンをした時に、ブチっ
私はコートの真ん中で倒れ込んだ。
「大丈夫ですか?」たくさんの人が集まってきた。やっと、コートの外に出る事ができた。
すぐに親が迎えにきた。顧問の先生方が必死に
「これからと言う時に膝の怪我をさしてしまいすみません。」
家に帰ってからも選抜のチームメイト・顧問の先生方から連絡がきた。
もちろん中学の顧問の先生からも。
「おい、星華。膝どうや?どうなったんや」
「ターンした時に捻りました」
「…」
「靭帯が断裂してるかもしれんな」
「はい…」
「まぁ、安静にしとけ。」
診断結果、前十字靭帯断裂。
あぁ、終わった。
もちろん切った時の痛みもすごかった。
でも、本当に辛いのはこれからだった。