この作品はいかがでしたか?
508
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前回の続きです!
前よりいいねがたくさん付いていて嬉しかったです!ありがとございます!
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「そうさっ!俺は人狼様だぁ!」
俺は絶句した。あんな温厚だったシヴァさんがこんなに豹変してしまうなんて思ってなかったから。
たった一つのゲームでこんなに人格が変わるなんて。
「……ゲームって怖いね…」
俺はまた独り言を呟いた。
「……シヴァさん…ッ????
うっ嘘だよね…??ねぇ…ッ!!
嘘って言ってよ!!!ッ!!!」
たっつんが叫んでいる。…そっか、たっつんシヴァさんとなかよかったもんね。ずっと信頼してたもんね。そりゃ悲しいよ。
「たっつんさんッ…!!!
落ち着いてくださいよッ!!」
なお兄が必死に止めている。
ヒロくんも必死に止めて、
「たっつん!大丈夫だからっ!」
と落ち着かせていた。
「シヴァさんなんか言ってよッ!!
俺たち仲間だろうがッ、!!!!」
口は悪いがたっつんは泣いていた。
「ねぇ…仲間なんでしょ…ッ???
俺たちは…?ずっと動画撮ってきたじゃんッ…!!!」
たっつんは鼻水を啜り上げて、
涙が頬をつたい、服に落ちた。
「………ごめん。話変えるよ」
そう言って話を持ち替えたのは、
うりだった。
「なおきりさん。霊媒の結果…
教えてくれるかな」
なおきりさんはたっつんを必死に止めていた手をゆっくりと緩めて言った。
「のあさんは…白だった」
「……まじでか」
「まじよ」
「でも今日吊るやつは決まってるみたいだし、いけるでしょ」
そう言ったうりの目にら何か光らせていた。何だろうか。
「議論終了ー投票に移ってね」
俺たちは投票箱に向かううちに、シヴァさんが何かを言い出した。
「あーあーもう終わりかぁー
もうちょっと暴れたかったけどなぁー」
いかにも人狼らしい言葉だ。今のお前にはお似合いだよ。俺はそう心の中で吐き捨てておいて、たっつんに駆け寄った。
「たっつん…大丈夫ッ…???」
俺は心配して声をかけると、
「大丈夫やッ、さっきはごめんな
叫んでしもうて…ッ、!」
そう言って君は笑う。でも、俺には偽物の笑顔にしか見えなかった。投票が終わり、みんなほっとしたような顔をしていた。
「人狼1人目確保かぁー」
そう言ってゆあんくんは笑っていた。どぬも同じように笑っていた。こんな笑顔見たの久しぶりだなあ…
「投票結果を言うね」
「シヴァさん9票、じゃぱぱ1票」
「によって今夜はシヴァさんが処刑されることになった。」
現実を突きつけられてもシヴァさんはピクリとも動じなかった。
「…人狼がいなくなってよかったな!お前ら!」
そう言って狂った笑顔で笑うシヴァさん。もう、どうしようもにも、…ないかもしれない。
「…シヴァさん、」
たっつんがシヴァさんの名前をぽつりと呟いた。そして、優しい笑顔でシヴァさんを見ると、手を差し伸べた。
「……人狼だったとしても、シヴァさんは、…からぴちのメンバーやからそんな突き放さないで欲しいかな」
寂しそうな笑顔でたっつんは笑っていた。目には涙を浮かべて、どれだけシヴァさんを大切にしてきたのかがわかった。
「…俺は人狼だ、お前らのメンバーを殺したんだぞ?」
「…うん。わかってるよ」
たっつんがシヴァさんに近づいた。ゲームマスターが早くしろとせかしそうな顔をしていたが、この友情は今絶対にけじめを付けないといけない。俺たちは口ざしをしなかった。2人の事だもん。俺らは黙っていようや。
なお兄もヒロくんも、みんな黙って2人を見つめていた。どぬも、えとさんも、ここにいた全員2人を見つめている。
「……俺はずっと、シヴァさんを友達だと思ってるし、それ以上の関係やとおもとる、違う?シヴァさん」
「ッ!違うっ!そんなことない!」
そう言ってシヴァさんは後ずさってたっつんから離れた。
「……じゃあ、何でそんな、寂しそうな顔をしてるの?」
「ッ……!!!」
シヴァさんの顔はどこか切なそうで寂しそうだった。まるで俺たちの別れを嫌がっているように見えた。人狼ならそんな事はしないはずだ。だから中にはまだシヴァさんがいるんだ。
「……シヴァさん…ッ????
…何で、ッ、泣いてるん……??」
シヴァさんの目から涙が出て行って、頬を伝って服に垂れた。
「、ッ、お前だって、泣いてるじゃないかッ、……!」
たっつんも泣いている。2人ともないているのだ。
「だって、今からシヴァさんはッ、
……消えてしま、ッうからッ、!」
たっつんの服はもうびしょ濡れになっていた。多分涙。
そんな状況で俺たちは見る事しかできないんだ。自分の不甲斐なさに苦しくなった。
「…たっつん、あのさ、…ッ、
俺、ッ、たっつんの事、ッ…s…」
パンっと銃声が鳴り響いた。
ゲームマスターがしびれを切らしてシヴァさんを撃ったのだ。
「ッ⁉︎シヴァさんッ、?
ねぇ、返事してッ!!!シヴァさん!!!あああ”ッ!!!」
たっつんはシヴァさんの返り血をたくさん浴びて泣いていた。号泣だった。シヴァさんはたっつんの胸の中で静かに息を引き取っていた。ゆあんくんがゲームマスターに講義しにいこうとした。
「今のタイミングはおかしいだろうが!?折角シヴァさんがー」
「だったらずっと待っててって言いたい訳?長かったじゃん。私はもう十分に待ったし」
そう言ってゆあんくんに銃口を向けた。ゆあんくんの顔がみるみる青くなる。なお兄が助けに来た。
「やめてください。もう、処刑は終わったんです。これ以上犠牲を出させないでください」
そう言うとゲームマスターはふっと笑って、言った。
「ゆあんくんが始めたんだけどね…」っと。それは、…その通りだ。
「死体処理しまーす、たっつん?
どいてくれるかな?」
「あ、”ッ、わかった、」
そう言ってたっつんは引き下がった。でもしばらく立ち上がれなかったたっつんに心が痛めつけられる。うりが来て、たっつんの横に座って背中をさすっていた。
「大丈夫だからさ、シヴァさんの分でがんばろ?」
「…うり…ッ、俺頑張るわ……」
「ッ!うん、よし!」
うりが元気よく立って部屋に戻って行った。他のみんなもたっつんを気にかけながら戻っていく。 俺とたっつん2人だけ残された。
「……たっつん大丈夫?」
「ッ、うん、大丈夫、!」
そう言ってたっつんは笑った。
その笑顔は愛くるしくて可愛かった。でも、…偽物の笑顔だ。
「……そりゃ悲しいよね。
シヴァさんのこと大切にしてたもんね。たっつんは、」
「…シヴァさんは撃たれる前俺に何を言おうとしてたんやろ……」
確かに気になっている。sの発音が聞こえたから、多分さしすせそから始まる言葉だと思うけど。
「……ねぇ、無理してないの?」
それも大事だが、俺はたっつんを心配していた。だってたっつんがシヴァさんの話をするたびに泣きそうな顔になって話すんだもん。
「……ー。正直…してる、」
「大切な人が目の前で殺されたんだもん。そりゃ、…いやだよ”ッ、、」
そう話してる途中でも、たっつんは泣きそうな顔をしている。
俺はたっつんの隣に座って抱きしめた。昨日、たっつんが俺にしてくれたみたいに優しく抱いた。
「…じゃぱぱッ、、?」
「昨日してくれたじゃん、のあさんが死んだ時、その恩返しだよ」
そういうとたっつんは安心したのかまた泣き出してしまった。
「ッ、シヴァさん”ッ、……”ッ、!!」
シヴァさんの名前を連呼しながら泣いていた。その様子を俺はゆっくりと抱きしめながら笑顔で笑っていた。よかったねシヴァさん。
たっつんにそんなに大切にされてたんだよ、よかったよね。
「……、俺、頑張るんだ」
「…そっか、頑張ろうか」
たっつんは涙を拭って部屋に帰って行った。俺もあとをついて行った。たっつんは言った。すると、突然、たっつんが言った。
「シヴァさんが、俺の仇とれって…って言ってた……ッ、!!」
興奮した様子でいうたっつん。
「当たり前だよ。シヴァさんは応援してくれてるよ。天国でね」
そういって2人とも部屋に入って行った。
2日目終了ー。シヴァ処刑。
残り9人。(人狼残り1人)
コメント
15件
いいと思うよー!! 最後の言葉っ!って時に撃つっていうのがエモく表現出来てると思うなー! 沢山の思い出があってー……みたいなんがよりエモくて泣きかけた!!😭😭