コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
後に入手した精神科のカルテ――
圭介が高校時代に受けていた治療記録。
「患者は妹の幻影を形成し、罪悪感の対象として投影している」
「暴力行為の責任を“妹”に転嫁する傾向あり」
だが、ここで終わらなかった。
俺が最も恐れたのは、この記録が後から書き換えられている可能性だったことだ。
筆跡鑑定の結果、診断書の署名は偽造されていた。
――つまり、誰かが“圭介=幻覚患者”という物語を作り上げた。
そしてその“誰か”が、圭介の前に“妹”として現れたとしたら?